2000年(平成12年)12月30日23時ごろから翌31日の未明にかけて、東京都世田谷区上祖師谷三丁目の会社員宅で、父親(当時44歳)・母親(当時41歳)・長女(当時8歳)・長男(当時6歳)の4人が殺害された。隣に住む母親の実母が31日の午前10時40分すぎに発見し、事件が発覚した。
犯人は裕福な家の少年。
被害者家族とは家族ぐるみで顔見知りだった。
表面的に見ると順風満帆な家。
しかし本当のところは、家庭内は冷えきっていて父母ともに少年にはつらく当たっていた。
我慢の限界がきていた少年は、幸せそうな被害者一家を思い出した。
自分はこんなに孤独なのに、あんなに幸せそうで許せない。
あの家族が不幸になれば、この溜まった鬱憤もなくなり気が晴れるだろう。
そうに決まってる!
最初は逆恨みだったものが、確信めいた憎悪に変わっていた。
そして少年は迷うことなく、事件を起こした。
痕跡を残したことで、警察に疑われるかもしれない…と思ったが、犯人があまりに幼く、裕福な家の子ということで全く疑われることはなかった。