11/15(火) 9:56配信
トランプ氏ＮＯ カリフォルニア州で独立機運上昇
共和党のドナルド・トランプ氏（７０）の大統領選勝利を受け、伝統的に民主党支持者が多数を占めるカリフォルニア州で米国からの「独立」を目指す動きが広がっている。
６月に英国が国民投票で欧州連合（ＥＵ）からの離脱を決め、大流行した造語「Ｂｒｅｘｉｔ（ブレグジット）＝Ｂｒｉｔｉｓｈ（英国）＋Ｅｘｉｔ（離脱）」にかけて「Ｃａｌｅｘｉｔ（カレグジット）」と名付けられ、トランプ氏の勝利が確実になった直後からＳＮＳなどで広まった。
発信元「イエス・カリフォルニア独立キャンペーン」（本部サンディエゴ）はウェブで、１９年春に米国から離脱するか否かを決める住民投票が実施できるよう署名などの協力を呼び掛けた。著名な投資家シャービン・ピシェバー氏は「カリフォルニアを独立国にするキャンペーンに投資する」とつぶやき、ＩＴ企業家から賛同の声が上がった。
大統領選でカリフォルニア州はクリントン氏（６９）が６１・５％を獲得。トランプ氏（３３・２％）を圧倒。シンクタンクは「選挙結果はカリフォルニアが真に分離していることを示した」と分析した。州人口は３８００万人で全米１位。カナダ（３６１６万人）を上回る。国際通貨基金（ＩＭＦ）によると、経済規模は２兆４６００億ドル（約２５８兆円）。フランス（２兆４２００億ドル）やインド（２兆２５００億ドル）を上回る。独立キャンペーンでは「カリフォルニアの経済力は世界６位で他の４９州でなく他の国家と肩を並べられる」としている。
国名として「ニューカリフォルニア」が候補に挙がる。ツイッターには「私はもうアメリカ人でなくカリフォルニア人」と賛同するつぶやきが相次ぐが、同州は１８５０年に米国３１番目の州になって以来２００回も独立の提案が持ち上がっては消えてきたという。
＜カリフォルニアって？＞
◆企業 カリフォルニアにはアップル、インテル、ウォルト・ディズニー・カンパニー、グーグル、ヤフーなどが本社を置く。
◆セレブ エンターテインメントの中心で、クリントン氏を支持したケイティ・ペリー、レディー・ガガ、スティーブン・スピルバーグ監督らがハリウッドやマリブに大邸宅を持つ。
◆民主党王国 最近７回の大統領選では１度も共和党候補が勝利していない。共和党候補が勝ったのは８８年のジョージ・ブッシュ氏が最後。
◆シュワちゃん ０３～１１年まで共和党のアーノルド・シュワルツェネッガーが同州知事を務めたが、今回の大統領選では「トランプ氏を支持しない」と明言していた。
