チュウハイです。

朝からひたすら切ったり削ったりして、治具を作る為の治具が完成しなかった件…

8,500mmRの曲線を作るのが思った以上に大変です。

CADで書いたところで、木で形にするのが手作業ですからねぇ…

原人は原人のままであった。

久々に長時間作業しましたが、

ランニングが無駄と思えるほどに疲れました(T_T)

普段はお箸より重いモノを持ちませんのでね。

治具づくりをしつつ、平面上の検討に立ち返っています。

いや、ね。

アコギを自分で弄るような方はご存知と思いますが。

色んな角度や寸法を組み合わせて、最終的にはこういう状態が健全、と言われますね。

フレット上に定規を置いて、その延長線が高さ約9mmのブリッジに丁度乗る。

ネックの起き・トップの変形が無く、「正常な状態」てやつですね。

この状態でサドルが4mmブリッジから出ていれば、12F弦高が2mmになります。

実際はテンションでトップが変形するので、2mm～2.5mmくらいですかね。

健全ですな。

しかし、単純に、素直に、フツーのアコギの側面図を描いてみると、こうならんのよねぇ。

645mmスケール、ネックアングル1.3°、トップドーミング8,500mmRの条件で、フレット延長線をブリッジ位置までを引いた図。

フレット延長線の高さが9mmじゃなくて10mmちょい。

なんで？

私、何か間違ってる？

ダブテイルジョイントであれば、大体で設計しておいて、実製作のネックアングル調整で辻褄を合わせれば、まあ問題なくは出来ます。

が、スパニッシュヒールジョイントは製作中にネックアングルを調整出来ません。

こんな感じで作るので、ネックアングルは設計で決めた値から動かせません。

ですので、図面レベルの検討をキッチリやっとかないと不味いんですな。

ということに今更気がついたw

遅々として進まない私の話ばかりでは仕方ないですね。

本日は、ガチムチ製作家が材料やトップにどういう意識をもっているか、印象的なものをいくつか載せます。

◆Ervine Somogyi

トップ材とその扱いは音色を決定づける重要なものの1つ。だが、他にも要因がある。

材は、自分の好むものを使うのが一番だ。何故それを好むかはとても個人的でアーティスティックで非論理的なものだ。

材料に関わらず、熟練の製作家は経験のない製作家よりも良いギターを作ることができる。材の使い方を知っているからだ。

◆George Lowden

材料は厳選して、正しくカットされた柾目を使う。カットは重要で、例えば350セットの材を並べたら、選ばれるのは20セット程度。それくらいシビアだ。

◆Sergei de Jonge

1,500本を超えて作って、本当は理解しきれていないことが分かってきた。

トップがギターの音を決める最大の要因で、特に大切なことは、「重さに対する強度」。

◆Kevin Ryan

最も考慮するのは比強度。トップには軽くて反応の良いモノを使う。が、弱くてはいけない。重さを測って判断する。いかに軽いトップを作るかが重要。音を決めるのは80%がトップ。

◆Jeff Traugott

材料選びが全て。良くない木材でも良いギターは作れる。が、良い材を使えばより簡単に良いギターが作れる。

◆Linda Manzer

簡潔に言えば、最も感度の高い材を使う。トップは一番クリーンなトーンを出せる材を使う。

◆小林良輔

トップはギターの音を決めるうえで最も大切。比率としては6～7割くらいか。トップ材で一番重要なのは単位重量あたりの剛性。加えて、適度な柔軟性も必要。本柾目より5°ほど傾いた材は本柾目よりたわみやすいが、強靭なしなりが生まれる。このしなりが、音作りにおいて重要。

いろいろですなぁ。

※ごく一部の人のごく一部の発言です。

では。

原人作業