▶︎▶︎摂食障害①
続きです。
一向に、
お腹も顔の浮腫みもよくならないので
毎日、楽しくありませんでした。
そのうち、私は大学受験が9月半ばに
終わったので卒業まで少し余裕を持てる生活に
なりました。
義務的にやらないといけない
高校の授業の
予習、復習だったり、
テストの点数で周りと比べる必要がなくなったのです。
この時期にスポーツジムに通いだしたり、
健康的になろうとし始めました。
そこで、今の状況を変えようと、
学校の保健室へ行くことにしました。
お金の無い学生にとって、しかも周りにバレにくいので、今悩んでいる方は保健室から通うことをお勧めします。
保健の先生に、過食嘔吐の事について話ました。
高校時代、初めて味方についてくれる人に出逢えたなと思えた良い先生でした。
ある日、その先生に、お母さんに相談してみるのが怖かったら私から言おうか？と言われました。
摂食障害の原因で、かなり大きなポイントを占めているのは母親との関係と言われています。
その事から、本気で治すのだったら一人より家族に理解してもらい、関係を良くする事が良いという理由からだったと思います。
が、私は断固として拒否をしました。
一度だけでなく、何度も。
言うのがとっても怖かった。
もし、理解してくれなかったら？
優しく受け止めてくれなかったら？
それが現実に起こったら、もう絶望じゃないですか。家族にも苦しみを分かってもらえないって、
どれだけ辛いか…
当時の私は、全て現実になった時受け止める事が出来ないと瞬時に思いました。
そうして、解決策を提示してくれる保健の先生に否定的な意見を言う事もイヤになってきた私は、保健室にも行かなくなりました。
時は過ぎ、
高校を卒業し、大学へ進み
親元を離れました。
行きたかった進路ではなかったので、
とりあえず一年行ったら辞めようと思っていました。だから、ずっと孤独な状態でいました。
それを特に変えようともせず。
ただ、以前と違い
私が少し奇妙な行動をとると気がついて
声をかけてくれる友人が数多くいました。
これが私が変われた、
摂食障害を克服できたきっかけです。
気にかけてくれる友人に、
本当の事を打ち明けないなんて失礼じゃないか
と思った私は、全てを打ち明ける事にしました。
そうしたら、みんなが私の状況を
理解して、別にあなたは悪くないよ
それは、環境が悪かったよと言ってくれました。
私は、こうしてやっと、昔の環境
(泣いていても助けてくれない人達が周りにいる)
をおかしいと自信を持って思えるように
なりました。
地元や、親元を離れたことのない人達に
とって、今いる場所だけが世界となってしまいます。
狭いコミュニティのルールや、普通を
全世界の当たり前と認識してしまいます。
ある意味、洗脳的です。
ですが、間違っている場合もあります。
常識は、あなたの周りの人達の常識であって
そうでない事だってあります。
そんな自分とは合わない環境、
自分を擁護してくれない環境がストレスになり、
私のように摂食障害になるのならば、
早い段階で、そこから離れて見る事も、
生きやすくなる手段です。
そして、それは逃げではありません。
ある意味、自立だと思います。
自分が生きやすい世界で暮らしたいのなら、
自分でそれを作っていって下さい。
今いる環境が悪かった事は、事実であり、
仕方のなかった事です。
私は、その後、大学の友人に
何度も助けられ(しょうもないと思うような話を聞いてくれたり、自己嫌悪で連絡を絶ったら何度も電話をかけてくれたり、探してくれたり…)
自ら病院にも通い、だんだんと吐く衝動を抑えられるようになっていきました。
苦手だった、本音で人と向き合う話もできるようになっていき、親とも良い関係が徐々に築けるようになりました。
そうしているうちに、本来やりたかった留学を親に認めてもらい渡仏(フランス留学)する事が出来ました。
そこからは、試練が色々あったので
乗り越えているうちに精神的にも強くなり、
バックグラウンドの違う人達と様々な話を
する中で段々、成長し、
沢山の人の愛を感じるようになり、
今では、食べ物を使った自己解決法ではなくて、
他の術を身につけたり、そもそも自分自身の評価が低くなくなったので、ダメージをあまり受けないようになりました。
多少、太っていても、周りに思われたとしても、
また安易にダイエットを始めると、
私の性格上、ストイックにやりすぎで、
完全燃焼して逆にリバウンドや鬱になる可能性があるので、食事だけを減らす間違った減量法をする事もやめました。
思春期のダイエットをしている子ども達は、それが自分の生活を苦しめる可能性がある事を知りません。
痩せたら、
全てがハッピーにはなりません。
摂食障害は、簡単に治る病気じゃないし、
一人で治せるものでもありません。
安易なダイエットから、様々なストレスを抱え、
人間不信になり、自己評価が低くなり
地獄を見る事もあります。
もしも、周囲の人間の少しでも奇妙な行動に気がついたら、見てみぬ振りをせずに気にかけてあげてください。気にしてくれる人がいるだけで、
変われる事もあります。
大人だと思っていても、みんな一人の人間として
不安を抱えて生きています。
この子は、この人は大丈夫だと思い込み
見過ごす事だけはしないであげて下さいね。
