あ、そういえば循環器専門医試験ですが、合格しておりました。ほっ。


だいたいの出来具合もわかるのですが、私の場合、特に心エコーとカテの画像セクションのところがものすごくよく出来ておりました。


2345ドルが無駄にならなくて良かったです。



それで、そうこうしているうちに内科のboardの10年目更新が近づいてきております・・・汗。


日本と違って、専門医、認定医などの試験は10年更新になっております。

(グランドペアレンツと呼ばれるご高齢の方は免除になっていますが。)


私の場合、内科、循環器内科、心エコー、心臓のシンチがそれぞれ10年更新になっております・・・汗。


それで、昨年ですが、内科boardの主催組織の

ABIM(American Board of Internal Medicine)が、専門医・認定医維持に必要な条件をわりと大幅に変えました。


・・・それで、結構ブーイングの嵐、医師達は混乱したのでした・・・。


CMEみたいに、MOCポイントを集めていくわけですが、2年ごとに決められた量を到達し、5年でトータル100ポイント貯めなくてはいけません。(MOCとはMaintainance of Ceritificationの略です。)


難しいのは、Practice Assessment (Part IV), Patient Voice and Patient Safety requirementsの部分なのですが、

例えば、患者さんにアンケートをとったりするやつがあります。(かなりデフォルメして言うと、患者さんにアンケートをとって、良い医者だと言ってもらわなければいけない笑。それも25人以上とか結構大人数に。)


これをいきなり昨年の初めにやると宣言しだして、その年に認定医を更新しなくてはいけない医師にとっては、準備する時間も少なく、結構大変です。


MOCポイントの取り方はいろいろありますが、コースみたいなものを受講してもらうとか、

オンラインで問題を解いてもらうとか。まぁいずれにしてもお金を払って、なので、いちいちお金がかかる、というクレームも結構あったようです。


10年に1回やってる試験だけで十分ではないのか?とか、更新試験を信用していないのか、とかいう声も。



私もそろそろ内科の更新なので、仕組みを理解しようとしたのですが、

やはりいまいち分かりづらいのは、患者さんを巻き込むパートですね。

今現在日本にいるので、患者さんにアンケートとるにしても、じゃあ70代、80代の患者さんに、

英語で書いてある質問を、電話かインターネットで回答してもらうのも難しいと思うのですが。


どうしたらよいですかね?とABIMに聞いたところ、あ、その部分のところはとりあえず2018年までにできればいいから、今やらなくていいし、2018年までにもっと良い方法を生み出す、との返事が返ってきました。


あれ、2018年までなんて、どこにも書いてないのになぁ?と思っていたら、届いたE-MAIL。



We got it wrong. We’re sorry.


というタイトルでABIMのプレジデントから。


ABIM clearly got it wrong. We launched programs that weren't ready and we didn't deliver an MOC program that physicians found meaningful. We want to change that.


・・・というわけで、ABIMもいろいろな反対意見を受けたのか、

MOCプログラムに関して我々は間違ってました・・・というメールを一斉配信してきたのでした。


心臓病学会(ACC)側も、反対意見を伝えてきたようで、この方向転換はwelcomeのようです。


とりあえず、例の、Practice Assessment (Part IV), Patient Voice and Patient Safety requirementsの部分

はしばらく凍結、とするようで、その部分だけを満たしていないけれども、他を全部満たしている医師は、認定を維持するようです。


あと、昨年の制度変更時に、MOCログラムに参加するか参加しないかの意思確認があったのですが、

その際に料金を徴収(10年分一括または分割)しました。

それで、参加を拒否した人(または表明自体を忘れた人)は

ネット上でその人の検索をかけたときに、

Meeting MOC requirementsのところがNOと表示されてしまうようになっていました。

それが少しマイルドな表現になるようで、Participating in MOCがYESまたはNOの表記になるようです。


患者さんや雇用主の病院などが、医師が認定医であるかどうかネット上で調べられるようになっているので、

とある医師のページをみると、

○○年に内科の認定

と書いてある下に、

Meeting MOC requirements: NO

などと表示されてしまう状態でした。NOだと患者さんからの信頼度が低くなる可能性もあり、たぶんクレームが来たのでしょう。


MOCのポイントの集め方はいろいろありますが、

そういえば、nuclearのボード、エコーのボードを受かったというので、それぞれ20ポイントずつもらえます。(なので、例の凍結されたパート以外でMOCポイントを稼ぐのはそんなには大変ではない。)

ただし、ごく最近(エコーだと2014年以降)なので、私のようにその前の年に受かってたとしてもカウントしてくれません。ケチだなぁと。


いずれにせよ、いろいろ複雑だなぁと。




もう1か月以上、いやもう少しで2か月になってしまいますが、専門医試験を受けてきました~。


意外と難しくなかったかなというのが率直な感想です。


Mayoのビデオ見ておけば大丈夫です。


2日目は心電図や、心カテ、心エコーの問題で、特に心電図はどういう採点なのかいまいち分からないのですが、まぁ大丈夫だと思います。

心電図は、あんまりたくさん細かい所見をとると逆に減点らしいですね。


休憩時間も十分だと思いました。


ただ、今後は、そう遠くない時期に内科のBoardが待ち受けている・・・!


10年に1回の更新です。


すごくお年の方は免除のようですが、昨年、うちの科のトップの人も受験していました。

血液内科とか、新しい検査などがあるようで、やめてくれ~と悲鳴をあげてました。


そういえば、私は日本の国試を受けてから、少し日本にいて、それから渡米して、3年レジデントをやり、内科のBoardを受けましたが、5年ぐらい経ってましたかね。

その5年で医療はずいぶん変わるもんだなと思いました。進化してました。

5年一昔。


なので、10年ごとに知識を更新するのは重要なことだとは思います。

ただ、もう少し安くして欲しいですかね。


専門医試験が迫ってきました。


この歳では、勉強もなかなか根気が続かず、困ります。

それに加え、ここ数か月で引っ越しで日米行き来したりで大変です。


Mayoの試験対策コースが8月にありました。

その録画したやつが先週あたり、リリースになりました。


今まではDVDだったのですが、今年はオンラインのようです。

なので、日本の方でも興味があれば、たぶんオンラインで購入して、ネット上で見れます。


うちのプログラムは2012年版を購入していて、それを以前見たのですが、

その中でも、よい先生は何人かいましたが、


おおっと思ったのは、この先生。(んで、調べてしまった。)




Mayoのサイトからお借りしました。(って全世界に公開されているものですが。)


なんか、ものすごい目からウロコの講義っっって訳ではないのですが、明瞭簡潔で分かりやすい。


経歴みたら、コーネル卒業の、医学部はハーバードで、その後ブリガムでインターンからインターベンショナルフェローまで一直線って感じで、生え抜きですねぇ。

やっぱり。


今年の試験対策コースのプログラムみると、載ってないです。忙しかったのですかね。



ま、それはいいとして、がんばります。




追記。

ブログ書いた後に気が付きましたが、現在は、Mayoにも名前が載っていますが、

NewYork-Presbyterian Hospital (コーネルの関連病院ですね)のSenior vice presidentのようです。

http://www.nyp.org/news/hospital/2014-appointment-ting.html