木曜はサンクスギビング(感謝祭)だった。
英国では、祝日でも何でもないので、息子は学校へ行った。
昨年は、近所のパブなどでサンクスギビングディナーやっていますという看板を出しているところをよく見たけれど、あれは、在住のアメリカ人向けだったのだろうか?
ブラックフライデーセールというのは、こちらでもやるのだけれど、サンクスギビングをしないのに、それも変な感じだ。
感謝祭には、ブログやインスタグラムなどに、いろんな人のサンクスギビングの食事の写真が載せられていて、面白かった。
グリーンビーンキャセロールを、缶詰を使わずに手間をかけて作っていたり、カラーグリーンとハムホックやコーンブレッドも、美味しそうだった。
メニューは似ているのだけれど、それぞれの家庭のこだわりがあるのは、お節料理が各家庭で少しずつ違うのに似ている。
我が家では、ここ数年、感謝祭はカニ祭りと称して、思う存分蟹を食べる日だったのだけれど、久しぶりにトラディショナルな感謝祭のご馳走を作ろうということになった。
七面鳥は、お腹に皮付きで切ったミカンと、リンゴを詰めて、オーブンでロースト。
スタッフィング。マッシュポテト。グリーンビーンズキャセロール。デビルドエッグ。
田舎風パンに、赤ワイン。デザートはパンプキンパイにした。
今回は、お皿とかテーブルクロスとかが、統一されていなくて、残念な写真になってしまった。
でも料理はとても、美味しかった。しかも今回は全部、夫が作ってくれた。
グリーンビーンズキャセロールは、うちの場合、缶詰のグリーンビーンズを使う。ソースはキャンベルのクリームマッシュルームソース。それを混ぜて、上にカリカリの玉ねぎを揚げたもの(これもパッケージに入って売られているもの)をトッピングしてオーブンに入れる。
いかにもアメリカの料理っていう感じがする。
このレシピは、キャンベルで働いていた女性が1955年に考案したものだそうだ。
デビルドエッグは、固茹で卵を作り、黄身をくり出して、マヨネーズ、ウスターソース、酢などと混ぜ、それを白身に戻す。上には、パプリカを散らして、冷蔵庫で冷たく冷やしておく。これは、みんなの大好物だ。これは、ウワバミのように本当にツルツルと呑み込んでしまう。とても危険な食べ物。
七面鳥は、クランベリーソースをつけて食べる。
定番のホリデイメニューだ。
感謝祭には、家族で集まり、あるいは友達や知人を招いて、食事をする。
食事の前に、自分が感謝していることを話して、お祈りをしてから食事を始める。
大体、午後3時くらいに食事が始まり、お腹が膨れて、あるいはワインを飲んで、眠くなって昼寝した後、夜中まで待って、大セール。ブラックフライデーセールに出かけるというように続く。
義姉は、サンクスギビングで、みんなで心が洗われるような感謝の言葉を述べて、その翌日には、人を突き飛ばしたり、争って買い物をするのよね。と、シニカルなことを言っていた。
感謝した後、物欲に溺れる金曜が過ぎると、いよいよクリスマスに気持ちが切り替わる。
週末には、クリスマスツリーを出して、飾り付けをした。そして、今度は、家族や友人のことを思い浮かべてプレゼントを選んだり、カードを書いたりする。
テレビに映るのは「ハッピーサンクスギビング チャーリーブラウン」から「メリークリスマス チャーリーブラウン」に変化し、「エルフ」「グリンチ」「ホームアローン」などのクリスマス映画を毎晩見るようになる。
今年のクリスマスは、どのように過ごそう。
クリスマスパーティーや、観劇や、そんなことは出来そうもないから、静かに
家で過ごすのだろう。
毎年、同じようなルーティーンをしているようだけれど、毎年、違うサンクスギビングだし、クリスマスを送ってきたのだなあと、気が付いた。
せっかくだから、イギリスの伝統的なクリスマスの過ごし方というのを調べて、料理もイギリスのクリスマス料理というのを作ってみようかと思っている。