会場の様子。ネットを介して日本?アジアの各小学校と会場が一体になった。
同大会は1932年より行われており、これまでに73万人以上が参加している歴史ある大会だ。2010年からはより多くの小学生が参加できるよう、インターネットによる同時配信が実施されている。今回は韓国の小学校7校から実に1,700名もの参加があり、会場内に同時通訳のブースを設けて韓国語で通訳しながら配信するという試みも見られた。
さらに、食べ物をおいしく食べる方法を児童に体験してもらうため、向井教授の指導の下で実際にせんべいを食べる「おせんべい実験」や、各小学校の児童が参加可能な携帯電話を使用したクイズの実施モンスタータービン Pro アディゼロf50 ど、楽しく学べるプログラムが組まれており、笑顔の絶えない1時間となった。また、ムシ歯の原因菌や歯の表面写真など普段目にすることのできない情報も紹介され、小学生には貴重な体験となったのではないだろうか。
向井教授の指導の下、歯や口のことについて楽しく学ぶ小学生たち
今大会を終えて、ライオン歯科衛生研究所?口腔保健部部長の山田清氏は次のように語っている。
「学童歯みがき大会では、おいしく食べるために歯が重要な役割を果たしていることを伝えました。そのために一口30回噛む『カミング30(サンマル)』は子どもたちには一生覚えておいてほしい言葉です。小学生期の歯は、乳歯から永久歯への生え替わり期です。生えてきたばかりの永久歯を一生使っていくことができるように、特に大切にしてほしいと思います。歯や口を理解し、毎日の生活の中で健康な歯を守る習慣をつけていただき、『歯みがき』という健康習慣によって強い歯を育み、よく噛んでおいしく食べて、元気なからだで楽しく遊び、勉強してもらいたいと思います。」
今大会について語るライオン歯科衛生研究所の山田清氏
また、「この大会の募集に際し、多くの小学校から積極的に大会参加にご応募いただきました。それぞれの学校で健康教育行事として『校医の先生の講話』、『歯科衛生士学校による指導』、『保護者の参加』など自主的な企画をされており、小学校の健康教育の熱意が大きく伝わってきました。小学校の熱意に応えるために、毎年6月4日はより多くの小学校に歯みがき大会に参加していただけるよう、大会を実施していきます。この大会が一人でも多くの小学生の健康を守るために、役立つことを願っております。」と今後の活動や社会への広がりに期待を寄せた。
今大会はアジアの小学校からの参加があるなど、多くの小学生たちが繋がり、歯や口のことを広く学べる機会となった。インターネットを活用すればアジアだけでなく全世界の小学生が一緒に学ぶことも可能と、今後のさらなる広まりが期待できる。歯や口のことを学べるだけでなく、他国の同級生と交流する機会にもなる「学童歯みがき大会」。小学生や教育者にとって多くの意味を持つ大会なのではないだろうか。
