コロンボで飛行機を待つ時間ができ、市内観光に出かけました。


ロンプラも歩き方もないので、ホステルで地図をコピーしてもらい、
そのへんのガイドブックを斜め読みしてゆるゆると準備。
スパイスも宝石も紅茶もそんなに興味ないため、
モスクと教会、鉄道の駅を歩くプランにしようと決定。
地図のコピーを握りしめて宿を出ました。


ドアを出たら雑談中のおやじドライバー達が一斉に駆け寄ってきて

「タクシー? タクシー???」


ナミキ:「うん、タクシー。メーター付きのトゥクトゥクがいいんだけど。
     Pettahにある、赤い大きなモスクわかる?」

おやじ1:「モスク?」

おやじ2:「モスク! ペラペラペラ」←(解説しているらしい)

おやじ1:「あー! カム! カム!!」←(超自信満々)




うーん。一抹の不安。まぁ、おやじ張り切ってるし、いいかなぁ。。。


$なみぶろ




そしてトゥクトゥクに乗り込んで15分後、不安が的中。



おやじ:「着いたぜ!!!」




$なみぶろ


どーん




おやじ1:「モスク!!!!!」(キリッ)


ナミキ:「いや、これちゃうから。教会だから。」(ズバッ)


おやじ1:「えぇっ、違うのか?!」


ナミキ:「うん、残念ながら」


おやじ1:「よしきた! まかせろ!」





おやじ1、道で聞き込みを重ねつつ更に10分疾走。





おやじ1:「モスク!!!!」(鼻息荒め)


ナミキ:「いや、門にministryって書いてあるけど…」


おやじ1:「違うのか! テンプルに行きたいのか??」


ナミキ:「違ーうの! イスラームの、赤い古いモスクに行きたいの!
     もう、ここから歩くよ…。ありがとう」


おやじ1:「ちょ、ちょ、ちょっと待て! 相談してくる!!」





$なみぶろ

見知らぬおやじーずと必死で相談しているおやじ1。
なんかその必死さを見ていると、しょうがないかなぁという気もしてくる。笑
目算では300ルピーのはずが、これはもうちょっとかかりそうだなぁ。。。






そこに他のおやじ登場。



おやじ3:「ハロー。どこに行きたいの?」


ナミキ:「レッド・モスクって分かる? 古いやつ。赤くてしましまの」


おやじ3:「赤い…しましま…あれだね! ここから近いよ! ちょっと待っとりなさい」




数分後、おやじ1が頭をかきかき苦笑いして登場。



おやじ1:「今度は大丈夫!! (苦笑)」





3分後、





着いた!
この時点で、メーターは517ルピーを指していました…。



長かった道のりの末の到着に2人で笑いつつ
500しか受け取ろうとしないおやじ1の胸ポケットに20を押し込みながら、

何だかこの人たちの、
「分かんないけど人に訊けば何とかなるだろう!」精神と
「根拠はないけど何故か自信満々な感じ」が
とても愛しく懐かしいと思いました。
私が中東で慣れ親しんでいたものと似ています。




日本にも、こんな不完全でめんどくさくて愛くるしい時代があったんだろうか?
「へへへ、バイバーイ★」と去ってゆくトゥクトゥクおやじ1を眺めながら思いました。







余談ですが、その後モスクを経て教会から出てきた私の前に何故かおやじ2が現れ
「ほら! これだったろう、モスク!!!」
と自信満々に言い放っていました。
うーん、後で同僚のおやじに真相を聞いといてね。笑



※更に余談ですが、モスクはこっちの言葉で「マスジッド」と言うらしいです。
 最初からアラビア語式でいけばよかったね…。