マンボウ知ってますか？

これ↓

その昔、池袋のサンシャイン水族館に居たけど、

まだいるのかな？

壁にネットの張られた水槽の中を、

ただ一匹ゆらゆらと泳いでいました。

いや、泳いでないのかな？

浮遊してる感じ。

どうやら泳いでも時速２ｋｍしか無いらしく、

鯉にも抜かれる遅さ。

胴体も半分しかないし、

海中でバランスを保つために背びれとかはあるけど、

泳ぐための機能は皆無と言っていい。

これ、魚なんだろうか。

一応学術的には「魚類フグ目マンボウ科」ってことらしいけど、

一説にはプランクトンのカテゴリーに入れてもいいんだとか。

２畳ものデカさのプラクトン。

海で出会ったらちょっとビビっちまいますね。

いつも口をポカーンと開けてて、

歯もあるらしいのだけど、

エサであるクラゲ等々をジュルっと飲み込む感じ。

どうやら噛めないらしい。

それでも胃の内容物から、エビみたいな硬いものも食べてるらしいのだけど、

この殻が胃に刺さって死んでしまうことも多いんだとか。

不本意に口に入ったのかもしれないね。

体にウロコは無く粘膜で覆われていて、

その粘膜を寄りしろに、おびただしい量の寄生虫が群がってる。

もちろん体内もソーメンがびっしり。

体重の１／３が寄生虫と言われてるほどです。

でも皮膚は弱く、手のひらで押すと簡単に手形がつくみたいです。

こんな常に寄生虫に覆われてるものだから、

サメやシャチといった大型の外的から狙われることは無いそうです。

サメ「やべ、マンボウ来たで」

シャチ「まじで！？ウザすぐるｗｗ」

でも小魚からは人気のようで、

サメが襲ってこないことを知ってて盾にしたり、

あと自分の体を治すためなんだろうけど、

お薬的な成分が体から出ていて、

その成分目当てに小魚が寄ってくるらしいです。

お医者さん的な＾＾

でもやっぱりダメなんです。

すぐ死ぬんです。

さっきの殻が刺さって死ぬというのもそうだけど、

ちょと死因を挙げますね。

＜マンボウの死因＞

・寄生虫にやられて死亡

・寄生虫を振り払うために海面にジャンプ（数十ｃｍ）して落下の衝撃で死亡

・直進でしか泳げないので自力で岩石を避けられず激突して死亡

・寄生虫を駆除するために海面を漂って、鳥に陸と間違われ足の爪で傷つき死亡

・漂ってる最中、気づけば砂浜に打ち揚げられ死亡

・泳ぐのが遅すぎて呼吸出来ず死亡

・朝日がまぶしくて死亡

・海水の塩分がしみて死亡

・水中の泡が目に入ったストレスで死亡

・前から来る海がめにぶつかりそうだというストレスで死亡

・岩石を避け切れそうもないというストレスで死亡

・近くの仲間が死んだストレスで死亡

・近くの仲間が死んだストレスで死んだ仲間を見たストレスで死亡

こんな感じで、

体力的にも精神的にも弱い生き物のようです。

にも関わらず絶滅を逃れ、

今尚繁殖し続けてるようですが、

それは何故なんでしょう。

一つにサメなどに食べられることが無いというのも挙げられますが、

それは大人になった時の話で、

稚魚の頃はやっぱり食べられてしまいます。

でもその数、なんと３億。

一回の産卵で３億個も卵を産むという、

魚界ナンバーワンの絶倫？なんです。

人間も一億の精子から激しい競争を繰り広げ生まれてくるのだけど、

それ以上ですよね。

マンボウは生まれてからが競争ですけど。

まぁ、人間もそうなのかな？

ちょと稚魚の形を見てみましょうか。

なんとも愛くるしい、

まるで金平糖のような小さな太陽。

一応「食べたら痛いぞ！」って主張してますね＾＾

この３億から大人になるものは数匹とも言われています。

かなり過酷な人生争奪戦。

てか闘ってないか。

なんとなく生きちゃった感じ。

もしマンボウが絶滅するとしたら、

人間の海洋汚染か、たまたまか、どっちかでしょう。

「あの人、魚が死んだような目をしてるよ」って、

もしかしたら人間界のマンボウかもしれませんね。

う～マンボウ！