気難しい子どもを育ててきて勉強になったのは
療育のプロの先生や、
支援級の熱心な先生の対応の仕方です。
尊敬すべき先生方は、
子どもがパニックになって「キー!」「ぎゃー!」となっても、感情的になりません。
むしろ気持ちに寄り添い
「○○がイヤだったね」
「○○でツラかったね、悲しかったね」と言いつつ、
場所を変えて気持ちをリフレッシュさせ
落ち着くまで待ってくださいます。

でも、こういう対応が
健常の子どもにも、
いや、
大人にも必要なのだと感じています。

自治会活動していると、
殆どの方が、本当はやりたくないけど義務的にやっているのが分かります。

前年度の最初の自治会会議の時に
「私、仕事してるんですけど!
 朝のゴミ当番とか絶対に出来るとは限らないんですけど!」と発言してきた人が居ました。
その方は
「何時にやればいいんですか」
「何時までにやればいいんですか」
「出来なかったらどうするんですか」と矢継ぎ早に質問を繰り返します。

不安な気持ちが、怒りに変わることが有りますが
まさに怒りに変わる2分前という感じです。

そこで
「お仕事されてるからご心配なんですね。
 ゴミ当番は、朝8時までにやるルールになってますが、前後してもいいんですよ。
 出来ない時には、お電話下されば交代しますので言って下さいね」とお伝えしました。

その方からは、同じような質問が電話でも入りましたが、
都度、言い分を受け止め
「お仕事が有るからお忙しいですよね。
 ぜひ、お仕事を大事にして下さいね。
 出来ない活動は、出来る人がやりますからね。
 お仕事より自治会活動を優先して、仕事がやりにくくなったら大変ですからね、無理はなさらないで下さい。」と根気よくやり取りしました。

その結果、その方が
「出来ないから交代して!」と言ってこられた事は1度もありませんでした。

イベントの手伝いも、
ゴミ当番も全てこなし、
その上、
「1年間ありがとうございました。
 お陰で安心して取り組めました。」
わざわざお伝え下さったんです。

「いえいえ、私、結局何もしてなくて・・・」
「いえ。とても心強かったです。」と。

この言葉には、嬉しくて目から汁が出そうになりました。

とは言うものの、
全ての人がこうなるわけではありませんね。

実際、かたくなに心を閉ざしたままの人も居ました、子ども会関連の人で

本来、自治会も子ども会も任意のはずで
自治会活動では「活動は任意です」と書面でも謳っているのですが
子ども会の方は強制なんです。
人は強制されると気持ちが固くなってしまいます。
私が、ものすっごーーく優しく接しても、
心を開かせる事は出来ませんでしたショボーン
そして年度が変わり、
また今年も不安な気持ちをストレートにぶつけて来る方が現れました。

私は、自宅を訪問して不安な気持ちを聞きとりました。
どうやら知らない方のお宅を訪問して、自治会費の集金をするのが不安で仕方ないようで、
色んな質問をぶつけて来るのです。
その方からは何度も電話が掛かってきましたが
「分かりましたー、私の方で調べておくので大丈夫ですよ」と
質問に1つ1つ答えるつもりでいました。

そしたら、
なんとその方は、全ての疑問を自力で解決してくれたんです。

「えっ、○○さんや◎◎さんに直接聞いて下さったんですかびっくり(あんなにイヤがってたのに)」

「ああ、すみません、お時間とっていただいて。直接聞いたら解決しましたー。
ご迷惑をおかけしてスミマセンでした。」

すごい・・・
気持ちに寄り添うって、
人の気持ちをこんなに変えるんだ。
優しさは、人の気持ちをリラックスさせ、
前向きにする不思議な力が有るんですね。

思わぬ展開に、
とても嬉しい気持ちになりました。