生活をしていく中で、人間関係の問題は尽きない。コミュニケーションを通じて相手の気持ちを理解していくが、言葉によるコミュニケーション以上に、言葉以外のコミュニケーションの影響が大きい。これらの相手の気持ちを読み取るために、気持ちを理解したり、顔の表情を読み取ったり、意思決定をしたりをそれぞれの脳の領域で処理をしている。気持ちの理解をする情動認知は扁桃体。顔の表情を読み取る相貌認知は側頭葉下面。意思決定をするのは眼窩前頭野。また相手の気持ちを読むために働くのは、内側前頭前野や側頭頂移行部(後側上側頭溝)1)。そして共感に関わるとされるミラーニューロンは前頭葉と頭頂葉が関与する2)とされる。脳は人間のエネルギーのうちの20%を消費するといわれる。社会的に適応するために脳は他の組織よりも多くのエネルギーを必要としていると考えられる3)。これらのことからも人と関わるためには、脳の状態が良好であることが必要である。睡眠状態やストレスコントロールを十分に行なえてこそ、人と人とは円滑な関わりが可能になるものだろう。1)CD Frith,U Frith.Interacting minds-a biological basisi Science:1999,286(5445);1692-52)Giacomo Rizzolatt:,Laila Craighero.The mirror-neuron system. Annu.Rer.Neurosci.;2004,27;169-923)Humphrey N.in Growing Points in Ethology:The social function of intellect,eds Bateson PRG.,Hinde RA(Cambridge University Press, Cambridge,),1976,pp303-317
理学療法の評価と治療
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