レアード,炭谷が打率2割を超え…パ47年ぶりの珍記録は生まれず

ベースボールキング

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106日にパ・リーグ全日程が終了した。
打率部門ではシーズン日本新記録となる216安打を放った打率.359の秋山翔吾(西武)を抑え,柳田悠岐が打率.363で自身初となる首位打者のタイトルを獲得した。


ハイレベルな争いが繰り広げられていたが,打率成績の下に目を向けると炭谷銀仁朗(西武)が打率.211,今宮健太(ソフトバンク)が打率.228,レアード(日本ハム)が打率.231だった。

炭谷とレアードの2人は,前半戦が終了した時点で打率2割を切るほどの打撃不振。
今季から日本ハムに加入したレアードは中田翔,中島卓也とともに前半戦全試合に出場。
本塁打は15本記録していたが,打率は.186と低迷。
炭谷は捕手という難しいポジションということもあり,打率.189だった。
この2人はプロ野球界で33年ぶり(82年の山倉和博の打率.196),パ・リーグでは小池兼司(当時南海)の打率.19347年ぶりとなる『規定打席での1割打者』誕生と不名誉な記録が誕生するのではないかと思われた。

レアードは後半戦に入ると,日本投手に慣れてきたこともあり調子を上げてくる。
5,6月は月間打率1割台も7月は月間打率.303を記録。8月は月間打率.245と下げたが,9月は月間打率.293,9本塁打22打点をマークした。
9月22日のソフトバンク戦では,3打席3三振で迎えた第4打席にサヨナラ3ラン。
後半戦はチームに欠かせない存在感を発揮し,打率.28819本塁打54打点の成績。
栗山監督が我慢して起用したことで,後半戦の復調に繋がったと言えるだろう。

一方の炭谷はというと,8月が終了した時点で打率.186,チームもロッテと3位争いしていたこともあり,試合終盤に代打が送られることも多かった。
しかし9月に入ると別人のように打ちまくる。
1日のソフトバンク戦で今季初の猛打賞を記録すると,6日のロッテ戦で今季初本塁打を含む3安打の活躍。
結局,炭谷は9月の月間打率.349,4本塁打18打点を挙げ,最終的に打率.211でシーズンを終えた。

前半戦は打率1割台と苦しんだが,終わってみれば打率2割に超えたレアードと炭谷。来季は前半戦から打撃で結果を残したいところだ。

◆レアードと炭谷の今季打撃成績


レアード(日本ハム)
今季成績:143試 率.231 34 97
前半成績:82試 率.186 15
43
後半成績:61試 率.288 19
54

炭谷銀仁朗(西武)

今季成績:133試 率.211 4 35
前半成績:86試 率.189 0
11
後半成績:47試 率.258 4 24



打率1割で規定打席。
山倉は神。

打てなくても欠かせない。
守備も重要である。

いざ山倉。

打てない外国人はすぐ干される。
栗山監督はよく我慢した。
慣れたら打てると考えていたのだろうか。

炭谷も潜在能力はある。
波に乗ればこんなもんだ。
西武は森を今後どうするんだろう。

前年1割から翌年3割。
百年に一度くらいは
こんなドラマがあってもいい。

古田だって最初は
打てなかったんだから。