今回は痛みのリハビリのお話しではありませんので、

関係ないと思われる方は飛ばしてください。


先日、NHKで脳梗塞後のリハビリで驚異的な回復を見せている

患者さんに感動したことを書きました(以下)。

http://ameblo.jp/cattact2011/entry-11008057128.html


これをみて、

医療のサポートを得ることに加え、

自分の考え方、自分の努力は、かなり回復への大きな道しるべである、と

改めて思った次第です。


これについて思い出すことがあります。


何年も前になりますが、

私の知り合い(正確にいえば、夫の友人)で

50代で、突然、脳梗塞になった方がいらっしゃいます。


この方は、週末婚(お互い、それなりの地位にある仕事をもつ方同士のため

長く300キロくらい離れて生活していました)でした。


ある朝、突然、

奥様にご主人からSOSコールがかかってきたそうです(携帯のボタン一つで電話がかかり、

ボタンを押すことだけは、できたそうです)。


奥様は、出勤前に電話を取り、電話口で「うーーー」と

うなる夫の声を聞き、ただごとではないと判断し、即座にその県の救急車を呼ばれ、

すぐに新幹線に飛び乗ったそうです。


病室に行ったら、脳梗塞とわかり、

ご主人の口から出るのは、当時ご主人が飼っていたネコの名前だけ^^;。

右半身麻痺でした。


1週間もしないうちに、リハビリが始まりました。

右半身は全くうごかなかったそうです。


そして

私がご主人にお会いしたのは、発症から1年半後。

しかし、脳梗塞をわずらった人とは思えないほど、全くその影も見られませんでした。


聞くと、その1年半は、涙ぐましい努力をされたようです。

最初は、何かをもつ、ということから。立つ、ということから。

そして、歩く。鉛筆をもつ。

しかし、頭の中が混乱していて、名前や文字が出てこないそうです。

小学校1年生の「ひらがな」から始めて、毎日おきてから寝るまで

リハビリ、リハビリ、体を動かす、文字を書く、日常生活の仕組みを覚える訓練をしたそうです。


お会いしてから、届いた手紙は、全く普通の人と変わらない内容で

漢字を駆使し、起承転結きちんとした文章でした。


お話しを聞いた以上のものすごい努力があったと思います。

今は、普通に復帰されていて、以前のお仕事をされています。

週末婚も続いているようです。

ロッククライミングが趣味で、週末にはお2人で行かれているとのことでした。


この方がおっしゃっていたのは

「とにかく、負けてたまるか、絶対に元に戻る」という

信念が心のなかであったそうです。


文字が読めなくても、そういう認識だけはあったそうです。


医師は、もう治らない、といったそうですが、

医師に現在の姿を見せたら、絶句した、とのこと。


とにかく、根性で、元に戻ったすばらしい例の一つでしょう。


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治すのは、自分。

私のような「痛み」と違うといってしまえば、それまでかもしれませんが、

この例をふと、思い出し、

甘えていては前には進めない、と改めて思った私です。