湯屋 | キャプテンニッポンのソウル温泉

キャプテンニッポンのソウル温泉

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温泉大好き、だけれど
絶景露天風呂とか眺望抜群だとか
風呂数が何十種類、なんてのにはさ
まるで惹かれない。その手にのるか。

それよりさ、もっと
あるべき場所、源泉に近いところに
湯屋を建てる。古くから在るそれを大切に
敬い手を入れて後世に遺すのが湯守の
使命であり、想いであって欲しい。

たとえばこんな。
群馬県沢渡温泉まるほん旅館。





崇高な美しさ。
宿の渡り廊下をつたって下り、階段を
さらに下る。息を呑む。「温泉はしたへ下れ」。
誰が云ったか道理、である。


岡山真賀温泉の幕湯なんて
掛け流し、とはナニかねと言わんばかり。





源泉が湯壺である。循環濾過?何ソレ。
ポンプアップはおろか、パイプ配管さえ
されてない。湧き出したところが浴槽。
そこに人間が小屋掛けして恭しく神の
恵みを享受するのが本来的温泉。


甲子温泉の大黒屋、姥子秀明館
鉛温泉藤三旅館の白猿の湯、どれも
永き時の流れと熱き湯守の手によって
大切に磨き込まれた、有数の美しさを湛えた
湯屋である。そこに棲む湯の神が問いかける。



なあ、近頃じゃ人間風情が湯に
手ぇ加えたり何か混ぜたりとはまことかね



と。ええまことです、と嘆息し
そっと目を伏せる。それでも湯はやさしい。








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