この1週間で私の住んでいるところでは3度もスコールが降りました。

今年最初のスコールはまさに「ひさびさーーー!!!!」と快感、爽快感とともに聞きました。

聞きました、というのはコスタリカの屋根は雨の強さのせいか、瓦に適した土がないのかなんなのかわかりませんが、基本的にトタンなのです。

みためは、いかにもトタンで色すら塗っていない銀色の屋根(時にはさびていたりする)ってのや、トタンだけど緑とか色が塗られているもの、瓦風の凹凸がついていて赤く塗られ一軒瓦風のもの、などいろいろありますが、よほどの金持ちか外国趣味でもない限り、一般家屋はトタン屋根なのです。

というわけで・・・・・雨が降ると音でわかります。

「カン、カン」という響きが聞こえると、「雨?!!」とあわてて洗濯物を取り込む目安にもなり、めったに「降ってきたの気がつかなかったよお」などということはありません。

これ、ハッキリ言ってうるさいです!!!!!!

スコールなど振ってきたらTVの音など聞こえません。人の声も遠いと聞き取れないので会話もなんだか難しいと思っていたのですが、コスタリカ人たちはその中でも大声で普通に会話(噂話などだったりしますが)を続けてます。さすがです。

夏と呼ばれる乾季でもときたま雨は降ります。普通の雨でもやはり熱帯性のせいか雨粒が大きい?または屋根の音効果のせいか日本より強めの気がします。

でもやっぱりスコールとは違う。

しかし!!!このところ降るのは紛れも無いスコールです。

家の中にいるとトタン効果で「ザー」ではなく「バタ!バタ!バタ!バタ!」とまるで石でも屋根に落ちてきているかのようなものすごい音がします。

実は雨はあまり好きではない私ですが、乾季の暑さと何よりも乾燥につかれた体にはこの音たまりませんでした。まさに「快感!!」ああ、こんなにも私の体は水を求めていたのね!!

例年だと一度スコールが降ってもまた1、2週間雨なしだったりするのだけど、今回は続けざまにふったので、あれっもしかしたら、と思いましたが、あにはからんや、昨日のニュースでもう冬(繰り返しますが、実は雨季。寒くはならないので)の気候になっているといっていました。


実はニュースで見る前から、そのことに気がつきつつありました。

コスタリカは日本と違い、気温の差が一年を通してあまり無いので、夏だ冬だ、雨季だ乾季だといったところで季節感に大いに欠けるのですが、でもそれでも一年の移り変わりというのは少しでも確実にあるのです。


昨日、午後のもう夕方近く、息子と庭であそんでいたときに、ふときづくと鳥の鳴き声が何種類も聞こえてきました。

コスタリカはご存知の方も多いかもしれませんが鳥の楽園と呼ばれ、ものすごい種類の鳥が渡り鳥も含めて一年を通しているのですが、ここオロティーナは田舎だけあって、普通に家にいるだけでも庭やそばの空き地でものすごいたくさんのしかもカラフルな鳥がみれるのですが、それでもある季節にしかみかけない鳥というのもいます。

このところ毎日、英語でmotmot、この辺りのスペイン語でボーボーと呼ばれるラケットのような尾羽がついた綺麗な鳥が家にきます。もちろん別に私たちに会いに来るわけではなく餌を探しに来るだけなんですが。

それをみたので、ああもう乾季も終わりなんだなあと思ってはいたのですが、昨日、庭でふと耳を澄ますといろんな鳥の鳴き声が聞こえて着ました。今、これを書いている間もあっちでもこっちでも明らかに種類の違う鳥の声がたくさん聞こえています。まるで、鳥の国に迷い込んだみたいです。

昔、動物を見る熱帯雨林に入っていくボートツアーに参加したときに、途中でボートのエンジンを止めてくれてガイドさんが「ジャングルの音を聞いてください」といったときに、静寂の中でいろんな動物や鳥の鳴き声が聞こえてきたのだけど、そんなかんじです。

というよりももむしろ、ジャングルの動物は人間に近寄ってきませんが、この辺りの住宅街にいる鳥は人を怖がらないのでもっと近くでというよりすぐそばで、庭や屋根や近所の空き地や、そしてもっと遠くの森からも、鳥の声が営みとともに聞こえてきます。

コスタリカにくるまで、鳥の鳴き方にこんなにバリエーションがあるなんて知りませんでした。

「パー!」なんてのから「トゥルル」「ピチピチ」「キュールリ」いろいろあります。「キエー」なんて美しくない癇に障るのもあったりします。

鳥の住処に人間が住まわせてもらっているような、そんな錯覚に落ちてしまいます。

もっとも不思議なことに、こんなにたくさんうるさい位に鳴いているのに、日常普通に過ごしてるとあんまり気がつきません。人間の耳って自分が聞きたい必要だと思うもの以外は取り込まないってそういうことなんだろうなあ。

そんなわけで、乾季にはこんなにたくさんは鳥の声が聞こえなかったなあ、なんて、こんなところでも雨季の到来を感じます。


ところで今日は午後、息子が幼稚園から帰ってから二人で牛乳パックを使ったリサイクル植木鉢で、カイミート(caimito)という果物の種を植えました。

実はこれは先週、リサイクル週間と名打って息子の幼稚園でやったアクティビティーをうちでもやってみました。

ある日、息子の連絡帳に「牛乳パックか缶に何箇所か穴を開けたものと、好きな果物の種(土地で栽培できるもの)を持ってきてください」と書かれていて、リサイクル活動の見本として、再利用で作る入れ物で種から苗木を育てますと書き添えられていました。


実はこれも自然王国コスタリカのすごいところ。日本から来たばかりのころの私なら種を探して町中の店を渡り歩いたかもしれませんが、6年たった今ではそんなことはしません。

種は、好きな果物を食べて出た種でいいのです。

コスタリカは本当に自然に恵まれた国で、この辺りだとスイカやオレンジやパパイヤなんかを庭で食べて種をプッとはき捨てるだけで、気がつくと芽を出して葉っぱをだしていたりします。

息子はメロンとカイミートがよいというので丁度義母からもらって食べたばかりのカイミートの種を取っておいて一日乾かして持たせました。

でもどうもバスの中ででも落ちてしまったらしく、「みつからなかったから、先生がくれたすいかの種をまいた」といって帰ってきました。

でも息子はどうしてもカイミートが育てたい!!!義母が持ってるかもしれないから「おばあちゃんに聞いてみたら」というと、わざわざ電話して一生懸命聞いていました。結局、義母も捨ててしまっていたのですが、日曜日にいったときに覚えていてくれてわざわざカイミートを取り寄せて種を取っておいてくれました。

というわけで、今日、植えてみました。土は庭のその辺の土。

うまく芽が出るといいなあ。でも実は庭には大きくなるカイミートの木は植えたくなかったりするので、どうしたものかとも思うのですが。敷地の広い幼稚園で一緒に植えてもらえないかなあ。でもなんか楽しみです。


この辺りでは、「今の季節(乾季の終わり(雨季の初め))に植えたものは何でも根付く」といわれています。

道路側の庭と違って、裏側の庭はなんだかまとまりが無い感じなので、今年のこの時期は思い切って構想を練って庭を改造したいなあ、などと野望ももちつつあります。今やらないと、来年まで持ち越しになっちゃうので頑張るぞー!!

人間界ではいろいろおきていても、季節は確実に移っていきます。

いつの日かの素晴らしい収穫を楽しみに、どんなことでも種を植えないといけないときを大切に過ごすことが大事、ですね。頑張るときがいつか、それを無駄にしないように。


聖書から

(詩編 / 126編 6節)

種の袋を背負い、泣きながら出て行った人は

束ねた穂を背負い、喜びの歌をうたいながら帰ってくる。


(コヘレトの言葉 / 12章 2節)

太陽が闇に変わらないうちに。月や星の光がうせないうちに。雨の後にまた雲が戻って来ないうちに。


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