2014年4月に胃がん（ステージ3-C）により、胃の2/3を切除する手術をした当時50歳だった夫。

私は彼を食事と生活の面から支えようと決意しました。

食事を抜本的に変えた

食事が身体を作ります。

だから身体に良いものを食べてもらおうと決意しました。

幸いなことに、治療を受けた都内A病院の漢方内科D先生が、食生活の指針を教えてくださいました。

下記はその概要です。

・十分なタンパク質を摂る：四つ足動物はNG（消化に時間がかかり腸内に腐敗が起こる。結果として免疫力を下げる）、チキンと魚はOK、卵や大豆もOK

・身体を冷やすものは食べない：生野菜、果物は控える、牛乳NG、乳製品NG、冷たい飲み物NG、コーヒーと緑茶は控える、紅茶はOK

・身体を温めるものを食べる：野菜は加熱する。根菜は身体を温めるので推奨（大根、にんじん、玉ねぎ、ごぼうなど）、温かいスープやみそ汁OK、基本的に人肌以上の温かいものを食べる

・砂糖はNG（砂糖はがんの栄養にしかならない）

・なるべく無農薬の野菜、季節の野菜、地場の野菜（らでぃっしゅぼーや、F&Fなどで購入していました）

・精製穀物はNG（玄米、全粒粉、なるべく無農薬のものを）

・添加物を避ける（コンビニやスーパーの惣菜NG、インスタント食品NG）

・お酒はほどほどに：日本酒はたまにはOK、ワインやビールは身体を冷やすのでNG

等でした。

いわゆる「マクロビ」「身土不二」「玄米菜食」的な食事療法ですね。

私はもともと冷え性なので、D先生の指導内容を半分以上守った食生活をしていました。

なのでこの指導内容にまったく違和感はなかったのですが、夫は違いました。

夫は、甘いもの大好き・お酒大好き・肉大好き・果物もコーヒーも大好き・冷たいもの大好き・・・指導とは真逆の生活をしていたのです。

なのでこの食生活の転換は夫にはかなりつらかったと思います。

でもここは心を鬼にして、きっちり3年間はD先生の教えを守った食生活をしました。

D先生には、食生活の他にも身体をあたためるよう指導されました（腹巻、お腹にカイロ、首を冷やさない、温熱療法、なるべく運動をする、など）。

胃がんの手術後はダンピングがひどく、一度に食べられる量が限られてしまうため、最初は一日5〜6食からはじめました。

少量ずつの食事を頻回用意するのは本当に大変でしたが、夫には「食べたい」という気持ちがあったので、私もそれに応えようとがんばりました。

シャンプー・歯磨きペースト・洗濯洗剤を変えた

夫の退院後、小児がんを克服したお子さんを育てるママとお話する機会があり、彼女からのアドバイスもとても有益なものでした。

曰く、「食べるものだけでなく、口に入れるもの、肌に触れるものにも注意して！」とのアドバイスでした。

もともと私が肌が弱く、界面活性剤配合シャンプーや洗顔フォームが肌に合わなかったため、アミノ酸系シャンプーやせっけんで髪も身体も洗っていました。

そのため夫も必然的にそういうものを使っていたのですが、彼女のアドバイスにより下記のような"改革"も実行しました。

・歯磨きペースト：界面活性剤や保存料を含まないものに変える！（せっけんはみがきなどいろんな種類のものがある）

・洗濯洗剤：すすぎをしてもどうしても洗剤成分は繊維に残ってしまうので、界面活性剤が入っているものはNG（界面活性剤を含まないものはせっけん系のものなどいろいろある）

・シャンプー：アミノ酸系かせっけんシャンプー

・せっけん：「石鹸」も「石けん」もNG（理由はググってください）、「せっけん」のみOK

・食器洗い洗剤：界面活性剤をつかわないものにする

こうやっていろいろ見直してみると、現代人の生活はいろいろな合成化学物質にまみれています。

夫の手術後は本当に気をつけるようになって、いまはスーパーとかで普通に売っている界面活性剤入りの製品はまったく使わないし、いくら汚れが落ちるとしても使いたいとも思わなくなりました。

レイキ＋サイモントン療法

代替療法の一つとして、レイキやサイモントン療法も積極的に取り入れました。

レイキは、当初は施術者を探していたのですが、どうせなら毎日やりたいし移動も大変だしと思って、レイキを伝授してくださる方を探し私自身がマスターしできるようになりました。

毎晩、夫が夜寝る前にレイキを15分程度施しました。

効果があったかは分かりませんが、リラックスしているようでしたし、いつも「気持ちいい」と言ってました。

レイキのあとに、サイモントン療法（のまねごと）をやりました。

サイモントン療法とは、がんのイメージ療法の一つ。

日本での第一人者のKさんのところに私自身が子宮ガンを患った時に行きましたが彼女と相性がよくなかったため、本を読みながら家でできるイメージ療法をやりました。

レイキもサイモントンも1年ぐらいはやったかな。

そして再発せず5年が経った

そんなこんなで、幸いなことに再発せずに月日が流れていきます。

夫も私もその間、がんばったと思います。

しかし、3年が経過すると夫の食生活はだんだんとゆるくなっていきました。

そもそも会社に行ったらお昼は好きなものを食べるし、コンビニでおにぎりやサンドイッチを買って食べたりもするようになったし、甘いものを食べたり（ケーキなんかが好き）、お酒も飲むようになりました。

もともとそういう不健康なものが好きなので、甘いものは毎日何かしら食べてましたし、お酒もだんだん量が多くなって、毎晩ワインか日本酒を飲み、夜中までウイスキーをちびちびやっていました。

「ねえ甘いものもお酒も少しならいいけど、ちょっと最近度を越してない！？」

「喉元過ぎれば"すべて”忘れるって、あんたのことよ！」

「がんが再発しても知らないよ！！」

私はこのセリフを何度言ったことか。。。

最初の3年はよい食生活を心がけたけど、その後はズルズルと元のルーズな食生活に戻ってしまい（そして夜更かし、運動不足など生活全般もルーズになり）、夫は手術から5年目に再発することになったのです。

いまとなっては後の祭りですが、がんを甘く見ていた、自分の身体の状態を過信していた、その一言に尽きると思います。

（このテーマ終わり）

【2014年・胃がん（5）】寛解！食事療法を続け5年が経った