「ねぇ・・」




「ねぇ・・私のこと・・好き?」



そんな問いかけに


決して答えなかったあの日の貴方



解っていた


きっと


解っていたの



向けられた背中


貴方の寝息を聴きながら


何度も涙が零れた


そっと気づかれないように


何度も涙をぬぐった


醒めていく感情をごまかすように


貴方の背中を抱きしめた

報われない想い


心の距離を感じながらも

それでも逢いたかったのはなぜ??


逢えなくなってから


逢わなくなってから


もう随分時間は過ぎて


時々貴方の声も忘れてしまいそう


鳴らない電話を待つ事も

メールが来ない事も


もうとっくに慣れてしまった


それでも


さよならの向こう岸に


時折貴方の姿が霞んで見えて

寂しくなる