(溺死)温度差の影響
年間約1万3000人が
家庭内のお風呂で亡くなっています。

さらに、
季節の変動要因が大きいことが、
他の不慮の事故と違うところです。

夏に増えると思われがちですが、
実は、12月と1月の死者数が、
7月・8月に比べて3倍近く多いのです。
8割以上が70歳以上の高齢者です。

この現象は日本の、特に、木造家屋の断熱性能に
大きく左右されています。
 冷えきった体をいきなり熱い風呂に沈めることによって、
急激な寒暖の差にさらされ、
心筋梗塞や脳卒中を引き起こしてしまうのです。

急激な温度差に対する血圧の変動は、
年代によって異なるとの研究があります。

※「気温差が10度になると、
40代以降の人は血圧が上がる。
特に70代以上の高齢者では、
30mmHGもの上昇を見せた人もいた。
20~30代では血圧の大きな変化はなかった。
年を取れば取るほど、血管の老化が進み、
寒暖差に弱くなるようだ。」

※慶応義塾大学理工学部システムデザイン工学科
 伊香賀俊治教授