■子どもの力を信じる


子ども庁、子ども基本法についての報道が相次ぐなか、11月29日には有識者会議が基本理念を取りまとめ、報告書を公表しました。

子どもの権利を保障しようと「子どもの権利条約」を基にした「こども基本法」(仮称)の制定を提案しており、これまでの政策を「おとなの視点で行われていた。
子どもの最善の利益が考慮されなければならない」と指摘し、子どもや子育て当事者の意見を政策に反映させるよう促す内容。この先、骨抜きに状態にならないことを祈らずにはいられません。

「子どものために」という名目で、おとなの視点で決められた枠組みや法律・制度。その「子どものために」は、あっという間に「子どもなんだから」「子どものくせに」「子どもなのに」に変化して、子どもをおとなの決めた枠に押し込めようとする動きにつながります。
枠からちょっとでも出ようとすると、たちまちレッテルを貼られるというようなことが繰り返されてきたように思います。

おとなの言うこと、決めたことに従っていればいいのだと、子どもは無力な存在として、保護される対象、客体として扱われてきました。
子どもたちは、弱い立場におかれた者は意思を持ってはいけない、言ったところで無駄なのだいうことを日常的に体験学習させられてきたのではないでしょうか。
多くの子どもが理不尽な扱いを受けても、それは”子どもだから当たり前”だと思い、いやなことやおかしいことがあっても、声をあげることができないできたのです。

社会構造のなかで子どもが弱者の立場におかれてきたことを背景に、様々な事象・現象として現れている課題解決のために、子どもが本来持っている力を発揮できるようにしていくのが子ども基本法であり、子ども庁の役割のはず。

ところが「子どもの権利だけに焦点があたることに慎重な姿勢を示す保守派への配慮も必要」と書かれていたり・・・。

いい加減にしてほしいと思うのです。日本は子どもの権利条約を批准している国です。何より、子どもの力を信じてほしい。

これまで焦点があたらず、弱者として、客体として扱われてきたからこそ、焦点をあてて、権利主体としての子どもの育ちを支援をしていこうじゃないかと考えてほしい。
「子ども中心」とか「子ども真ん中」とか、端っこにいたから真ん中にいさせてあげる的なパフォーマンスはいらない。もう後戻りはできないのです。

子どもの力を軽く見ないでもらいたい。
自分が権利を持っていると知ることで、子どもたちは自分の大切さや、自分の持つ力に気づき、勇気づけられ、いろんな人のサポートを受けながら力を発揮できるようになっていくーそれは、CAP子どもワークショップで出会ってきた360万人以上の子どもたちが教えてくれたことです。
子どもはおとなとは違っているけれど、けっして無力ではありません。

子どもたちが子ども基本法や子ども庁の議論を見つめていることを忘れないでください。子どもたちの声に耳をすましてください。
議論そのものが、プロセスが、子どもを勇気づけるものであってほしいと思います。