20年程前の話になりますが、明治生まれの気品のある女性とお話する機会がありました


その時にとても印象に残った話をしようと思います




その女性は、お見合いである男性と知り合い結婚し、旅館の女将をしていたそうです


しかし、戦時中は旅館経営ができなくなり、疎開してきた何人かの子供達の面倒をみることに


そして、次第に食料が足りなくなり、子供達がお腹を満たせなくなってきてしまったある夜のこと


台所で物音がしたため覗いてみると、ある子供が台所にあったお饅頭だったか、おにぎりだったか忘れましたが、翌日の分の食料を食べていたのを見かけてしまったそうです


その姿をみて、とてつもなく涙が溢れ、戦争に対する怒りと自分が何もしてあげられない悲しみの感情で震えたそう、、


暫く様子を見ていると、その子供は全て食べてしまうのではなく、1〜2つ食べ、まだ残っている食べ物を元に戻し部屋へ戻っていった、、お腹が減っているだろうに、、


その様子をみて、さらに何とも言えない感情が湧き上がり、暫く泣き続けたとのこと


これだけではない、いろいろあったけど、これは特に胸が締め付けられる思いがしたと話してくれました


この話を聞いた当時、私は何も言えませんでした

何を言えばいいのか、、何を言っても軽い言葉にしかならない気がして、、話を聞かせてくれてありがとうとだけ伝えたような気がします


あまり思い出したくない内容だったようですが、無理矢理とかではなく、話の流れで私には話してもいいかなと思ってくれたそう、、


そして、この女性を思い出す時にすぐに頭に浮かぶのが「いいことがあったから、お裾分けね」と言って飴玉とかお菓子などをそっと手渡してくれた素敵な笑顔

嫌なことは自分の胸にしまって、いいことは皆にわけてあげるのよって


それから私も毎回ではないけど、いいことがあった時はその女性をお手本にして、周りの人にお裾分けをしています

貴重なお話を聞かせて貰ったことに感謝

その女性に出会えたことに感謝です