4月最初の火曜日、何時もより少し遅い買い物に行った。

新型コロナの蔓延で、いつまで学校に行けるか判らないから食料品は多めに買う様にしている。



グルグル店の中を放浪していたら、見た事のある後ろ姿が。


7年間1度も会っていない母親がいた!

「マズいマズい。」

内心めちゃめちゃ焦ったが、見てるのに気付かれたらマズいと思い向こうが気付かないうちにその場を去った。

ある意味運が良かった。







新型コロナ蔓延中で皆んなマスクしているから顔は判りづらかった。



見つかりたくない一心で急いでレジに向かった。



前の人のレジを凝視しながら、はやる気持ちを抑えレジを抜けた。




ホッとして袋詰めしていると、




向かいに彼女が袋詰めに来たのだ。


「ヤバい!バレた?」
本気でそう思った。


私は気付かないフリをして、ひたすら袋詰めをし続けた。


周りの知らない人と同じように詰める事に専念した。


袋詰めが終わった彼女は気付かず店を後にした。



バレなくて本当に良かった。


気持ちが落ち着いてふと思った。




やっと他人になれたような気がした。



もう、会う事もない人達。



あの日私は家族を捨てた。



姉妹とは20年前に。



もう、顔も覚えてない。