フローラン・アモディオの引退に思う事(今更ながら) | A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

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フィギュアスケーターを愛してます。
中でも、別格なのは ”高橋大輔”

(2011年ヨーロッパ選手権にて)

アモディオ 選手が先のヨーロッパ選手権で引退したのはご存知の方も多いと思います。


私はフローランのファンではありません。が、彼の明るさ・エンタメ性、どこかで見たコンパクトサイズ(笑)

に親近感を持ち、好感をもって見守っていたかもしれません。


なかなか繋ぎやスケーティングの評価で点数が出にくいタイプですが、

滑りは(あたしは)上手いと思っておりました。

ツルツルと良くスピードに乗れるのに

(おい、また止まってる~)(腕ぐるぐるするより体傾けようよ~)ってな感じで

点数の出る演技より自身のブラジリアンのルーツに拘った演技(踊り)に徹していたというのか・・苦笑


ぶつ切り編集の音楽には必ず

ピーーッ(っていう笛の音と)

スココンコンコンッ(っていうコンガの音と)

すくちゃかすくちゃかっ(っていうやつ)

が盛り込まれていました。

彼は幼少期にブラジルからフランスに養子縁組されているんです。


初出場のヨーロッパ選手権で優勝したとき、ジュベールが2位でした。

それでも、満面の笑みのブライアンに抱き抱えられていたシーンが印象に残っています。

ライバルであってもとても愛されていたんだと思います。


東日本大震災があったシーズン、フリーで歌入りの曲を使用しました。

本来ならディダクション対象です。(ジャッジの多数決で減点されなかったようですが)

理由に「日本人へのささやかなプレゼントだ」と語っていました。


引退理由は、現在の進化したクワド祭りに対応できなくなった、とのこと。

確かに。クワドが跳べなければ今は全く勝てません。

ここ数年はクワドサルコーの成功率も低かったですが

何より、一つの演技で3サルコーを4回も跳んでザヤりまくったり、

競技への対応ができてなかった感じがしました。


今シーズン、一旦はすれ違いで別れたニコライ・モロゾフの元に戻り

引退を発表した大会で素晴らしい演技を披露し、有終の美を飾ることができたのです。

表彰台は逃しましたがフリーは2位。

久しぶりに3回転以上のジャンプをちゃんと8回跳びました。

最後の3フリップはお手本のような3ルッツでしたがそりゃご愛嬌です。


演技後リンクに崩れ落ちるフローランとボロ泣きするニコライ。

4か国語で「ありがとう」のメッセージを広げるキスクラでの歓喜。

とても幸せな一瞬でした。

観客はスタオベで彼を送りました。

とても美しい引退のシーンでした。






















そして


日本語を入れてくれてなんか嬉しかったです。







ええ、このシーンを見てどれほど羨ましいと思ったことか。


最終成績がズタボロでは切ない。

最善の演技が出来る保証もない。


それでも、温かい観客のいるスケートリンクで

最後の演技を披露する。

今の自分に出来る事を精一杯やって

拍手の中で引退していく、という幸福。


これを味わわせてあげたかったな・・・。

自分が「あげたかった」なんておこがましいのは承知の上で

やっぱり、こんなシーンで見送ってあげたかった。



ニコライもダイスケの隣で思いっきり泣きたかっただろうね。