「雷が鳴るとおへそを取られるよ!」

 

 

母にそう教えられた僕は

小さい頃家族団らんの場で雷が鳴ると、

しれっとTシャツをズボンの中に入れて

おへそを守っていた。

 

 

らしい。

 

 

怖がってることがバレると恥ずかしかったので

まるでアハ体験のように徐々に徐々に隠していた。

 

 

らしい。

 

 

 

母はそれがおかしくてたまらなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この新しいお家はオートロックだから泥棒は入って来られないけど、

お化けは入ってくるからね。

我が家の男の子は〇〇君1人なんだから、ちゃんと守ってね!」

 

 

 

新しい家に引っ越した最初の夜にそう言われた小さい頃の僕は、

「これ」を見終わるまでは寝なくてもいいという「学校へいこう!」

その日は全く楽しめず、ずっと考え続けていた。

 

 

らしい。

 

 

大晦日以外起きていてはいけない0時頃、母の部屋のドアを叩いて、

「お化けが家の中に入って来たらどう戦えばいいの...勝てないかもしれない...」

と目を潤ませながら相談しに行った。

 

 

らしい。

 

 

 

母はそれがおかしくてたまらなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「道によくある『あみあみ』(排水溝)の下には地底人がいるから

通るときは地底人に引きずりこまれないようにしなね。」

 

 

 

 

母にそう教えられた僕は、

小さい頃、母と手を繋いで歩いていようと

『あみあみ』とエンカウントしたときには、

母の手を離れ『あみあみ』を避け

地底人に気づかれないように抜き足差し足で歩いていた。

 

 

 

らしい。

 

 

 

母はそれが一番おかしくてたまらなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

親って楽しそうだなぁ。