1977年3月1日夜、京都府宇治市伊勢田町中ノ田のパチンコ店で、父親と一緒に店に来ていた米沢依子ちゃん(当時5歳)が行方不明になった。

2日後の3月3日に宇治市伊勢田町大谷の伊勢田川の河川敷で依子ちゃんの遺体が見つかった。依子ちゃんの体には暴行された跡があった。死因は首を絞められたことによる窒息死。警察は殺人事件と断定、捜査を開始した。

事件から10年後の1987年2月に長野県諏訪郡下諏訪町で女児(当時2歳)が誘拐されて殺された事件で逮捕された元表具師の男(依子ちゃん事件当時45歳)が、依子ちゃん殺害事件が発生した1977年ごろに宇治市にいたことが判明した。

パチンコ店から連れ去る手口や身体的特徴が一致したことから関連性を調べたが、依子ちゃん事件の犯人として逮捕するだけの証拠はなかった。長野の事件で男は無期懲役の判決を受けている。

1992年2月29日に時効成立。



犯人は元表具師の男で間違いない。


以前から可愛い依子ちゃんに目をつけていた。


その日初めて会ったわけではなく、お菓子や飲み物で依子ちゃんの気を引き、何日かかけて仲良くなっていった。


依子ちゃんはなんとなく怒られると思い、父親には言っていなかった。


事件の日、犯人は依子ちゃんにおもちゃを買ってあげると言ってきた。


「車もそこにあるし、直ぐに帰ればお父さんにもバレないよ。早く行こう」


犯人のことを信頼し始めていた依子ちゃんは、その言葉を信じ車に乗ってしまう。


犯人は生涯反省することなく人生を終えている。