さくらのね ベッドにね

埋もれて眠りたいんだ



はなびらだけが

ぎっしり積もった

薄くて淡い 白みたいな桃色



あのベッドで

微かに香るさくらを感じたら

永遠の眠りからも

目覚めるかもしれないでしょう?



冬眠した心は

雪のベッドで置き去りにされ

上から積もった雪に挟まれ

とってもとっても冷たいんだ



この凍てついたベッドごと

さくらのベッドに運んでおくれよ



そしたら

やがて檻は溶け

枷も外れ

上から積もったさくらのかけらも

春一番で吹き飛ぶでしょう

わたしの眠りを醒ますでしょう