朝日が登りきり そろそろ帰ろうか?

その言葉の後に漏らした一言


う~っ 現実にまた戻るのか・・・。


バスに乗り熱海駅へ到着しホテルで帰り支度をし

チェックアウトを済ませ 空を見上げると

観光の時にはなかった晴れ間が広がる。

ウチが帰るって決まったら晴れるなんてヒドい

帰る時に雨より 晴れてた方がいいじゃん!

また次があるから。

熱海駅から彼女が帰る電車は 少しだけ自分より早かった。

別々のホームなので、手前の階段で最後に言葉を交わす


またね ありがとう。


階段を登る彼女を振り返り見送る事をしなかった


きっと振り返ってしまったら

彼女の肩を引き止めてしまう


新幹線のホームで彼女が乗る電車が出発するのを確認し

メールを送った。



新幹線に乗った後に彼女からもメールが着た。





メールの返信を終え 新幹線の窓から外を見る


また新しい一歩が踏み出せそうだ。
早朝4時半 彼女が設定したアラームが鳴った

眠い目を擦りながら アラームを止め 彼女の身体を揺する


もう起きなきゃだよ

うん。

少し寝起きの悪い彼女も今日ばかりは


反応が少しだけ良い。


先に着替え 彼女が着替えるのを待ち


荷物は携帯電話だけ持ち

駅へ歩いた


歩くのしんどいから タクシー乗ろうか?

うん。


タクシーに乗り 3度目のシンスイ公園に向かう


タクシーの運転手が降ろした場所は


海の真ん中あたりにある階段の前

階段を登ると下には砂浜が見える

裸足になる?

う~ん いいや このままで

砂浜を少しだけ歩き

海に少し突き出したコンクリートに座り


朝日が昇るまで少し空を見上げながら


数分後


少しずつ朝日が登り始め


優しくも強く 海岸を朝日が染めて行く




言葉少なに朝日を 写真に収めて


思い出を噛み締める。



帰りたくないけど 帰らなきゃならない

それが 旅行で

また前に進む力となって

何かを頑張れる。

きっと 疲れた時には

また違う表情で2人を出迎えてくれるんだと思う

だから 楽しく過ごせた日々を大切に

そして また来る時まで

精一杯 生きる事が大切なんだと

最後に朝日が教えてくれた。


海沿いの道を2人で歩きながら なんでもない話をした。

きっと感傷的にこの道を歩いたら足取りはきっと重かっただろう

段々と2人が待ち合わせた公園が見えてきた。

言いようのない空気が2人の口数を減らし

海岸にある岩場に座り 

綺麗な夜景だね もう終わっちゃうね。

しょうがないよ。

強がってみたものの 彼女を引き止める言葉が出てこない

このまま話続けて 終電がなくなったら?

そんな気持ちが込み上げ

靴を脱ぎ捨て 思い切り海に駆け込み ふざけてみた。

少しだけ重苦しい空気がなくなり

彼女も海に脚をつけながら 2人ではしゃいだ。

それでも 時間は残酷に過ぎて行く。

びしょ濡れになって岩場に戻り

2人並んでいると 彼女は 

帰りたくないよ 帰りたくないと

小さな声でつぶやきだし

暗い表情を浮かべ

涙目になる彼女を見て


引き止めるには これしかない!

わがまま 言って良い?

明日の始発で帰る事にしない?

もう一泊しようよ。


でも 約束あるし・・・


明日 早起きして 日の出を見て

それから帰ろうよ!

始発なら間に合うから。


彼女は頷きながら 

わかった。

嬉しい返事が返ってきた。



彼女といる時間がまた伸びて

疲れきっていた身体も ウソの様に力を取り戻し

彼女の表情も明るくなった様に見えた。

波の音がまた2人を素直にさせる

海からホテルに向かう道をタクシーではなく歩きで戻り

トンネルを抜けた高台から夜景を眺め あそこにいたんだよ?

結構 歩いたでしょ?

やっぱり疲れたでしょ?

そんな事ないよ~!

返事は元気があったが 熱海駅に向かうバスを見て思わず


ちょっと乗せてよ~!

次に来た車におもいっきり手を挙げて乗せてもらおうか?

やっぱり疲れてんじゃんw

またバカな事をする2人だった。

熱海駅まで着くと お互いに 疲労が隠せなかった

ふくらはぎ筋肉痛だよ!

おじさんだからでしょ?

そんな事を言う彼女は手を繋ぎながらも

後ろを歩いている。

なんかコンビニで買ってく?

マックのサンデー食べたい!

やっぱり彼女は彼女だ

甘いものに飛びつく習性はどんな時にも変わらない

殺人的な甘さのサンデーを1つ注文し

座席に着くと 勢い良く食べ始め

一口 あげる

やっぱり甘すぎるww

携帯の充電をしながら

彼女が食べきるのを待った。

マクドナルドを出て


もうすぐホテルという所で

また 猫を見つけ おいで~ おいで~

猫はまた2人を威嚇して草むらに身を潜めた

あんなに猫に嫌われたの初めてかも。


口を尖らしながらつぶやく彼女を見て

急に頭にキスをした。

ホテルのチェックインを済ませ


7階の昨日と隣の部屋へ着く。


もう先に寝ちゃうかも


ホテルの部屋着にすぐに着替え ベッドに横になった。

明日 何時に起きるの?


う~ん 4時かな?

そんなに早く?

う~ん じゃあ4時半で。


彼女はアラームをセットすると

ベッドに入り 優しく頭をなでてきた。

そして 数時間後

もういい子だから 寝なさい。

うん。

寝る事を促され 横になると

いつの間にか 眠りに落ち

2日目が終わって行った。