先日、雅楽師の東儀秀樹さん の講演を聞く機会をいただいた。
とてもシャープな観点を持っていて、
世の中の口先だけのエコ産業の矛盾点を指摘されたり、
ご自身の体験からの生き方の哲学など、
雅楽以外の引き出しの広さと深さに、たちまち惹きつけられました。
でもなんと言っても、
雅楽を1300年以上継承している日本人の心意気についての話になったとき、
やはり、東儀さん一番熱が入ってましたね。
雅楽は、当時の唐から伝来したにも関わらず、
中国にオリジナルは残っていないとのことでした。
それが、日本には、
1300年以上も大事にされて、
何の変化を加えられることもなく、
そのままの形で今も残っている。
これが正に、日本人の誇りです、と語られていました。
楽器のほとんどが、材料も、大きさも、形状も、当時のまま。
当然、音もそのまんま。
雅楽をご存知の方はイメージ分かると思いますが、
「ぷぉ~~~ん」
というような、何とも言えないはっきりしない音をだす雅楽の楽器。
雅楽の楽器はシルクロードを渡り西洋へ。
西洋は完全な音を求め、
その楽器を元に、完全な音を出す楽器として変化を加えていった。
それが現在の、金管楽器やパイプオルガン。
しかし、なぜ、日本人は
1300年以上の時を経ても、何の変化も加えなかったのか?
これに対しての考察が、見事なものでした。
正に、日本人のわびさび美学、ここにあり。
長くなってしまったので、続きはまた明日(笑)
日本のわびさび美学を今会社で学んでますが、
知れば知るほど奥深いです
そして、そのわびさび美学の本質が、
勢いと方向性を見失って迷走している今の日本を変化させる
重要なキーワードとなります。
今この時代を生きる1人の日本人として、
知らなければいけないこと、
やらなければいけないこと、
明確になればなるほど、
背筋がピンと伸びてきます