2013年10月に政府が消費税率引き上げを決定したら、株は下がるか? | とむぱち隊長のもんげー日記(現在、株や期待値プラス攻略法)

とむぱち隊長のもんげー日記(現在、株や期待値プラス攻略法)

世の中強気のギャンブラーが多い中、誰よりも弱腰でありながら、
それでも世界のカジノを旅しながら攻略していく理論派攻略日記です。
現在日本で、日々期待値を追及しながら生活してます。
最近ではコジテク日記となりつつあります。(汗)

トム所長が常々関心を持っている、このテーマに関するレポートがあったようなので、まずは掲載します。



◆ 消費税率引き上げ決定は日本株の大幅下落をもたらすか?
~シティグループ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 シティグループ証券が7月2日付けで発行したリポート「日本株投資戦略」を
ご紹介します。タイトルは「消費税率引き上げ決定は日本株の大幅下落をもた
らすか?」で、興味深い内容と思います。

(以下、全文引用です)

◆大幅下落の可能性は低い ~ 1996年6月に当時の橋本内閣は3%から5%への
消費税率引き上げを閣議決定した。その後、1997年4月の消費税率引き上げま
でにTOPIXは約20%下落した。しかし、日本株の割高感の強さ、金融システム
不安といった財政引き締め以外の当時の株価下落要因は、現在存在しない。
2013年10月に政府が消費税率引き上げを決定しても、それによって日本株の大
幅下落が起こる可能性は低いと考える。

◆97年の景気後退 ~ 1997年に日本経済は景気後退に陥った。消費税率引き上
げをはじめとする財政引き締めの影響もあったが、鉱工業生産が1997年夏以降
に実質輸出とともに減少したことなどをみると、アジア通貨危機や大手金融機
関破綻など他の要因の影響も大きかったと考えられる。

◆96年6月以降の株価下落の要因 ~ 1996年6月以降の株価下落の要因は、
(1)消費税率引き上げをはじめとする財政引き締めによる景気悪化懸念、
(2)1980年代のバブル期の高バリュエーションの調整が完全には終わってお
らず、加えて1995年5月からTOPIXが44%上昇し日本株に割高感があったこと、
(3)海外投資家が日本の不良債権問題、金融システム問題に対する懸念を抱
いていたこと、と大きく3つあり、消費税率引き上げだけが要因ではなかった
と考えられる。

◆市場は2014年度の景気減速を織り込む ~ 2014年度のQuickコンセンサス予
想が利用可能な東証一部上場企業の、2014年度売上高伸び率は前年度比+3.2%
が見込まれている。2013年度予想同+8.5%から5.3%ポイントも低下すると市
場はみている。市場は消費税率引き上げによる景気減速の大部分を既に織り込
んでいると考えられる。政府が2014年4月からの消費税率引き上げを正式に決
定しても大きなネガティブ・サプライズにはなりにくいだろう。


正直、内容的にはどうでもいいようなものばかり。

こんなの、全部わかってる話です。


しかも、結論的には一様に、「影響はあまりない」となってますが、これって何のポジショントーク?

不思議です。

この、判で押したような同じ結論ばかり並んでいるのは、いったい何なのでしょうか??


1996年当時、自分はまだ日本株はやっていなかったですが、「消費税引き上げ閣議決定」のニュースを見て、あ、これで景気はおしまいだな。日本は当分立ち直れなくなるだろう。終わった。。。と確信したのを覚えています。日本の政治にも心底絶望しました。


まあ、なんだかんだ、あの景気急失速株の大幅下落消費税引き上げのせいにしたくない人たちが、あっちからこっちから頭をひねって別の要因を持ちだしてきて言い訳にしようとするのは、当時から今までずっと変わりませんが、御用学者が何と言おうとも、あの時の消費税増税は大失敗政策であって、株価大幅下落の主要原因であったことは間違いない事実です。

御用学者以外の人でも、ごく一部には別の意見をお持ちの方も居るかとは思いますが、大半の人はそう思っているでしょうし、それが通説であると考えて間違いないと思います。


現に、89年の消費税導入の時も、まあこの時は主要な原因とまでは言えないかもしれませんが、景気失速、バブル崩壊の引き金を正しく引いています。


決して、何が何でも消費税を上げたらいけないわけではないですが、今回の場合は前二回にも増してとりわけ、その条件が全くできていないのに上げる、という点で最も悪質で、最悪の政策になります。

無駄のカット、大胆な構造改革、シロアリの根絶、そして、景気の浮揚、デフレの解消など、何一つ成し遂げないままに消費税増税だけしてしまうのですから、話にも何もなりません。



今回、わかったことが一つ。


日本の株は、どうやら10月くらいから本格的に下がりそうだ。o(TωT )


ということです。


そして、願いは二つ。


①ほとんど無いと思うが、安倍首相(等?)が心を入れ替えて、消費税増税を先延ばしにするという奇跡の決断をする。


②10月までに株価がしっかり回復して、持株の大半をしっかり売り抜けられる。


ということです。


①が理想ですが、ほぼ無いと思うので、せめて②をどうにかしてほしい。


ちなみに、万一奇跡のシナリオ①が実現した場合は、それ自体はすさまじい株価上昇要因ですが、年末の株式市場にはもう一つのきつい悪材料来年から株式の税金が二倍になる、てのがありますから、両者の綱引きで、どうなりますかね?

いったんは突然の大きな好材料に大きく上がるけど、12月に近づくにつれて、来年の税率アップに引っかからないように、利益の出ている株を片っ端から売り払うという動きが恐るべき勢いで出て、行って来いという感じになりますかね?

この辺りはなかなか一筋縄ではいかないので、難しいところです。

この場合は、年末の税金対策売りが出尽くした後、つまり来年の新年相場はかなり良くなるのですかね? 

何しろ売り手がことごとく売り払った後ですので、売り手はほとんど残っていないはずです。



ところで、消費税増税を閣議決定したらなぜ株価は確実に下がるのか?


という、一番重要な点ですが、これはまあ色々あるんですが、実際に一番大きいのは、


この状況でまず消費税だけ無理やり増税決定するということは、


安倍内閣ではシロアリ退治をしません!!


というメッセージだと、主に海外投資家が判断するだろうから。


ということになります。

決して、消費税を上げたら短期的に景気に悪影響たらなんたらいう、直接の経済的な影響が主ではありません。

ここのところに注意です。


現在の日本の株式市場では、外国人が売買高にしめる割合が非常に大きく、上がるも下がるも外国人次第、という面が大変強いですので、外国人が日本の将来性についてどう思うか?というのを読むことが一番大事になってきます。


そして、外国人が日本の経済についてもっとも懸念していることは、日本の深刻な財政状況にあることは間違いないですが、それを長期的に見て改善するためには、抜本的な構造改革、つまりは、シロアリ退治がほぼ絶対的な前提条件だと正しく見抜いているはずです。


外国人、特にアングロサクソン系は、日本人など及びもつかないくらいに実に抜け目がなく、物事の本質を鋭く見抜く力と恐るべき戦略性がありますので、彼らの目を決して侮ってはいけません。


これを少々見くびって、たかがロシアに局地戦でたまたま勝ったくらいで舞い上がってしまい、我が国は神風に守られている、などとおそよ考えられない狂った思想に執り付かれたあげくどうなったかは、誰もが知る通りです。


アングロサクソンの目は節穴じゃありません。

現在の愚かしい日本人ではとても太刀打ちできるレベルではありませんので、このことは肝に銘じておく必要があるといえるでしょう。