長らく活動休止状態だったカンカンネット(管理・監視社会化に反対する大阪ネットワーク)ですが、いよいよ活動再開です。
7月22日(土)、このところトラブルが次々と発覚しているマイナンバー(とマイナンバーカード)についての緊急学習会を開催しました。
講師は、自治体情報政策研究所の黒田充さん。
黒田さんは、「一から十まで説明しようと思ったら、2時間の講座を連続10回ぐらいやらんとできへん」とのことでしたが、無理をお願いして、約75分でお話しいただきました。
「マイナンバー制の危険性とは、『個人情報が洩れたら怖い』というところにあるのではない。それも問題ではあるが、最も深刻な点はそこではなく、あらゆる個人情報を一元管理することで、プロファイリングが進むことだ。さまざまな制度(例えば社会保障)につき、私たちは、国や自治体によって必要/不要、該当/非該当を、一方的に判定されるようになるだろう(AIも使いつつ)」
「さまざまな国家資格もマイナンバーと紐づけられる。“有事”の際に動員のために使われることになるだろう」
「トラブルが噴出しているため、マイナンバーカードの自主返納の動きがある。現行の紙の健康保険証を廃止しないよう求める運動もある。カード返納は、抗議の意思表示としては意味があるし、保険証はマイナンバーカードの保険証利用で現に不利益を被るケースが出ているので(被保険者であるにもかかわらず窓口で10割負担を求められる等)、紙の保険証廃止をやめさせることは必要だ。ただし、残念ながら、カードを返納しても私たちはすでにマイナンバーを付番されており、情報連携(名寄せ)もされているし、紙の保険証を使ったところで、マイナンバーカードを返納しようとも、マイナンバーと医療情報との紐づけもすでにされているし、紐づけが解かれるわけでもない」
「あらゆる個人情報を一つの個人番号で一元的に管理する(今のところ「あらゆる」ではないが、政府がそれを目指していることは明らかだ)マイナンバー制度そのものを廃止する、あるいは抜本的に見直すことなしに、この流れを止めることはできない」
「マイナンバー、番号そのものと、マイナンバーカードは、全く別物であることを理解してほしい。マイナンバーカードを返納しても、付番され番号で情報連携されている事実は変わらない」
「マイナンバーカードの“胆”はマイナポータル。これで“自己情報コントロール権”は守られている、という建前がつくれるので、国は好き放題にマイナンバーでの名寄せ・紐づけができる。すでに法改正により、公金受取口座は明確な拒否の意思表示がない限り勝手に紐づけできるようになったし、マイナンバーの利用範囲も法改正なしで政省令だけで拡大できる」
・・・というようなお話でした。
私たちカンカンネットとしては、「カードを返納しても、付番され情報連携されていることに変わりはない」「紙の保険証が廃止されず残ったとしても、マイナンバーと医療情報の紐づけはすでにされている」という限界は理解した上で、当面の運動としては、
1.広く市民に対して「マイナンバーカードを返納しよう!」と呼びかけることは、十分に意義があると考えます(カードの普及率が上がり続ければ、いずれ常時携行義務が課されることになる。また、返納が進み普及率が下がれば、紙の保険証廃止はさすがに強行できなくなる)。
2.国に対しても、「紙の保険証を廃止するな!」「マイナンバーカードを強制するな!」と求めていくことも大切でと思います。
マイナンバー制に反対する他団体との連携も模索し、近いうちに具体的な動きをつくっていきたいと考えています。

