本当はお一人お一人にメッセージでお返ししたいところなのですが、
この場を借りて、御礼とお詫びを申し上げさせていただければと思います。

昨日は本当にありがとうございました!
私たち運営側は、場所とシステムのみご提供させていただきました。
ですので、もし楽しんでいただけたのであれば、それは
ご参加された皆様自身の熱い思いだったり、豊かな経験だったり、
ひとへの関心だったり、温かさやユーモアや好奇心のために他なりません。
また、これだけの方が集まったのも、皆様が一緒に告知してくださったからこそです!
素敵な想いを持ち寄ってくださり、ありがとうございました。

そして、昨日は本当に申し訳ありませんでした!
電話がつながらず、寒空の下で何十分もお待たせしてしまったり、
ドリンクやお料理が足りなかったり、お一人で寂しい思いをさせてしまったり…。
ホスト役として、もっと万全の態勢で臨むべきでした。
申し訳ありませんでした。

そして、長くなってしまいますが、この場を借り、
幾つか当日お伝えできなかったことを書かせていただければと思います。
(裏事情も!^^)



■募金額、参加人数につきまして
募金額は、なんと目標の1.5倍で150,170円です!
参加者様は、目標の50人を大きく上回り、75人となりました。

こちらは、シリアの難民支援を行う国連組織・UNHCRに届けさせていただきます。
(国内窓口は国連UNHCR協会となります)



■募金をした後の、使われ方につきまして
イベントの前にご説明すべきだった!と悔やんでいることが1点あります。
それは、
「寄付金は、そっくりそのまま毛布やテントになったりはしない」
ということです。

電車が在っても、運転手や車掌さん、駅員さんがいなければ動かないように、
支援の品々は、現場で傷ついた人々に真摯に向き合いながら動き続ける人、
日本で一生懸命情報を発信し、寄付を集める人がいなければ
それらを必要とする人に届くことはありません。

そして、動き続ける人、発信する人たちは、プロの人たちです。
それを専門にし、それで食べている人たちです。
彼らを食べさせてあげなければ、NGO/NPOや国際機関は何もできないし、
NGO/NPOや国際機関が何もできなければ、援助は届かないんです。

ですから、もし仮に皆様のお気持ちで集まったお金が
そっくりそのまま毛布の形にならなかったとしても、
シリアの人たちのためになったということを、どうか信じていただければと思います。
イベントの後にお伝えするなんて、何だか騙しているみたいで恐縮ですが…
NGO/NPO、国際協力がきちんと「仕事」として認められ、成り立つ日を、
私は心から夢見ています。



■ダジャレなイベントタイトルにつきまして
私は、東京外国語大学でアラビア語を勉強し、「平和構築・紛争予防」を学びました。
専門はイスラエル・パレスチナ平和構築です。
伊勢崎賢治教授という、自称「紛争屋」のおじさんのゼミにいました。

伊勢崎先生が私たちの論文を見てくださる時、
必ず口にする言葉がありました。

「タイトルはセクシーじゃないとダメだぞー」

それは別に性的な何かを狙えということではなくて笑
思わず見たくなっちゃうような、そういうものをタイトルにしないと
幾ら論文の中身が意味あるものでも、人は読んでくれないよ、ということです。

そこで、シリアに留学していた私の先輩が
「シリアで知り合った」を多用していたのを思い出し、
響きが面白いよね、ということで採用させていただきました。
(E先輩、ごめんなさい!笑)

チャリティーなのにコンパ、という不真面目さも、
少しでも「セクシー」でありたかったからです。

震災の後、思いました。
募金、寄付、支援、ばかりを連発していると、正直疲れちゃうし、
もらう方も気が重くなっちゃうんじゃないか、って。

だったら、楽しい時間を過ごして、素敵なものを受け取って、
その結果に寄付が付いてくるのもいいんじゃないのかな、って思いました。
本当に見てほしいもの、知ってほしいことこそ、
セクシーな魅せ方を研究しなきゃいけないな、と思いました。

それで、去年は「中東女子合コン」というのをやりました。
支援先はリビアの医療支援です。50人のお客様と、7万円を集めました。
中東女子とお喋りしよっ♡ チャリティ合コン



■「コミュニティ・ファンドレイジング」
私が前回や今回開催させていただいたような企画は、
海外では「コミュニティ・ファンドレイジング」と呼ばれています。
自分で準備できるものを使って、自分の周りで寄付金を集める、
そういった試みです。

震災の後、アメリカでは、
自宅でパスタ・パーティーをして、1,000ドル近くを日本に送ってくれた
女の子がいたそうです。高校生か、大学生の。

私の職場では、スタッフが美味しい手作りのお菓子を持って来て、
それを食べたい人が気持ちだけ、ビンに寄付のお金を入れる、
そんなことが行われたりしています。

今回、素敵な笑顔でチャリティ整体をしてくれた上野さん、
透き通る歌で皆様に鳥肌の立つような瞬間をくれたみのりちゃん、
アラブグッズの売り上げを半分も寄付してくださったノスノスさん、
おいしい食でもてなしてくれたミヅキ、山崎さんは、フルに実践されたことになります。
日本でも、もっと身近な取り組みになるといいなぁ…と、私は思っています。
お気に入りのNGO/NPO、支援したい誰かが見つかったら、是非トライしてくださいませ!



■自己紹介の名札につきまして
あの「井」の字を書いたようなカードは、実は私のアイディアではなく、
私の双子の弟的な頼れる存在・田中絢也(@junya810)が私に教えてくれた
「自己紹介マンダラート」というアイスブレイキングの手法の一つです。
今回は「共通項を見つける」「自己紹介しやすくする」ために、
アレンジして使わせてもらいました。

本来は、1分(かな?)でキーワードを使って自分を紹介する!という使い方をします。
詳しい手法が気になる方がいらっしゃれば、是非ご一報くださいませ^^



■「次回はいつなんですか?」
…と、何度もご質問をいただきました…。笑
お楽しみいただけたのが伝わって来て、本当に嬉しいお言葉です。
ありがとうございます!

…でも、暫くは実施の予定はありません。。。ごめんなさい!
でももし次回を企画される方がいらっしゃれば、
是非お手伝いさせていただければと思います^^
チャリティー・アラビア語講座、できます!笑

本当はガザの状況がかなり気になっているのですが、
編集長として企画を進めている「国境知らずの音楽雑誌 Oar」が刷り上がり、
またNPO理事としての私がオレンジリボン様の助成をいただいている
「子ども以上・親未満の世代が親子を支えてあげられるきっかけをつくるワークショップ」
の企画が終わったら
また何か、楽しいことを企画したいと思っています。



■最後に、この企画が立ち上がった経緯
ミヅキ @mizuquick は、実はまだ数える程しか会ったことのないマブダチです!笑
「シリアの支援をしたいんだけど…」と相談したらノリノリで「やろうぜ!」と乗ってくれ、
10月くらいに日にちを決め、私が企画書を作り、二人で一度会ってメニューを決め、
ミヅキが場所を探してくれました。

企画書、ここに公開しておきます!笑
これを見て賛同してくださった方、シェアハウスと効利製作所の皆さま、
本当にありがとうございました。



長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!
また、どこかでお会いできたら本当に嬉しいです^^
誰もが忙しい師走、どうかお体にお気をつけて、素敵な年末をお迎えください!



2012.12.3 横浜・鶴ヶ峰の自宅にて 並木麻衣 拝