Whiprash(セッション) | ケンブリッジ生活・サンディエゴ生活

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2019年からのイギリス・ケンブリッジ生活を機にブログを始めました。2023年春からは、アメリカのサンディエゴに暮らしています。

 

Whiprash(邦題:セッション)という2014年のアメリカ映画を観た。

ジャズドラマーを目指す青年と、それを指導する激しく難しい性格と気性の教授の話だ。

 

 

監督はDamian Chazelle。 この映画で注目を集め、アカデミー賞には5部門ノミネートされている。そして、その2年後「ラ・ラ・ランド 」を大ヒットさせた。

 

主演がMiles Taller は、音楽の大学に入り、プロのジャズドラマーになることを目指す青年アンドリューを演じた。

アンドリューは、父子家庭で育ち、時間がある時には父親と映画を観て過ごす。 頭の中にはジャズとドラムのことしかない青年。

 

J・K・Simmons という個性派俳優がアンドリューをスカウトする、天才的な鬼教授を演じた。サディスティックで、ストイックで、自分の思う通りの音やリズムが聞こえてこないと、激昂して生徒をなじり、人格を否定するような教授だ。

わざと生徒を油断させて、その後、激しく追い詰める、否定するというやり方のせいで、生徒たちは彼に対して恐怖と畏怖と尊敬の混じり合った、ギリギリの緊張感を持って接している。

この、複雑な役柄に見事に一体化してみせたJ・K・Simmonsはアカデミー助演男優賞を始め、数々の賞を得ている。

 

あえて、あらすじは書かないけれど、ジャズによるスピード感と、神経がピリピリして

軽く汗ばむような緊張感が映画を観ている間続き、最後にはその緊張感が最高潮に達する。

 

Jazzといえば、今から10年くらい前、人々がどんどんレコードを寄付したり、ヤードセールで一枚1ドルくらいで売っていた頃、私はレコードを買い集めるようになった。

特にボサノバが好きだったので、セルジオ・メンデスやジョビンのレコードを買い、それからやはり、同じ年代のVerb Recordのレーベルのものが、レコードジャケットもかっこいいし、好きなJazzのレコードが多かったので、とにかくVerbであれば、手に取っていた。あの頃は、本当に安く、状態のいいレコードが手に入った。

でも、そのうちにレコード人気が出てきて、中古のレコードショップなども出来るようになると、もう1ドルでいいコンディションのものが手に入らなくなったし、競争も激しくなってきて、レコード探しはやめてしまった。

 

それにしても、スタンゲッツ、ハービー・ハンコック、チャーリー・パーカー、、、すごいミュージシャンがVerbからレコードを出していて、60年代Verbレコード時代という素晴らしい時代があったのだなあ、、、と思う。

 

今、手元にレコードはないけれど、その頃のJazzを聴きたい。

夏頃にはコンサートやライブにも行けるといいなあ、、、。