SF半寝半観

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ロングスリーパーのSF映画記録

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※ネタバレあり

どうも、最近サボり気味のランニングを再開したキャプ亭です。


イーサン・ホークのプリデスティネーションとミラクニのジュピターが気になるところですが・・・・第3弾は
トゥモロー・ワールド(2006)です。


作品の雰囲気重視で選んだら字幕ないやつしかない。

監督は、アルフォンソ・キュアロン。アカデミーかっさらったゼロ・グラヴィティ(2013)や、個人的にハリポタシリーズの中でも上位に入るアズカバンの囚人(2004)などの監督。
この作品ロサンゼルス映画批評家賞では撮影賞を受賞、アカデミー賞にも3部門ノミネートされてました。そんな有名とは全く知らんかった

とりあえずあらすじ

西暦2027年11月。人類は希望を失い、世界は恐慌状態におちいっていた。なぜか出産の能力が失われ、18年間にわたって全く子供が生まれないのだ。世界各国が内戦やテロによって壊滅する中、英国は軍事力で徹底的に抑圧することにより、秩序を維持していた。

英国には世界中から大量の不法移民が押し寄せ、日に日に治安は悪化していた。世界最年少の青年がアルゼンチンで刺殺されて絶望に包まれたこの日、ロンドン市街地で爆破テロが発生し、英国エネルギー省に勤めるセオはすんでのところで難をまぬがれる。

翌朝、セオは出勤途中に反政府グループに拉致される。首謀者はかつての妻ジュリアン。彼女の要求はある不法滞在者の「通行証」を手に入れることだった。渋りながらも、従兄弟の政府高官から通行証を手に入れるセオ。検問所を突破するためジュリアンと共に乗り込んだ乗用車で、セオが引き合わされた不法滞在者は若い黒人女性、キーだった。

検問所に向かう途中、セオたちの車は暴徒の襲撃にあい、ジュリアンが撃たれて絶命。組織のアジトに逃げ込んだセオは、キーから衝撃の事実を告白される。なんと彼女は子供を身ごもっており、間もなく出産を迎えるというのだ。セオは彼女を連れ、命がけの逃避行を開始する。
引用元 wikipedia 「トゥモローワールド」

長いのでまとめると、子供の生まれなくなった近未来というディストピア(地獄郷)SFですね。SFといったらディストピア。そんでメシア的。わかってたけど好きよその設定。大好物。

どれくらい荒れ果ててしまったかというと、政府が市民ひとりひとりに自殺薬
配給してるくらい。「クワイタス」だっけな?そんな感じの名前の薬で、追い込まれたら死んでくださいって言われるような世界。

冒頭のカフェのテロシーンがオープニングになっていて、そこから「CHILDREN OF MEN」とタイトル。バックに生理的不快音でディストピア要素満載。個人的に映画をタイトルの出方でだいたいの好み決めてて、これもなかなかよかった。タイトル出るとき興奮するよね。


イメージの主人公セオ(
クライヴオーウェン、シン・シティ(2005)でもちょい渋かっこよかった!)の隣にいるジュリアン(ジュリアンムーア)、大物なのでラストまで大活躍!かと思ってたら、あらすじにある通り、なかなか早い段階で死んじゃうんだね。びっくりした。この作品は4つの長回しシーン(編集はしてるみたい)が特に有名で、そのなかに襲撃シーンがあるのですが、そこでまさかのモブによる銃殺。これがかなりリアリティ溢れてて非日常の中の日常の中の非日常みたいな(?)、わかりにくいけどそんな衝撃。


前述のカフェテロシーンも長回し。爆発によって腰が引けるクレイヴオーウェンのリアクションが結構リアルだったんでよかった。
中でも断トツで有名なのが紛争をかいくぐるシーン。カメラに血が付く演出や、ドキュメンタリーのような後を追うカメラワークがとにかくこっちを緊張させてくる。後ろ振り返ったら誰か死んでるんじゃないのってくらい。あのシーンだけでも映画館で観たら興奮できそう。

前の記事にもあるけど
ガタカ最近見て、設定が偶然にも真逆で、近未来でもまったく人間の遺伝子をコントロールできていない世界なのが面白かった。突然妊娠できなくなって、さらにそれがなぜなのかわからないっていう。それを解明するための物語かというとそこは放置で、あるきっかけによって世紀末状態が加速する世界の中でクライヴオーウェンがしどろもどろする話っていう一本勝負。世界設定の真逆さにディストピアSFの幅の広さを見れましたね。どっちのが地獄かって言ったら主人公視点で変わるけどさ。


これみたらゼログラ撮ったのも頷けました。オープニングから「なんかこれ他と違うぞ」ってなったしね。

最後にひとつ、邦題の「トゥモロー・ワールド」、このせいで世界観が隅々まで伝わらないっぽいからそのまんまにしてほしかった。「トゥモロー」に掛けたいのはわかるけど無理やりにでも「チルドレンオブメン」にしたほうがよかった。原題の「MEN」の部分が「人類」「セオ」うまくかけてある言葉で、「CHILDREN」もラストから確実に変化する世界をちゃんと想像させてくれる単語なんでね。
もしこれから観る人がいたら原題を頭に入れてみることをお勧めします。

追記
関係ないけど、とうとうわたくし



ホットトイズに手を出しまして、なぜかめちゃくちゃ安かったアイアンマンの「ハートブレイカー」を衝動買いしました。それなりにするだけあって超かっこいい・・・・

アメスパ2のスパイディ高かったんで手を出せなかったんですけどこれきっかけに買ってしまいそうです。物欲が・・・・