弥生の終わり、満開の桜に
幕を引かれるように母が
逝きました。きょうは四十九日。
葬儀はやらないで、お墓にも
入れないで、ただ家族で集まって
笑いながら見送ってほしい…
と唱えつづけた母のあまりにも
簡潔な引き際。さすがに親族にすら
知らせないってのは…って意見も
あったりしたけど、今んとこ波風なし。
ああひとの最期ってこれでいいんだ。
ノー坊主、ノー社会通念
エブリシングス、ゴナビーオーライ。
少し荒れちゃった庭に
あ、おいでなさってるね。
庭いじりが好きだった母。
オレの適当なライフスタイルや服や髪型を
嫌ってた母。一方で食べ物の嗜好や金の
使い方、享楽的な分野に関しては一卵性だった
母とオレ。適度な距離でディスり合いながら
築地を食べ歩いたり、宇都宮にぎょうざを求めて
遠乗りしたり、色々楽しかったな。さよなら。
うん。でも母はまだオレん中に脈々と流れてる。
オレの一部は母が大事に持ったまま空の上。
永遠によろしくやろうな。