2000年1月20日午前3時50分頃、広島県広島市中区西白鳥町にある城北地下道で、女性が倒れていたのを通りかかった女性が見つけ、近くの交番に知らせた。被害者は熊井梢さん(当時16歳)。すぐに病院に運ばれるが、右胸など数カ所を刺されており、50分後に亡くなった。
梢さんは、事件が発生する直前、友人に電話を掛けており「とても大事なことについて相談したい、助言をしてほしい」と話していた。
事件当日はタクシーで家の近くまで送ってもらいコンビニに寄った後、徒歩で帰宅中に襲われたとみられている。
司法解剖の結果、死因は大量出血による失血死で、両腕の付け根近くの背中に2カ所と太もも裏側に2カ所刺されており、背後から襲われたと推測されている。
凶器は刃渡り10cmほどの物と判明はしているが、これも見つかっていない。これらの状況から、当初は通り魔的な愉快犯、もしくは怨恨が考えられたが捜査線上に浮上する人物はいなかった。
梢さんは男性関係のトラブルに巻き込まれていた。
犯人に恨まれ、狙われていることも分かっていた。
そのためなるべく人通りの多い道を選んだり、タクシーを使ったりしていた。
どうしても人の少ない場所へ行く時は携帯を握りしめ、何かあってもすぐ通報できるようにした。
用心していた梢さんだったが、突然背後から犯人に襲われたため、何も出来ずに命果ててしまった。
犯人はトラブル相手の男女2人組。
特に女性の恨みが強く、明確な殺意をもって梢さんに刃を突き刺した。
恨みを果たしたあとも気分が晴れることはなく、辛く重い気持ちを抱えて生きている。