厳しい冬の季節から、
新緑の春を迎えて桜の花が咲き乱れ、
心華やかな季節を迎えると
いつしか、あの厳しい冬を忘れてしまう。
私たちの心は、幾千の感情に満たさられて
一瞬、一瞬に生きてる。
愛に触れると歓喜に包まれ、
悲しみに出会うと、不幸にまみれてしまう。
儚い夢のような人生の日々。
笑ったり、泣いたり、感情が放つエネルギーに
翻弄されているように見える。
穏やかに過ごせますようにと願う言葉は、
ときに行き先を失ってしまいそうになる。
私たちは、忘れている。
さまざまな感情を
穏やかにできる手があることを知らない。
手を静かに、皮膚に触れていくことで
感情が放つエネルギーを
自由に変化させることができる。
それは、痛みすら和らげることができる。
手のちから。