事件は神奈川県の小さな町で起こった。小学校の同級生だったヨシ子と結婚しようとした19歳の少年が、その結婚に強硬に反対したヨシ子の姉を殺害した容疑で逮捕された。当初単純に考えられた事件は、裁判の進展とともに意外な事実が明らかになり、次第に複雑な様相を呈し、被告のみならず、判事、検事、弁護士、証人とその家族、この事件に関わりのあるすべての人間の隠された人生をやがて露呈させていく・・・。
幼い頃、ジャングルジムから落ちて失ったはずの記憶。幸せな生活を送っていた中学生・梓は、ふとしたことから自分の出生に疑いを抱く。自分の父は、妻を殺した男・信彦なのか?一方、香港での潜伏生活に疲弊した信彦は、けしい帰るまいと思っていた祖国アルゼンチンへ向かう。二度と出会うはずのない父と娘。運命の絆は、二人を再会へと導くのか!?愛と官能、緊迫のサスペンスミステリー。
いつか迎えに来る、必ず幸せにする―。十六年前、イラン・イラク戦争の最中、浅野とファルナースは激しい恋に落ちた。しかしイスラム原理主義だった彼女の兄に仲を引き裂かれた。抑えきれない愛を心に疼かせながらも、浅野が彼女の元へ戻ることはなかった。帰国後、結婚して大阪府警捜査一課の刑事となっていた浅野の前に、かつて愛した女が突然現れた。時が再び二人を結びつける。だがその愛は、新たな犠牲をうむのだった。熱情と追憶と、運命の愛に翻弄される男と女の、ハードロマンミステリー
午前11時40分。博多発のぞみ16号が乗っ取られた! 犯人はイスラム過激派!?奇妙な要求の真意は?事件は日本政府とアメリカ国務長官をも巻き込んでいく。パウエル米国国務長官の来日中、事件は起こった。「博多発東京行きのぞみ16号を乗っ取りました」――JR新幹線運行本部にかかってきた一本の電話で、史上まれに見る長い一日の幕が開けた。1000人を越える乗客を乗せた新幹線を乗っ取った犯人の要求は、100万ドルの現金と、東京拘置所に勾留中のイラク人大物テロリストとパウエルとテレビ討論、そしてその模様を全世界放映すること。犯人の不自然な要求と、次々と講じてくる奇策に翻弄される日本警察。人質となった乗客乗員の絶望、勇気、そして愛。そして、テロリストたちが描いていた「夢」。極限状態の人間ドラマが、終章に向かって突き進んでいく
新興量販店を狙った連続爆弾テロが発生した。犯人の狙いは曰く付きの社長・琢磨信之を標的にしたものと思われていたが、新たに琢磨とは何も関係のないショッピングセンターで爆弾テロが発生! このショッピングセンターで働く藤村幸造は、25年前に起きたテロ事件の捜査をきっかけ公安捜査官をやめていた。その爆破現場には25年前の事件で、藤村に恨みを持つ人物の狙いは? 藤村の姿が・・・。連続爆破テロ事件の犯人の狙いは?藤村の娘の公安捜査官・早苗まで巻き込む、爆弾魔の闇が迫る!
「息子を誘拐した。一億円を持ってブリュッセルまで飛べ!」巨大ヘッジファンド、ファルカン・ファンドの元幹部・仁科貴史に届けられた脅迫状。息子を救うべく、仁科は現地に。しかし、犯人側の巧妙な仕掛けにより、一億円を持ったまま仁科までもが失踪する!そんな折り、ファルカン・ファンドの日本オフィス開設に伴い、極秘に日本を訪れた敏腕女性トレーダー・片桐司は、仁科の失踪に不可解な何かを感じとる。誘拐事件に潜む真の目的とは?さらに、新たな事実が司の身に降りかかる!?斬新奇抜な誘拐事件と巨大ヘッジファンドの闇を見事に融合させた超娯楽傑作。
中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。しかし彼の価値観は、母親から幼いころに受けた虐待によって、大きく歪んでいた。食べ物を大切にしなかった女、鯉の泳ぐ池に洗剤を撒いた男。彼は、自分が死に値すると判断した人間を地下室の檻に閉じ込め、残忍な手段で次々と殺していく。
繁栄の終幕―バブル経済の崩壊を正確に予言する一通の極秘経済レポートを受け取った内閣情報調査室は、秘密セクション7を使い、不安定化工作を画策。続発するテロ、警察高級官僚が謎の死を遂げた翌日、ひとりの極秘捜査官が首相官邸に呼ばれた…。今日の日本を見事に予見した迫真の情報サスペンス。
六本木で連続殺人が発生、必死の捜査にも関わらず、警察に挑戦するが如く三人目の犠牲者が出る。美人で長身の女性ばかりを狙い、殺害の後、遺体を清め化粧を施し全裸で放置するが、暴行の痕跡が無いなど犯人は同一犯と観られ、マスコミは猟奇殺人事件と騒ぎ出した。困窮した柳井捜査本部長は、最終手段として元指命捜査官・円納寺の召喚を決め、遊佐警視正を彼の許へ遣わすが、その遊佐の前に現れた男は世捨て人も同然のおとこだった・・・。
江戸時代の文豪曲亭馬琴が28年もの年月をかけて著した長編小説。戦国時代に安房の地を活躍の拠点にした房総里見氏の歴史を題材にしていますが、けっして歴史事実にはこだわらず、そのすべてが新たに創作されたものです。1814年(文化11年)に最初の5冊を出版してから、全106冊を出し終えたのは1842年(天保13年)のことでした。
この物語の主題は、「勧善懲悪(かんぜんちょうあく)・因果応報(いんがおうほう)」にあります。悲劇の最期を遂げた里見氏をはじめ安房地方の善良なる人々などをとりあげて、馬琴の意のままに大活躍させる爽快な小説になっています。
物語は、結城の戦いに敗れた若武者里見義実(よしざね)が、安房へ落ち延びる場面からはじまります。
やがて安房国滝田の城主になった義実は、隣国の館山城主安西景連(かげつら)の攻撃にあった。愛犬八房の働きによって敵将景連は討ち取ったものの、その功績で八房は伏姫(ふせひめ)を連れて富山の洞窟にこもった。姫を取り戻しにきた許婚の金碗大輔(かなまりだいすけ)は、鉄砲で八房を撃ち殺すが、伏姫にも傷を負わせてしまう。八房の気を感じて懐妊してしまっていた伏姫は、身の純潔を証するため、大輔と父義実が見守るなか、自害してしまった。
このとき、伏姫が幼い頃に役の行者(えんのぎょうじゃ)から授かっていた護身の数珠から八つの玉が飛び散った。この玉が八方へ飛んで、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉を持つ八犬士が登場してくることになる。
こののち、金碗大輔は出家してゝ大(ちゅだい)法師となり、飛び散った八つの玉の行方をもとめて旅に出る。伏姫の子供ともいえる八犬士たちは、それぞれ思いがけないところで出会い、はなばなしく活躍する。
八犬士たちとめぐり会ったゝ大法師こと金碗大輔は、二十数年ぶりに八人を里見義実のもとへ連れ帰った。里見家の家臣として里見家の危難を救った八犬士は、義実の八人の孫娘をそれぞれ娶る。その後、子どもたちに家督を譲ってからは、富山の山中へ姿をかくして仙人になったというお話。
この物語の主題は、「勧善懲悪(かんぜんちょうあく)・因果応報(いんがおうほう)」にあります。悲劇の最期を遂げた里見氏をはじめ安房地方の善良なる人々などをとりあげて、馬琴の意のままに大活躍させる爽快な小説になっています。
物語は、結城の戦いに敗れた若武者里見義実(よしざね)が、安房へ落ち延びる場面からはじまります。
やがて安房国滝田の城主になった義実は、隣国の館山城主安西景連(かげつら)の攻撃にあった。愛犬八房の働きによって敵将景連は討ち取ったものの、その功績で八房は伏姫(ふせひめ)を連れて富山の洞窟にこもった。姫を取り戻しにきた許婚の金碗大輔(かなまりだいすけ)は、鉄砲で八房を撃ち殺すが、伏姫にも傷を負わせてしまう。八房の気を感じて懐妊してしまっていた伏姫は、身の純潔を証するため、大輔と父義実が見守るなか、自害してしまった。
このとき、伏姫が幼い頃に役の行者(えんのぎょうじゃ)から授かっていた護身の数珠から八つの玉が飛び散った。この玉が八方へ飛んで、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の霊玉を持つ八犬士が登場してくることになる。
こののち、金碗大輔は出家してゝ大(ちゅだい)法師となり、飛び散った八つの玉の行方をもとめて旅に出る。伏姫の子供ともいえる八犬士たちは、それぞれ思いがけないところで出会い、はなばなしく活躍する。
八犬士たちとめぐり会ったゝ大法師こと金碗大輔は、二十数年ぶりに八人を里見義実のもとへ連れ帰った。里見家の家臣として里見家の危難を救った八犬士は、義実の八人の孫娘をそれぞれ娶る。その後、子どもたちに家督を譲ってからは、富山の山中へ姿をかくして仙人になったというお話。