IP電話の仕組みについて
このブログをご覧になっている皆様は電話についてご存じでしょうか？
昔からある電話というのは，会社のPBXと電話局にある電話交換機の間を電話線で結び，電話をかけると電話局の交換機が音声を中継して相手まで音声を伝えるというものです。
IP電話はこのような仕組みを，インターネットや社内LANなどのIPネットワーク上で実現するものです。
なぜIP電話なのか――。
その理由はIP電話だからこそのメリットがあるからなのです。
まず，値段の高い電話交換機の代わりに割安なルーターを使える点が挙げられます。すでにルーターでインターネットを構築していれば，電話専用の設備はもういらなくなります。これまで別々だった電話とコンピュータのネットを一つにまとめることで，運用も楽になります。電話会社にとっても，電話サービスを提供するのにかかるコストを抑えられる。その分、利用者も初期費用が抑えられるというわけですね。
IP電話の場合、通話相手まで送る音声信号をIPパケットに変換します。そのためには，ユーザー側で音声をデジタル信号に変換し，IPパケットを作り出す必要があるのです。その役割を果たすのが「VoIPゲートウエイ」と呼ぶ装置。電話機とIPネットワークの間に置き，既存の電話機からIP電話を使えるようにするのです。通話先の相手を見つけるといった，制御用の通信も行います。
VoIPゲートウエイが送り出した音声パケットは，IPネットワークを構成するルーターがほかのIPパケットと同じように，あて先IPアドレスを見て次々と転送します。パケットが相手のVoIPゲートウエイまで届いたら，今度は送り出すときとは逆の処理で，音声信号を電話機に渡すという仕組みになるわけです。
このしくみによって、IP電話で通話ができるということになります。