少し前に、プチ断食をして、痛みが減ったことを書きました。

このため、今まで全く興味がわかなかった絶食療法(*下記参照)を試してみようかと

考え出しています。


そこで、絶食療法の効果と、

現在、絶食療法を行っているところはあるのか、改めて調べてみました。


まず、改めて学会発表を調べてみました。

ちらほらとありますね。


日本心身医学学会や日本心療内科学会で

「身体表現性障害患者への絶食療法の経験 その意義と限界」(2007年)と題したものや

「慢性疼痛に対する心身医学的治療 絶食療法を中心に」(2005年)、

「治療に難渋した線維性筋痛症候群患者に絶食法を試みた1例」(2004年)

などがありました。しかし、症例数としては少なく、やや古い情報であることは否めません。


興味深いものでは、

「絶食療法中のストレス関連物質の推移」と題したものや

「絶食療法中の患者へのサポートを考えさせられた2例」という

ものがありました。


内容を読むには、お金がかかるので(汗)、

タイトルしかわかりません。

タイトルだけでは、「成功例」とはわからないのが残念です。


そこで、いくつかこれらの論文で名前が挙がっていた

絶食療法に取り組んでいる

病院に電話をしてみました。情報は、2011.3.2現在です。


〇東北地方にある旧帝大の大学病院


「(絶食療法に)該当する患者がいないので、やっていません」と診療内科の看護師さん。

サイトを見ると、確かにこの科では、慢性疼痛には触れられていません。

サイトには、「絶食療法」の一言が出ていますが、

実際はやってないようですね。


〇九州北部にある旧帝大の大学病院


「基本的には行っていません。慢性疼痛は対象外です。まれに、

医師が必要と判断すれば行うこともあります」と看護師さん。


サイトには、同じく「絶食療法」の一言が出ています。


〇九州南部のある大学病院


「絶食療法を行っていた医師が転勤になってしまい、

それ以降行っていません。私がこちらに勤務した1年前からは

少なくともやってないですね」と看護師さん。


いずれも丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました。


つまり、以前やっていたはずの大学病院では、現在はやってないようです。


ここで、調べたところ、

開業医や個人の総合病院では、ちらほらと行っているところがあるようです。


既述しましたが、夏樹静子さんの著書『椅子がこわい』には、

彼女が絶食療法で、腰の痛みを軽減したことが記されています。

熱海の病院で療法を受けられたようですが、この病院を見つけることはできませんでした。


今回、この本の版元にも問合せましたが、

「10数年前のことであり、情報に責任をもてないため、

病院はご紹介できません」」と連絡がきました(これは予想通り)。


そこで、今度は、夏樹さんに絶食療法を薦めた医師に

問合せてみたところ、

まもなく、「第1回の絶食療法を15日間実施する」とのことでした。

「こちらは、入院施設がないため、ホテルにカンヅメで行う」ということです

(詳細は、直接この医療機関にお問合せいただくか、私にお尋ねいただければ

連絡先をお伝えできると思います)。


大学病院で、治療をやめたということは、

効果があまりなかったのか、

それとも、矛盾点がたくさん出てきたのか、などと

いろいろ疑問がわいてきます。


発表論文もやや古いですし、

絶食療法は、一時的にもてはやされた過去の治療?なのでしょうか。


今回、検索をしていて、1人だけ、精神疾患の方で

絶食療法を受け、ブログに書いていらっしゃるのを見つけました。

結論からいえば、効果はなかった、とのこと。


ただ、原因がわからない慢性疼痛を治す根本的な方法はありません。

もし、絶食療法で少しでも効果があれば、それはとてもうれしいことです。

しかし、一方で

絶食療法を行う人が30人いたとしても、効果が出るのは、数人あれば

いいほうかもしれません。


調べていくほど、絶食療法を受けたいという前向きなキモチに、

迷いが生じてきています。

まあ、食べない2週間って、痛みが今より悪化状態にならなければそれでヨシ!なのですが。


<絶食療法>

*医師の管理の下で行う医療行為です。断食と異なり、

毎日医師の回診があり、必要であれば点滴などを行います。

一切の情報源を遮断し、個室にこもる治療になります。内省的になり、

自分を極限まで追いつめることで、脳をリセットすることが目的のようですが、

効果があった人の割合などは、今回見つけられませんでした。