厳しい冬の季節から、

新緑の春を迎えて桜の花が咲き乱れ、

心華やかな季節を迎えると

いつしか、あの厳しい冬を忘れてしまう。

 

私たちの心は、幾千の感情に満たさられて

一瞬、一瞬に生きてる。

愛に触れると歓喜に包まれ、

悲しみに出会うと、不幸にまみれてしまう。

 

儚い夢のような人生の日々。

笑ったり、泣いたり、感情が放つエネルギーに

翻弄されているように見える。

 

穏やかに過ごせますようにと願う言葉は、

ときに行き先を失ってしまいそうになる。

 

私たちは、忘れている。

さまざまな感情を

穏やかにできる手があることを知らない。

 

手を静かに、皮膚に触れていくことで

感情が放つエネルギーを

自由に変化させることができる。

 

それは、痛みすら和らげることができる。

手のちから。

 


沖縄県中頭郡読谷村に古くから伝わる読谷山花織(ゆんたんざんはなうい)と読みます。戦後の混乱期には、失われそうになりまがらも、村をあげて守り続けてきた伝統工芸。
この手仕事は、女性たちが守り伝え続けてきた。

今、沖縄は、観光の最高のシーズンを迎えている。この季節の夜になると咲く一夜限りの儚い命の花。さがり花。幸せを運ぶと言われのある花が、観光の人たちと出会いはあるのだろか? 甘い香りを放ちながら、美しく咲く姿に、訪ね歩くことが楽しみになった。