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範囲ごとに、少しづつ汚れを落とす。

かなりの差が出る事が解りますね。

レザーの状態や質を見極め、これらの作業を注意深く進めていきます。



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運転席の汚れ落としが終わりました。

明るくなり、清潔感が戻りました。



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やはり、艶の引いた風合いが上品です。



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運転席、座面の拡大です。



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助手席シートも。



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助手席、サイド部分。


見て頂きたいのはレザーの継ぎ目や、縫い糸です。

この部分はダメージ無く仕上げるのが特に難しい。

全体に自然な風合いを求めれば、こういった部分の清潔感は必須です。

少し特殊な方法で汚れを抜いています。



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助手席の座面。

シミや、レザーに食い込んだ汚れ、縫い目に入り込んだ汚れもキレイです。



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足元部分も、靴でヒットした跡や、泥汚れをリセット。



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運転席の後ろ、後部座席の足元部分。

シートレールカバーのレザー、カーペットなど清潔に仕上げました。



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後部座席。

特に酷い汚れはありませんでしたが、洗浄すると色が変わりました。



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運転席、ドア取っ手部分。

手垢や油汚れ、黒ずんだシミなど、ドア全体に違和感のないよう美しく仕上げた。

こういった色目の場合、よく触れる個所のみトーンが落ち、特に目立つものです。



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その他、

ダッシュボード、コンソール廻り、天井や足元のカーペットまで、全て洗浄しました。


コノリー社のレザートリートで保湿を行い、艶と滑りを抑えたナチュラルな仕上げです。

レザーを柔らかく維持し、ヒビや劣化の進行を抑える効果です。

べたつき、匂いなどなく、汚れの再付着も抑えます。


油分を塗り、艶を出すという方法はお勧めしません。

各部の紫外線劣化を速め、変色、悪臭の原因になります。

それに、ツルツルと滑るので、疲労しますし良い事がありません。


特にデリケートな天然素材の場合、ケア次第で大きく差が出ます。

今回のケースでは、汚れは酷かったものの、逆に間違った手入れが無かったのが美しく仕上がった要因です。

(素材自体には劣化が少なく、積極的なアプローチが可能でした)



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それは外装、ボディーのお手入れにも通じます。


ベントレー コンチネンタルGT



完成です。


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コンチネンタルGTの車内。

ロイヤルテイストたっぷりのインテリア。


最高級の天然素材がふんだんに使われており、普段の手入れは簡単だが、

長く使い込まれた汚れを取るとなると、デリケートな素材なだけに注意が必要です。



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遠慮なく使い込まれた運転席シート。

色が色なだけに汚れも目に付きます。



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特に座面付近の汚れが気になります。




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背もたれのサイド部分。

張り出しの効いた形状だけに、乗り降りするたびストレスの掛かる部分。





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座面のサイド部分。

全体の変色に加え、シワに入り込んだ汚れが清潔感を奪っています。




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助手席も同様に汚れがひどい。



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傷やシミもあり、特に縫い目に入り込んだ汚れが強い。



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ドアを開けるたびに目に入る個所だけに、気になるところ。




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運転席、ドア取っ手部分。

よく触れる部分ですので、手垢や油分によってくすんだ印象です。


このベントレーはもちろん、ロールスロイスやジャガーなどは、

生の上質で柔らかな天然のレザーがフルに使用されています。


多くの国産車やベンツ、BMWなどは、レザーに特殊なウレタンコーティングがなされ、

いわゆる、ゴシゴシと拭いてもそれ自体にはダメージが付きにくい加工がされています。

例えますと、ルイヴィトンの財布やカバンのような表面に近い。


イギリス車や、高級グレードの車に使われるレザーは風合いを重視し、

防汚性や耐水性などはレザーそのものの性能に頼ったデリケートな物が多く見られます。

エルメスの財布やカバンの革に似た、非常にデリケートな素材です。


洗剤を付け、ゴシゴシと拭いたら・・・

表面が溶けるようにただれ、取り返しの付かない状態になります。

その素材によって、同じレザーでもクリーニング方法は変わってきます。


汚れは服などの繊維、人間から出るカルシウム系の垢や油分、

それに細かい塵や紫外線劣化による表面の変色などなど・・・


良く観察し、それに応じた方法を選択します。


つづく・・・



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まずは、ボディーポリッシュの完了です。



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ボンネットです。

磨く前には無かった映り込みも、シャープに出ています。



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ボンネット先端部

色の深みが違いますね。



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拡大で。

隅々まで美しくなりました。



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サイドビュー。

酷かったギラつきもなくなり、自然な状態に。



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リアクオーター廻り。



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ドアノブ廻り。



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下回り。



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リアバンパー。



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キラキラとした、深い艶です。

ちなみに、艶出し系の物など、何も付いてない状態です。



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ここからコーティングを施工します。

このツヤを、透明度が高くて硬度のあるコート剤で閉じ込め、

以前のようなダメージを食い止めます。



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高密度の完全無機コーティングは良いもので、

汚れがツルツル落ち、手入れが簡単で時間も短縮されます。


水あかも付かず、ワックス掛けの必要は無いので、丁寧に洗えばOKです。

時間が無ければ水洗いして、拭き上げずに出掛けてもOK。

水滴がシミになるなどの心配もありません。


キレイに保つ秘訣はマメな洗車ですが、ボディーに触れている時間は少ないのがベスト。

手早く一拭きで、かるく仕上がると言う事が一番だと思います。

本物のコーティングを施せば、それが可能です。



つづく・・・



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例によってボディの洗浄、鉄粉や樹液などザラツキを除去し、磨く準備を整えます。

このベントレー、塗装の状態はあまり良くありません。




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ボンネット部分。

蛍光灯で見ても、シミやデコボコした感じが確認できます。


イオンデポジットと言いまして、俗にいうウオータースポットのダメージは深い。

高品位塗料の硬い塗装ですので、かなり力のいる作業になります。




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同じくボンネットの先端部。

光の種類を変えると、キズの状態や、大体の深さなどが浮かびます。

ウォータースポットに加え、傷も多い。




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サイド、ドア部分。

細かい傷に加え、所々に引っかき傷も。




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ドア後ろ、下部。




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ドアノブ廻りも全体に艶がなく、ボヤけた印象。




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下廻りも飛び石傷や、異物の付着によって白ボケた印象。




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リアバンパー。




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美しいラインで結ばれるサイドビューも、これだけ傷や曇りがあると残念です。


これらを、それに応じた方法を駆使し、

サッパリとした、新車の風合いにまで高めたいと思います。



つづく・・・



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ベントレー コンチネンタルGT

W12 6000㏄ ツインターボエンジン搭載、世界最強、最上級クラスの4シータークーペ。



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ベントレーと言えば、ロールスロイス社のスポーツ部門として長く役割りを担い、

現在はフォルクスワーゲン傘下。 信頼性を増し、人気のあるモデルです。



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エンジンルームも美しく、まるでオブジェのよう。

エンジン音も独特で、シルキーで包まれるような柔らかい音質で、振動は皆無。


ボンネットを開ける儀式もオシャレです。

車内のレバーを引くと、ボンネットマスコット「フライングB」の、Bの文字が浮き上がり、

それを引き上げるのみ。かがみ込むこと無く、片手で簡単に行える。



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車内も豪華で、その一つ一つに職人の魂が込められています。

内外装、どこから見ても美しく、個人的に大好きなクルマの中の1台です^^


今回はこのクルマの経年劣化した部分の除去や、内装のクリーニングを行います。



つづく・・・


 ほぼ完成です。

一部、コーティング中の為、マスキングテープが張ってあります。


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当たった光がボケること無く、クッキリとしています。







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フロントフェンダーのアンテナ部分です。

キワまでシャープに光が流れます。
仕上がってしまえば普通ですが、その普通にするのに技術が必要です。







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前回、最後にやり直した部分。

傷があるのとないのとでは、印象が違います。








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さて、磨く前の状態をお忘れなく!








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少し明るめに映っていますが、劇的でしょう。








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コチラはほぼ同じ条件でのドア部分のアップ。

同じ塗装、同じ部分です。







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フロント廻りです。

ギラギラとしていた傷は隅々まで消えています。
漆のような漆黒。全くの無傷状態です。







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磨き、コーティング後、洗浄したワイパーとルーバーを取り付けました。

部品のキワまでウルウルな艶があり、シャキっとします。








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リア周りも。

エンブレムやサブバンパー、ナンバープレート等、取り付けました。







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トランク中央のスターマーク、エンブレム。

当たる光にもムラがなく、映り込みも自然です。

外さずに行った場合、こうは行きません。








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フロント廻りです。

ヘッドライトとラジエータグリルの間も、ツルツルに傷を消し、濡れたようなツヤが戻っています。

各部メッキパーツも専用の材料で磨き、上品な輝きです。








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ちなみにフロントガラスやリアウィンドー等も、垢を磨き落とし、コーティング済みです。


塗装の状態も極めて良く、積極的なアプローチが可能でした。







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その他、内装のクリーニングも施しました。

長期保存の為か、レザーやウッド、パーツなど、とても曇ったような印象でしたが、

紫外線劣化もなく、痛みは最小限だった為、こちらも積極的な洗浄が可能でした。









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右リアドアです。

当初は表面の汚れにより曇っていましたが、清潔感のある状態に復活しました。


拭き取ればキレイになるというレベルではなかったので、実はかなりの時間を要しました。








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シート中央にあるミニバーです。

天然ウッドの扉を上から下に下ろす形で開きます。(上にあるツマミ類はラジオです)

冷房が効き、飲み物が常に冷えている状態を保てます。


こちらも素材の状態を見極めながら、丁寧にクリーニングしました。







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これぞ本物のVIPシートです。

本革レザーシートは汚れを取り除き、適したケアを施しました。


フロアーのカーペット部分もリンサーという機械でクリーニングしています。

その後オゾン殺菌し、爽やかで品のある状態にし、フィニッシュです。








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内装、外装全てのクリーニングを終え、オーナー様に納車です。


コチラのオーナー様はガレージで拭いたり、お手入れがご趣味なので、

特に手触りの良い仕上げを心がけました。



色々なヒストリーや、こういったクルマとの付き合い方、

拘りや世界観、何を良しとするかなど、非常に勉強になりました。


特に私はメルセデスファンなので、感動も多かったです。



メルセデス・ベンツ 600 プルマン リムジーネ



完成です。



出来上がり~♪ と、行きたい所ですが、

せっかくなので、あまり目にする機会のないであろう工程を紹介します。


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ポリッシャーという、磨く機械とコンパウンド(磨き剤)を駆使し、

鏡面になるまで粗め~極細め~というように、クルマを何周もします。


その際、機械の大きさをその都度変更したり、バフも羊毛やスポンジ等、様々に用います。

もちろん、力の入れ具合や塗装面の発熱などなど・・ 気を使う場面は色々です。






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下回りも抜かりなく、磨き残しが無いよう、例の光で照らしながら磨きます。

夕方など、光が斜めに射すとき、濡れたようなツヤに隙があっては台無しです。

加工感のない仕上がりは、こういった箇所の連続から生まれます。






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上から下から・・射す光を塗装面に流しながら確認作業も。


ここでそれを怠ると、広い範囲をやり直しという、辛い作業が待っています。

ちなみに最終研磨の域に達すると、作業は夜間のみ行ないます。

その都度、全ての照明を消し、真っ暗な中、強い光を当てて確認するためです。


見落としている訳ではないのでしょうが、ブラックボディーの場合、

ポリッシャーの回転によるムラまでは本当に分かり辛いのです。


昼間に仕上げたり、蛍光灯だけで最終研磨を終えた場合、

外に出して強い太陽光が当たるとムラだらけで、誰が見ても納得の仕上がりには見えません。


私の場合、コーティングでごまかさず、下地の処理で100%まで持っていきます。

繊細で難しいですが、ショールームやイベント会場のブースでは、別格の美しさを放ちます。






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完璧だと思える所まで磨いたら洗浄します。

隙間に入り込んだコンパウンドの粉など、磨きカスを落としていくのです。





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分解した為、穴が開いている部分をテープで塞ぐ。

強い光を下から当てると、バフ傷(オーロラマークと言います)が浮かび上がる。

画像右側がそうだ。 狭く、力の入れ具合が難しい部分・・ やり直しです。

ビンテージカーの場合、あまり多く水を掛けたくないものですが、
磨き剤の油分を落とし、本来の塗装面の確認ができます。

更に油分の上からシールは張り付かないですよね。
コーティングにも同じ事が言え、脱脂、水洗いの作業はとても重要です。

時間、労力はもとより、仕上がりを1番に考えた場合、避けて通れません。

水を掛けず、タオルで脱脂していくのも方法ですが、
今回のケースではカラーと磨いた内容により、水洗い洗浄がベストでした。

仕上がった時点でタオル傷だらけでも良いならば別ですが。。。






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乾燥後、同じ様に隅々まで確認。

隅に磨き残しがあり、白ボケています。
(これも脱脂洗浄により、確認出来たものです)


この場合は小さなポリッシャーに持ち替え、処理していくのですが、

プレスラインの塗装にダメージを与えないよう、細心の注意が必要な処理です。


角の部分は知らず知らず力が掛かるので、削り過ぎにより、下地が出てしまう恐れがあります。

そうなれば終わり・・ 取り返しがつきません。


怖い個所の連続ですが、私の場合ここは攻めます。

常に失敗を想定し、保護しながら処理していくことで安全に作業を進めるのです。







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最終の詰めを徹底的に行います。

ポリッシャーは低速回転で、柔らかい低反発バフに超微粒子のコンパウンドを少量付け、

ボディーに触れるか触れないか程度の圧力で仕上げていきます。







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全ての問題を解消し、もう一度洗浄。


その後は高圧の空気で水を吹き飛ばし、タオルでの拭き上げ作業を最小限にします。

タオルですら傷になるほどの超鏡面仕上げを、いかに仕上げまで持っていくかがポイント。







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全体に抜かりなく、水分を落とします。

屋内は温度湿度の管理をしていますので、1時間もあれば完全に乾燥します。


その後、塗装よりも硬く硬化し、ツヤも1段上げるコーティングを施します。

傷が付きにくく、塗装を長期間守る種類の物で、今後の手入れを劇的に簡単にします。


私自身はこの段階からオペ用の薄い手袋を付け、素手で触れる事はもうありません。

微量であろうとも、手から出る油分や汗などをコーティングが嫌う為です。


ここから様々な材質に応じたコーティングを施し、部品を取り付けていきます。



                                  つづく



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ボディーを徹底的に洗浄し、

ワックス等、油分の無い状態からチェックし、美しくする為の工程を決定していきます。


油分が落とされると、塗装の素が出てきます。 やはり小キズの多さが目立つ・・・





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丁寧に手入れがなされていたと感じたボンネットも、全体に蜘蛛の巣状の傷が広がります。






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サイドビューもこの通り、下に行くほどに傷が多く、深い。

純粋なブラックだけに、特に目立ってしまいますね。

手触りもザラッとした感じで、お手入れ好きには辛い感触です。





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画像でもこれほどです。

実際はもっと悪い状態と言っておきます。






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御覧の通り、光の当たって居ない所はクッキリと引き締まって見えますが、

実際にはクッキリとしていない状態です。

こうやって専用の光を当て、より塗装の状態を明確にします。


よく、蛍光灯で確認し、磨くところがありますが、あれでは不十分です。

本物の艶を与えるには、それに適した方法、道具、その使い方が重要です。


クルマに愛情を注ぐオーナーの多くは、艶の失せた愛車に愛情が薄れてしまい、

全塗装に大金を注ぐが、買い替えを悩むなどと考えてしまうのでしょう。


ですが、そうではないオーナーは、オリジナルを保つ方法をチョイスします。

磨く事で塗装以上のモノが得られるのであれば、それは価値のあるものです。


もちろん、隅々まで光らせる事が絶対条件です。

腕が求められます。。。






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隅々と言うのは文字通り、

エンブレムや、マーク、バンパーの一部など、付けたままでは不完全です。






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外せる部品は外し、完全に磨いてから取り付ける事で、自然な仕上がりが可能です。


風合いが大事という世界なので・・・

充分な知識と理解が必要です。






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外すことで磨く作業にもストレスが無く、部品も単体で洗浄、艶出しの作業が出来ます。

これは外した部品のごく1部です。






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マスキングの作業。

これからポリッシャーという、磨く機械を使う訳ですが、

ダメージを与えてはいけない部分や、汚してはいけない部分を専用のテープで保護します。


この作業は重要で、『キワ』 の仕上げにも大きく関わります。

見た目よりストレスのかかる作業です。





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さぁ、磨くイメージを浮かべながら全体を確認。

ここからがエステの本番です!



                                   つづく




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当社お客様より、内外装リフレッシュのご依頼を受け入庫した、
1969年式、メルセデスベンツ600 プルマン リムジン。


2tを超える大きく重いボディを車高調整装置付きのサスペンションで支え、

V8 6.3L、300HPエンジン。最高時速200km/hという、当時圧倒的なクルマです。

最高速度としては当時のポルシェ356Cと同等ですから驚異的ですね。


もちろんVIPカーに必要な豪華な装備も前後独立エアコン、TVセット、

電話、冷蔵ミニバーなど至れり尽くせり。



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更に、全て油圧で動作するパワーウィンドー、パーテーションは、無音で素早く動き、

重たいドアも、軽~く閉じるだけで油圧制御が効き、吸い込むように閉まります。

もちろん、照明なども手元のスイッチで行なえ、現代のクルマとなんら変わらない装備です。


もう一度言いますが、40年以上前に作られたドイツ東西冷戦中のクルマです。

当時は国の技術力(軍事力)をアピールする効果もあったのでしょう。



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このクルマは某国、国王が所有したものらしく、

その状態は年式にしては素晴らしいものです。


ほとんどのパーツは当時のままで、博物館に入ってもおかしくないレベル。

当時、様々な国のVIPがこのクルマに乗り、歴史を作ったに違いありません。


今の技術でレザーを張り替えたり、錆びたメッキパーツを新品のようにするのも方法ですが、

(レストアと言って、新車のようにしていく事)

逆に価値を下げてしまうと言うのが、この年代に思いを馳せて楽しむオーナーの拘りです。

当時の技術でしか、この状態は存在しないのです。


汚れや錆びがあろうとも、当時のまま保存し、懐かしむという、

言いかえれば責任感のようなものを背負う事が、ヒストリックカーオーナーの王道だと感じます。



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そのようなオーナー様の思いを全身で受け止め、

この至宝のようなクルマの素材一つ一つを、極限まで引き出したいと思います。



                                     つづく




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 全ての工程を終え、完成です。

 

 では、ここからは言葉は不要。

 施工前の状態と見比べて参りましょう。


 まずはボンネットの先端部  (画像をクリックで拡大します)


キャラのブログ  施工前


キャラのブログ  施工後



 ドアサイド部分


キャラのブログ  施工前


キャラのブログ  施工後



 ドア上部、サイドミラー付近


キャラのブログ  施工前


キャラのブログ  施工後



 フライングレディ


キャラのブログ  エステ前



キャラのブログ  エステ後



 いかがでしょうか。

 通常、白は特に、画像では伝わりにくいものですが・・・ 歴然です。

 

 その他、色々な部分です


キャラのブログ  クリーニングしたルーバー


キャラのブログ  フロントバンパーも美しく復活です。


キャラのブログ  輝くボンネットに・・


キャラのブログ  輝きすぎるフロントフェンダーです。


 これらはコーティング済みの画像になるのですが、ツヤ自体は塗装本来の物です。

 使用したコート剤はガラス系皮膜、最高峰メーカーの、最上級の物。(ECHELON)

 完全無機の保護皮膜は、塗装に一切のダメージを与えません。

 

 紫外線から塗装を守り、その維持も非常に簡単で手間が掛かりません。

 宝石のように、奥からキラキラと輝く自然な光沢も魅力です。


 
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 夜間はもちろん日中でも、濡れたような光沢を放ちます。

 

 作業日数はビッチリと4日間。

 今回ご紹介した部分以外にも、無数の手数が注入されています。


 費用は当初の見積もりより30%ほどダウン。

 理由は保管状態が良く、油分や紫外線による表面劣化が思ったより軽微で、、

 施工時間に加え、材料の消費も少なく済み、スピーディーに仕上がった事によります。


 当初、オーナー様から頂いたオーダーは特になく、「全てお任せ」 でした。

 

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 1989年モデル ロールス・ロイス シルバースパーⅡ


                                    終わり