カッサフォルテ犬猫コラム -92ページ目

ワクチンについてのお知らせ3

続きです。
 
ではワクチンアレルギーの原因は何なのか?
まだ明確には特定されていないのですが、
ワクチンに含まれるBSA(牛血清アルブミン)が主要な原因ではないかと言われています。
 
なぜワンちゃんのワクチンに牛?と思われるかもしれません。
詳しく説明しようと思うと非常に長くなってしまうのでざっくりと簡単に言ってしまいますが、
ワクチンの中には無害にしたウイルスや細菌、あるいは死んだ細菌などが含まれています。
それを接種することで抗体を作る細胞にウイルスや細菌の情報を与え、
体内でそれに対抗する抗体を作らせるのがワクチンの目的です。
この辺りは人間のワクチンと変わりありません。
 
そのウイルスや細菌を培養するのにFCS(牛胎子血清)が必要で、
どうしてもそれがワクチンに入ってしまうのです。
このFCSの中に最初にお話ししたBSAが含まれており、
それがワクチンアレルギーの主な原因ではないかとわかってきたのです。
 
人間のワクチンではWHOによって含まれるBSAの量の上限が決められているため、
ワンちゃんに比べてワクチンアレルギーの発生率が低いのでしょう。
 
ということは、
このBSAの量を減らすことができればアレルギーも減らせる可能性が高いということです。
では、減らすことはできるのか?
メーカーの人に聞いたところ、減らすことはできるのだそうです。
ただ、それにはコストがかかるため多くのメーカーではそこまでしていないのではないかとのことでした。
 
続きます。

ワクチンについてのお知らせ2

続きです。

まずワクチンのアレルギーとは具体的にどんなことが起こるのかからお話しします。
一番恐いのは前回も少しお話ししたアナフィラキシーショックです。
これはワクチンを打ってから30分以内、
早い場合には打った直後から起きる激烈なアレルギー反応です。
体内に侵入してきた異物に対して抗体が過剰に反応して起きます。
突然ぐったりして呼吸や心臓が止まってしまうこともあり、
直ちに積極的な治療をしなければなりません。
それでも死んでしまうこともある怖い状態です。
スズメバチに刺されて人が亡くなるのはこれが原因です。

幸い、アナフィラキシーショックは滅多にあることではありませんが、
ワクチンを打って3時間~半日ぐらいたってから顔が腫れるというケースが時々あります。
目の周りや鼻の周りなどが見るとすぐにわかるぐらいに腫れます。
目の周りやお腹などを激しくかゆがったり、吐いてしまうこともあります。
これらもワクチンアレルギーの症状です。
こちらは命にかかわることはほとんどありませんが、
かなり強くかゆがったり、顔がパンパンに腫れたりして本人はなかなかつらいのではないかと思います。

続きます。

ワクチンについてのお知らせ1

 

今年の5~6月にかけてワクチンを打っていただいたワンちゃんにはご説明したのですが、
今まで使ってきたワクチンがメーカーの都合により製造中止になってしまいました。
正直なところ、アレルギーの問題もあるのでワクチンは変えたくなかったのですが、
製造中止になってしまってはどうしようもなく、
やむを得ず別のメーカーのワクチンに変えました。

 

新しいワクチンではひどいアレルギーは出なかったのですが、
注射の痕が腫れたなどの例が例年よりもたくさんありました。
また、新しいワクチンでではありませんが、
ワクチンによるアナフィラキシーショックが1件ありました。

アナフィラキシーというのは急激に起こる激烈なアレルギー反応で、
その中でも特に怖いのがアナフィラキシーショックです。
場合によっては死に至ることもあります。
よく知られている例ではスズメバチに刺されて起こるのがアナフィラキシーショックです。

幸いなことにすぐに処置することができて命を落とすことにはなりませんでしたが、
飼い主様もワンちゃんも私も本当に怖い思いをしました。

ワンちゃんの健康を守るためにする注射で健康を害してしまっては本末転倒です。
今まで使い慣れてきたワクチンが使えなくなったこの機会に改めて全面的にワクチンを見直すことにしました。
検討に検討を重ねた結果、あるメーカーの7種混合ワクチンを採用することに決まりました。
今後、昨年まで8種混合ワクチンを打っていた子には7種を、
5種混合ワクチンを打っていた子には5種をお勧めしていくことになります。

何が変わるのかなどの詳しいお話はまた続きで。