眠れなかったら、何だか、物語がフツフツしてきたので、
物語を終わらせる為に、クライマックスから書いてみます。
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火葬場の待合室はガラリとしていて、大きなガラス窓の向こうにはスッポリ晴れた空と、残暑の中でも生い茂る木々や緑の山が見渡せる。
今の気持ちと似ているような、秋らしい日和だな。俺は椅子に掛けて窓の外の景色と、手前に佇む妹の背中を何となく眺めていた。
妹も窓から見渡せる清々しい景色を眺めている。あれから病状は悪化していたが、今日はずっと昂っていた感情はポツリと消えているようだ。
親戚の誰かが両親の悪口を話している。ような気がする。
あんなに精一杯に最後を生きた家族を、罵っているようだった。
妹は背後からの話し声が苦手だ。いつもならわんわんと泣き出していてもおかしくはない状況だった。
『さすがに、お前も疲れてるよな…。』
親戚の輪の中で わっ! と一斉に声が漏れた瞬間に、妹の肩が上下に震えだした。
「ありがとう…!!」
ガラリとした空間を切り裂く震えた大きい声。
「ありがとう…!!ありがとう…!!」
その場に居る人中の視線を集めて、妹が泣き出してしまった。窓の外を見たまま、ひたすらに感謝の言葉を叫ぶ。俺は『いつもと違うじゃねえか』と半分呆れて、もう半分は感心してしまった。妹は泣き出すといつも自分のことを「ごめんね」と責めてしまうからだ。
「もう、いいよ。」
『あんなに親のこと責めてたじゃんか。』
「もう、大丈夫だから。」
『あんなに必死に、一人になりたがってたくせに。』
兄貴の役目を果たさなきゃなと、いつものように妹の肩に手を乗せる。
もう、涙は出ないと思っていたが、こみ上げてくるものがあった。
「私、私ね、」
「うん、うん。」
「生きてて、良かった」
「そうだよ。生きてて、良かったね。」
病気がいくら悪化しようと、俺はお前の兄貴でいること、いつも誇らしいよ。
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フィクションです。
うわ~こういう文章って、初めて載せる…。
優しい目で読んでください。。
久々に何か小説が読みたくなりますな。