こんな本があったのね。ダーラ・ホフマンさんっていう、自身ノンバイナリーの心理カウンセラーのかたが書いた本。なにかわかるといいな。

ジェンダーアイデンティティとか、MTFとか、GIDとかいう言葉は、最近知ったの。

あたしも、もともと一般的な男の子とは感覚が違うことは自覚していたから、もうおそいかもしれないんだけど、じゃああたしはいったいどういうことなの? GIDなの?トランスなの? って、知りたくなったの。

そもそも、男だからこうしなさいとかいわれるのは、差別だし、理不尽だから、おさない頃からとてもイヤな思いをしてきたの。

それって、きびしいひとからいわせれば、オトコにうまれたのに、オトコとして生きる覚悟がないなんて、情けない!っていうのかもしれないけど。

この年になって、外国にいって、いろんな人にあって、思ったのは、やっぱり人はそれぞれだから、人のを変えようとしたり、言われて変えるのもおかしいし、ありのままでいいんじゃないのって思うようになったの。

一度そうおもったら、なぁんだってなって、いままでの肩の荷がすっかりおりて、とっても気が楽になったの。

だって、生きていくのに大事なことって、いかに人の身になって考えられるかとかでしょ? 個性なんて、いくらでも違っていていいじゃない。

だからいまあたしは、むりに低い声を出そうともしなくなったし、あえて無造作な男らしい仕草もやめてしまったし。

大学生のころかな? いまは結婚しちゃった親戚の子がまだちっちゃいとき。その子があたしに向かってたった一言だけいったことば、「おかま」。

せいいっぱい、男らしくしてたのに。あのときは、ショックだったけど、いまは、どうでもよくなった。うれしくもないけど、悲しくもない。だから何?って感じなの。

欲をいえば、女の子に生まれたかったけど。