■ 生産年 2010
■ 原産国 フランス
■ 地域 ボルドー ポイヤック 第5級
■ タイプ 赤ワイン
■ 葡萄品種 カベルネ・ソーヴィニヨン主体
メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド
■ 度数 13.5%
■ 内容量 750ml



メドック格付け 第五級
ポイヤックのサン・ジュリアン寄り、河から少し離れた森林の中に格付け5級のシャトー・バタイィの畑が広がっています。南はオー・バタイィ、北はグラン・ピュイ・ラコストの畑と接しています。ちなみにバタイィはオー・バタイィと1942年まで一つのシャトーでしたが、分割して今の二つのシャトーに分かれました。よくバタイィとオー・バタイィは比べられますが、昔からバタイィの方が評価は上とされています。また、バタイィはポイヤックのスタイル、オー・バタイィはサン・ジュリアンのスタイルと言われており、味わいも違います。残念なことにバタイィは格付けシャトーの中でも過小評価されがちなシャトーです。その原因として、市場に出る数が非常に少ないことがあげられます。バタイィはオープンマーケットが基本であるボルドーにしては非常に珍しく、全てのワインがオーナーのカステジャ(ボリ・マヌー社)の手によって販売されています。その結果、入手できるルートが非常に少なく、あまり市場に出回らないのです。
一般的な評価
伝統的な造りのポイヤックであるバタイエは一般に生硬で、タニックで、若い頃よりも10年熟成させたもののほうが近づきやすい。最近のヴィンテージはかなりの改善が見られるようになっている。健全な、五級の格付けに相応しいワインになっているが、本当の意味で興奮させられるようなワインではなく、仲間のワイン(グラン・ピュイ・ラコストやランシュ・バージュなど)が持つ豪勢さや気前の良さに欠けている。
バタイエは魅力的なシャトーだ。ジロンド河からはかなり内陸に入った、巨木に囲まれた小さな開墾地にあり、南のオー・バタイエと北のグラン・ピュイ・ラコストに挟まれた畑は全て1855年の格付け当時からのものなのである。だが、英国人のデイヴィド・ペパーコーンはしばしば指摘してきたように(因みに私もまったく同感である)、ネゴシアンであるボリー・マヌー社が流通を管理してしまっているせいで、ボルドーの一般市場では自由に買ったり試飲したりすることが出来ず、無視されてしまうという傾向にある。そのため、ここのワインはいくつかのヴィンテージで過小評価されてきた。シャトーの経営は昔からカステジャ家が行っているが、相変わらず比較的古いスタイルの、がっしりとした、色合いのよい、若いうちは判定しずらいワインになる事もある、どことなく素朴なポイヤックをつくり続けている。また、しばしばコメントに書いてきたとおり、かなりの期間の貯蔵に耐え得るし、興奮や霊感を感じさせることはめったにないが、本質的には信頼できる適正価格のワインでもある。もっとも、そのコメントを引っ込めるつもりはないが、いくつかのヴィンテージに関しては過小評価していたと思うようになった。忍耐強い愛好家なら間違いなくバタイエの長寿の評判やリーズナブルな価格を称賛する筈だ。しかし、1980年代後半からの品質の向上に力を注いだ結果、バタイエはもはやポイヤックの格付け銘柄で最も安価のものであるとは言い難くなっている。
WA Point 92
┃公開媒体:
Wine Advocate #205 (2013-02-28)
┃レビュアー:
Robert Parker
┃飲み頃:
2013-2038
Made in a more charming style than the normally backward, rather formidably tannic wines of Batailley, this 2010 is an endearing, elegant wine, but it has no shortage of power, richness and intensity. It displays loads of beautiful cassis, cedar and Christmas fruitcake notes along with impressive purity, texture and a full-bodied mouthfeel. Usually much more austere, this vintage seems to have produced a richer, more layered and opulent style of Batailley that can be approached in 3-5 years and consumed over the following 25 years.
Score: 91
┃Issue: Mar 31, 2013
CHATEAU BATAILLEY
Pauillac 2010
This sports suave, mocha-infused toast, showing notes of dark plum, blackberry sauce and steeped fig. The dense, cocoa-coated finish has a smoldering tobacco note in the background. Rustic and slightly chewy in the end, but a bit of cellaring should tame this easily. Best from 2014 through 2026. –JM