カリフォルニアのトパンガが舞台となっているこの曲。

 

 

 

 

収録アルバムLust For Lifeでは一番長い曲であり、Lana Del Rey自身もこのアルバムで一番のお気に入りだそうです!

 

さて、タイトルのHeroin(ヘロイン)とはドラッグのことですが、この歌では2つの解釈ができるそうです。1つは、文字通りドラッグとしてのヘロイン。もう1つは「名声(fame)」のメタファーです。

 



 

がついている歌詞は下に解説があります(´-`).。oO

 

 

゚・*:.。..。.:+・゚゚・*:.。..。.:+・゚

 

 

[1番]

Topanga is hot tonight, the city by the bay

Has movie stars and liquor stores and soft decay

The rumblin' from distant shores sends me to sleep

But the facts of life can sometimes make it hard to dream

今夜湾岸の街トパンガは暑い

映画スター、お酒の店、ゆるやかに衰退していった街

離れた岸から聞こえる騒音で私は眠りにつく

でも人生という現実で、時々夢を見るのも難しい

 


*1 Life rocked me like Mötley

Grabbed me by the ribbons in my hair

*2 Life rocked me ultra softly

Like the heavy metal that you wear

人生はモトリーのように私を揺らした

私の髪のリボンをひっつかんだ

人生は究極に優しく私を揺らした

あなたが着るヘビーメタルのように

 


[サビ]

*3 I'm flyin' to the moon again, dreamin' about heroin

How it gave you everything and took your life away

I put you on an aeroplane, destined for a foreign land

I hoped that you'd come back again

And tell me everything's okay, ay, babe, yeah

ヘロインの夢を見ながら、月へ私はまた飛んでる

すべてを与えながら、あなたの人生を奪った物

外国へ向かう飛行機にあなたを乗せる

あなたがもう一度戻ってきて

全部上手くいってると伝えてほしい ああ

 


[2番]

Topanga's hot today, *4 Manson's in the air 

*5 And all my friends have gone, 'cause they still feel him here 

I want to leave, I'll probably stay another year

It's hard to leave when absolutely nothin's clear

今日トパンガは暑く、マンソンの空気が漂う

まだ彼がここにいる気がするからと友達は全員去った

私も離れたいけどもう1年はきっとここにいるわ

何もかも不透明だと離れにくいものね

 


Life rocked me like Mötley

Bad beginnin' to my new year

Life rocked me ultra softly

Like the heavy metal that you hear

人生はモトリーのように私を揺らした

新年へ嫌な始まり方

人生は究極に優しく私を揺らした

あなたが聞くヘビーメタルのように

 


[サビ]

I'm flyin' to the moon again, dreamin' about heroin

And how it gave you everything and took your life away

I put you on the aeroplane, destined for a foreign land

I thought that you'd come back again

To tell me everything's okay, ay, babe, yeah

ヘロインの夢を見ながら、月へ私はまた飛んでる

何もかもを与え、あなたの人生を奪った物

外国へ向かう飛行機にあなたを乗せる

あなたがもう一度戻ってきて

全部上手くいってると伝えてくれると思ってた

 



(It's fucking hot, hot) Winter in the city

Somethin' 'bout this weather made these kids go crazy

(It's hot) Even for February

Somethin' 'bout this sun has made these kids get scary

*6 Oh, writin' in blood on my walls and shit 

Like, ah, oh my God

Jumpin' off from the walls into the docks and shit

Oh, ho ho ho, I'd be lyin' if I said I wasn't sick of it

Baby (Baby), come on (Come on), come on (Come on)

(クソ暑い 暑い) 冬の街

この天気の何かが子供達をおかしくした

(暑い) 2月でも

この日差しの何かが子供達を怖がらせた

ああ 私の壁とかに血で落書きして

ああ なんてこと

壁から波止場へ飛び降りる

ああ うんざりしていないと言ったら嘘になる

ベイビー おいで おいで

 


[サビ]

I'm flyin' to the moon again, dreamin' about marzipan

Taking all my medicine to take my thoughts away

I'm getting on that aeroplane, leavin' my old man again

I hope that I come back one day

To tell you that I really changed, baby

マジパン(ヘロインの隠語)の夢を見ながら、月へ私はまた飛んでる

考えを忘れるために薬を全て飲む

昔の彼をまた置いていき、あの飛行機に私は乗る

いつか戻ってきて、

自分は本当に変わったと伝えられたらと願ってる

 


(It's hot, hot) Somethin' 'bout the city

Don't know what it is, it makes my head get crazy

Oh, makes me feel like I can change

Oh, ho ho ho, all of my evil ways and shit

Oh, I'd be lying if I said I wasn't sick of it

(暑い 暑い) 街の何かが

何なのかわからないけど頭がおかしくなる

ああ 自分が変われるんじゃないかという気分になる

ああ 私の邪悪なやり方も全て

ああ うんざりしていないと言ったら嘘になる

 

 

 

゚・*:.。..。.:+・゚゚・*:.。..。.:+・゚

 

 

 

【解説】

 

 

*1 Life rocked me like Mötley

「人生はモトリーのように私を揺らした」

 

 

Mötley Crüe (モトリー・クルー) という、80年代中盤~90年代前半が全盛期だった米国のヘビメタバンドですキラキラキラキラ

このバンドのベース奏者のNikki Six (ニッキー・シックス)がヘロイン中毒者でした。過剰摂取ゆえ生死を彷徨うレベルにもなったことがあるそうで、その時期に書かれた日記を元にした書籍 The Heroin Diariesも出版されています! (Amazonのリンクですキスマーク ステマではないので気になる方普通にチェックしていただければ!)


 

 

《補足》

また、ここの "Life rocked me" のrockedは「揺らした」と訳しましたが、上のMötley Crüeがヘビメタというロックバンドということから、動詞のrockと意味を組み合わせています。次の*2も同じくです。

これは日本語訳では良さが伝わらないので補足説明しました。

 

 

 

 

*2 Life rocked me ultra softly like the heavy metal that you wear

「あなたが着るヘビーメタルのように 人生は究極に優しく私を揺らした」

 

 

「究極に優しく(ultra-softly)」と「ヘビーメタル」は割と反対語ですよね。こういうのは撞着語法と言い、意味が矛盾する言葉を意図的に結びつける表現技法のことです!!(例: 急がば回れ、良い悪人、負けるが勝ちなど)

Lanaは2012年に出したRadioでも自分の人生を Sweet like cinamon(シナモンのように甘い)と表現していますが、シナモンって刺激があり甘くはないですよね。そのことから、これも同じ技法になります。

 

また、この意味の矛盾している技法が、「自分にとって良くない場所を離れたい気持ちと、変化が怖くて離れられない気持ちという矛盾」というこの曲を総括しているフレーズだと言われています。

 

最後に、ultra-softlyと聞いて思い出すものはありませんか?

そうです、この前々アルバムのUltra Violenceです!!!ハッハッ

聞いたことある方はご存知だと思いますが、DVを愛だと信じる闇ソングですよね(゚ω゚)しかし、今回はultra-softlyとviolenceとは反対の言葉になっています。このアルバムLust For Lifeが、Ultra Violenceとは異なり、暴力や傷ついた自分は捨てて人生を楽しもうというようなテーマだからだそうですキラキラ(余談)

 

 

 

 

*3 I'm flyin' to the moon again, dreamin' about heroin

「ヘロインの夢を見ながら、月へ私はまた飛んでる」

 

 

“Flying to the moon” = ドラッグでハイになること

 

それゆえ、ここは「ヘロインの夢を見ながら、私はまたハイになってる」と読み取ることができます〜〜星

 

 

 

 

*4 Manson's in the air 

「マンソンの空気が漂う」

 

 

マンソンとは、チャールズ・マンソンのことです。

マンソンファミリーというカルト集団の教祖として若者たちを洗脳し、残忍な無差別殺人事件を引き起こしました。そのファミリーが拠点としていたのが、トパンガです。

 

私はまだ見ていないんですが(汗汗)、Once Upon A Time In Hollywoodという映画で、マンソンファミリーによる「シャロン・テート殺害事件」が出てくるらしいので、見ている方はご存知かと思います〜


(映画に出ているMargot Robbieの写真です↑)

 

 

 

*5 And all my friends have gone, 'cause they still feel him here

「まだ彼がここにいる気がするからと友達は全員去った」

 

 

チャールズ・マンソンは、女性関係で悪名高い人物でした。

なので、「友達」は彼との間に生まれた暗い過去を忘れるために街から去ったということになります。

 

 

 

*6 Oh, writin' in blood on my walls and shit 

「ああ 私の壁とかに血で書かれているのよ」

 

 

ここもチャールズ・マンソンのことです。

「シャロン・テート殺害事件」で、犯人が壁に血で Death To Pigs(豚に死を)と書いたことを歌っています。

(画像検索すれば出てきますが、あんまりそういう画像は貼りたくないので気になる方は検索してください〜死体とかグロ画像ではないので大丈夫です)

 

 

 

 

゚・*:.。..。.:+・゚゚・*:.。..。.:+・゚

 

 

 

HeroinはLanaの元カレRob Dubussのことを歌っているのでは?説もあります。

  1. Lanaが「Heroinは自分にとって意味が深く、個人的な歌」と言っている
  2. Rob Dubussは2011年の終わりにヘロインの過剰摂取で亡くなっている
 
 

ここまで読んでいただき、ありがとうございましたドキドキドキドキ

 

 

 

【おまけ】

 

Spotifyユーザーの方!Heroinが好きなら、きっと好きなプレイリストを作りました〜〜フォローやいいねしてくれたら嬉しいです!💗💗💗