2001年11月13日午後、岩手県花巻市高木に住むパート勤務の小原キミ子さん(当時48歳)が自宅から行方不明になった。

同日午前10時すぎ、小原さんの悲鳴を聞いた近隣の主婦が、友人2人と小原さん宅へ駆けつけたところ、小原さん宅のガラス4枚で構成された玄関扉のうち、1枚がひし形に割られ、1枚はほとんど砕けていた。驚いた主婦は、午後1時すぎに、花巻署矢沢駐在所に通報。警察がすぐに駆けつけたが、部屋に小原さんの姿はなかった。

ガラス戸は外側から内側へ割られており、割れたガラスや室内には血液反応が確認された。血液型はA型で、小原さんのものと一致する。警察は小原さんが何らかの事件に巻き込まれた可能性が高いとみている。

後日、県立花巻厚生病院から無断駐車車両の連絡が入り、警察が確認したところ、小原さんの乗用車であることが判明した。車内からは小原さんの財布、免許証、携帯電話が発見されており、車内は特に荒らされた様子はなかった。

小原さんは2000年2月ごろから夫と別居し、2人の子供と3人暮らしだった。



小原さんはやっと夫と別居することに成功し、心安らかな時間を過ごしていた。


金銭的には苦しいものの、家族3人助け合い幸せな日々を送っていた。


しかし犯人は違った。


もう一度ヨリを戻したい、また一緒に暮らしたいと思っていた。


小原さんが何度断わっても、犯人が引下がることはなかった。


事件当日も犯人が小原さん宅に押しかけ、復縁を迫っていた。


頑として断る小原さんに対して怒りが込み上げてきた犯人。


押さえつけ、身動きがとれないよう拘束したのち拉致した。


復縁がかなわないのならころすしかない。


思い詰めた犯人は小原さんに手をかけ、隠蔽した。


証拠がないため、逮捕されずにすんだものの


犯人は今も小原さんを想い、悩み苦しんでいる。