PUNCH OF THE DEAD

~番外編~

「いやぁ、3年前のゾンビ祭り、マジ大変だったっよねぇ、、脇役だいぶ死んだしさぁ。」

ジャックの店『カフェ・パンチ&ジュディ』のカウンターのハイチェァに座っていつものビールを飲んでいるジョニーが伸びをしながら言った。

彼は100キロ超える巨体の為、チェアがキシキシと悲鳴をあげている。

ジョニーの隣には人気バンド『To Ruth』のボーカルであるキャプテン、その隣にはギターのフィッシュが座っている。

「そうだなぁ、脇役全滅したよな。山口くんとか。」

とカウンター内側でコーヒーをドリップしながらジャックが言う。

「死んでねーのにフラワーはどっか行っちゃったし。」

とキャプテン。

「フラワーさんはマウイは女少ないから女求めて旅に出るとか言ってオアフに行ったみたいっすよ。近ぇーよ・・。」

とフィッシュが小さな声で言う。

ここはハワイのマウイ島である。

3年前、日本でスーさんと呼ばれる男をリーダーに癌の治療ウィルスを研究開発していた。

そして遂に開発されたのである。

癌細胞に直接働きかけ細胞をどんどん若返らせ癌細胞を消滅させるウィルス『BTF-1』、通称『若返り薬』、とそのすぐ後に、BTF-1の重大な副作用を抑える為の抗ウィルスとして開発された善の細胞を蘇えさせる『BTF-2』、通称『蘇り薬』が完成。

しかしBTF-2はBTF-1を投与してない状態で単独で投与すると、心臓が停止し、その後脳の一部だけが蘇ってしまうという、大きな副作用がわかった。

更に悪い事に、蘇った後は動く者に噛みつき、噛みつかれた者にウィルスが感染するという最悪な連鎖の副作用であった。

その為、BTF-2の更なる抗ウィルス『BTF-3』を開発にかかっていたのだが、その最中、一人の職員が、末期癌の妻に、BTF-1ではなく、間違えてBTF-2を盗み、投与してしまったのだ。

心臓停止後蘇ったその妻が、夫である職員を噛み、あっという間に日本中が『リビング・デッド』、通称『ゾンビ』で溢れてしまったのである。

その後生き残った日本に住む人類は皆、アメリカに移住、今に至る。

一人の男のミスが日本を完全に終わらせてしまった『世紀の凡ミス』である。

スーさんは元々日本にあったジャックの店『カフェ・パンチ&ジュディ』の常連でいつもこの6人でコーヒーやアルコールを楽しんでいた仲間であった。

実はスーさんは密かに『BTF-3』を完成させていた。

生物兵器として徐々に世界中に広がってきた『ゾンビ』、全世界で当然この『BTF-3』を手に入れたがった。

本来ならば『ウィルス』と『抗ウィルス』はセットでなければ使用不可である。

スーさんはアメリカ大統領と会談し、『BTF-3は自らの細胞も使用している、BTF-3レシピと引き換えに私一人だけ日本に残りたい』という条件を出したのであった。

当然大統領はその条件をのみ、日本にいるスーさんのサポートをし、今に至る。

「スーさんのせいで日本終わったけどスーさんのおかげでハワイでいい暮らしできてんだよなぁ。まさか日本でやってたカフェそのまま再現してくれちゃうとは。」

とジャックが店内を指さす。

「いやぁ、マジビックリしましたよ。全く同じじゃんこれ。道路沿いだし。」

キャプテンが外を指さす。

「『尾久橋通り』が『フロントストリート』になった感じ?いいね凄いね!裏、すぐ海だし!」

と、ジョニーが笑って外のフロントストリートを見る。

「スーさん生きてんのかな?ここ1年連絡無いけど。」

ジャックがキャプテンにコーヒーを出しながら言う。

「スーさん、殺しても死なないでしょ?『私だけが神です。殺しますよ。』て100回は言ってた。」

とキャプテンが笑った時

『カランカラン』

入り口の鈴が鳴ってサングラスをかけハットを被ったスーツの男が、大きなキャリーバッグを引きずって入ってきた。

全身黒ずくめである。

店内のフィッシュを除く3人は警戒し、姿勢を正した。

ハワイは常夏、今日も気温28度である。

しかし彼は汗もかかず涼しげに一番奥の席にキャリーバッグを置き、自分は向かいのシートに座った。

「コーヒーヲ。」

と男はカタコトの日本語で注文した。

ジャックがコーヒーを男に持っていき、テーブルに「どうぞ」と置いた。

すると男は何も言わずにスマホを手に立ち上がり歩き、外に出て行った。

「なに?あれ。なんでこんなクソ暑いのにスーツ着て汗かいてねーの?むかつく!むかつくよね!」

とジョニーがわめいた。

「お前は汗かいてんじゃねーよ!店内19度設定なのに暑苦しいんだよバカ!」

とジャックが怒鳴りジョニーが口をとがらせる。

この二人は幼稚園からの先輩後輩らしく、いつもこんな感じのやりとりだ。

フィッシュがニヤニヤと笑っている。

「おいフィッシュ!てめー何ニヤついてんだよ!?」

「あ、いえ、ニヤついてません。決して。」

とフィッシュが手を振り目をそらす。

それからしばらく4人は他愛もない話をしていたが、フィッシュを除いた3人はなんとなく、ある事が気になり上の空だった。

「ジャック、さっきの黒スーツ、大丈夫っすか?出てからもう、20分たってますよ?」

とキャプテンが口火を切った。

「だよね、オレもなんか気になって。」

「アレ!爆弾じゃないすか?」

とキャプテンがキャリーバッグを指さす。

「え!?デカすぎねぇ?」

とジャック。

「ある!ありえる!ありえるね!あいつ、アンタッチャブルみたいだったもん!爆弾だよ!」

とジョニーがわめいた。

「・・・。何の話ですか?あれ?人いなくなってませんか?あそこ荷物あるけど。」

とフィッシュが指さす。

「おめぇ!なめてんのか!その話してんじゃねーかよ!だからお前ケーちゃんに振られたんだよバカ!」

と汗を飛ばしながらジョニーが怒鳴ると顔を真っ赤にしたフィッシュが精一杯怒鳴り返す。

「なんなんすか!ケーちゃんの件は触れないでくださいよ!こっちだって傷ついてるんすからバカヤロウ!」

「うるせーこのしらす!」

とジョニーが拳を振り上げた所でジャックが手を叩く。

「はいはい。うるさいですよー。底辺の喧嘩禁止って言ってんだろが。」

「でも怪しいですよね?カチカチいってたらどーしよ。」

とキャプテンが席を立ちキャリーバッグに近寄り耳を寄せる。

「・・・・・・やばい!やばいっすよ!カチカチいってるよこれ!」

「えっ?!」

とジョニーもとっさに立ち上がって耳を寄せる。

「いってますよ!いってますよ!カチカチカチカチいってますよこれ!!!」

「マジかよ!?どーするんだよこの状況!!」

とジャック。

「投げましょ!道路に投げちゃいましょ!」

とジョニー。

「でも爆弾じゃなくて乳児だったら投げちゃやばいですよね?」

とキャプテン。

「乳児だったら投げなくてもやばいだろ!あのバッグ密室すぎる!」

とジャック。

「デブだ!デブですよ!デブ呼んでバッグの前バリケートしてもらおう!」

とキャプテン。

「・・・ジョニーさん。」

とフィッシュ。

「・・・てめー会話入ってきたと思ったらそれか!」

とジョニーがフィッシュの胸ぐらを掴む。

「うるせーー!みなだまれ!」

とジャックは両手をかざし、バッグに近づき耳をあてた。

「・・・カチカチいってるな。」

「ジャック、冗談抜きでこれ、爆弾じゃないですか?オレら、スーさんのおかげで優遇されてるからそれが気に入らないとか。」

とキャプテンが後ろ髪を触りながら言う。

「あいつ、マフィアだよね?武の『ブラザー』のマフィアと同じだったもん。スーさんも狙われてるかも。」

とジョニーが残りのビールを飲み干す。

「もう、25分たつもんな。もしかしたら30分後に爆発予定かも.。」

全員の顔に緊張が走った。

それからジャックが声を潜めて言った。

「もし盗聴されてたらやばいからさ、みんな、何も言わずに、そっと、外出て、逃げよう。海まで。」

4人は顔を見合わせて頷き、そっとドアを開け、外に出て、走った。

フロントストリートはほぼ海沿いの為、すぐに海に着いた。

4人は息を切らし、砂浜に座り込んだ。

「あと、10秒とかで30分だと思う。」

とジャックが腕時計を見ながら言う。



静まりかえった店内、かすかにカチカチという音だけがバッグの中からしていた。

「カチカチカチカチ、カチッ、ジリリリリリーー!!」

という音と共にキャリーバッグが勢いよく開かれ、中から男が飛び出してきた。

男はカフェの床に着地すると、

「あ?あらららららら?いない?・・い、いけません。これはいけません。恥ずかしいじゃないですか。侮辱罪です。大罪です。決して許しません。私だけが神です。殺しますよ!!」

スーさんは右手の目覚まし時計を宙にかかげて怒鳴った。



おしまい。


2025.3.7










 

ザ・カレッソの2023年12月のライブは、

 

 12月23日(土)アピア40(学芸大学駅)

 

 カレッソはpm8時位〜 

 

アピア40公式YouTubeチャンネルで無料生配信→ https://youtube.com/@APIA40?si=A4kC1bFFL6jFTuf9…

 

投げ銭は→ https://t.livepocket.jp/e/051223 

 

 

12月30日(土)ドットドット秋田犬(秋葉原or岩本町) 

 

カレッソはpm640分位〜 

 

配信はありません

 

会場で、デカい音を浴びて欲しいのです。

 

忘れるべき事がある人はそんなもん忘れ、忘れていたあの感覚やあの想いを思い出したい人はもう一度思い出すような「音」を出したいのだ。

 

我々は一生懸命、心を入れて、必ずやりきりますから、

 

 是非、どうぞ、どうか、どうしても、あーーー!いらしてください!!

 

詳細は後日記載します。

 

APIA40

 

ドットドット秋田犬

内田のバンド(ザ・カレッソ)次回のライブは今週の土曜日の夜です


2023.10.28(土)


atアピア40(学芸大学駅)


〜生配信あり〜
『鳥のように、花のように』


開場18:30 / 開演19:00 


前・当共¥2000+drink 


出演:

燦燦〜プレジー3(vo,g)+勝間康行(p)+廣瀬康子(vln)


ザ・カレッソ(vo/g,cho)


フジカワコウダイ(vo,eg)


O-ju Jazz Punx(g/dr/ba)


〜無料ライブ配信〜配信時間19:00~ 


https://youtube.com/@APIA40?si=rdd3IczPHI73SVWK


ザ・カレッソはpm8時位から予定


料金:ドネーション(投げ銭)一口1000円~  

詳細は


https://t.livepocket.jp/e/051028


是非、会場でお待ちしております!!


今回のライブのYouTube告知動画(後半になぜか沼田康司のマイティボクシングジムの宣伝?になりました)


https://youtu.be/YMMeyAipm_s?si=00ejopxDv6gBbH7t

ザ・カレッソ次回LIVE

2023.9.30(土)夜

at ライブガレージ..秋田犬(秋葉原)

〝出雲亮一〃プレゼンツ

※配信はありません是非会場に来てください。待っています。



明日です🎤

6月10日(土)夜atアピア40

開場18:30 / 開演19:00
※カレッソは20時位~

北爪の新曲がなんだかとてもイイ!(ハードル上げる内田)会場で聞いて欲しいです。待ってます✌️

生配信(無料)
APIA40オフィシャルYouTube↓


投げ銭↓




カレッソ次回のLIVEは

2月18日(土)夜

秋葉原(岩本町)

秋田犬第二章

Live garege..秋田犬(ライブガレージドットドット秋田犬)

の『はじめの一歩』ライブです。

お世話になった旧秋田犬、そしてこれからお世話になる秋田犬、しっかり踏みしめて、かみしめて、演ります💪

ドット秋田犬のはじめの一歩に参加できて感謝、嬉しいです。

是非、会場にいらしてください!

※ザ・カレッソのライブ時間は21時頃からです。



The Caresso次回のライブ


2022.6.18(土)夜


オープンpm6時30分

スタートpm7時


場所:ライブガレージ秋田犬(秋葉原or岩本町)


馬場孝幸✖️ザ・カレッソ


2マンLIVE


プロシンガーソングライター、日本最高峰のブルースマン馬場さんとの2マン、楽しみすぎます⤴️


今回は久々にカバーも何曲か入れます


配信無しです。


ホント、もの凄く楽しい夜にします。


是非秋田犬にいらして下さい🤗


よろしくお願いします。