●「日韓春休み交流」特集

 春休み中に海外旅行を体験する学生は、少なくない。円高のいまは、外国に出か
けるチャンスでもある。韓国・釜山市の大学での韓国語実習と、別府市で春季キャ
ンプを行った高麗大学野球部の取材記をお届けしたい。

●3週間の韓国語実習/文化を越え、積極的に動け


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 韓国・釜山の東西大学で行われた3週間の韓国語実習は、本当に充実したものだ
った。県立芸術文化短大から5人の女子学生が参加した。日本に最も近い国、最も
近い都市。事前に予想もしていなかった多くの出会いがあり、日本では味わえない
経験ができた。
 午前中に3時間の韓国語特訓。教職員食堂で昼食をとり、国際学生宿舎の個室に
宿泊。週末には近くの観光地に行き、ソウルにも2泊3日で出かけた。ソウルで
は、日本文理大(NBU)に留学中の韓国人学生Pさんが案内してくれた。彼もキ
ャンパスカフェの編集部員だ。
 同年代・多国籍の学生との交流が新鮮だった。東西大に留学中の日本人留学生と
知り会いになり、その紹介で東西大日本語学科の韓国人学生やロシア、ドイツから
の留学生とも出会った。
 日本語学科の学生とは、日本語や韓国語の勉強を始めたきっかけを語り、日本と
韓国の若者の違いを話したり、韓国語を教えてもらったりした。
 印象的だったのは、ひとりの韓国人女子学生の話だった。日本で勉強したいとい
う気持ちが中学時代からあり、高2の時に退学して、東京の語学専門学校に単身入
学したという。「あの時はただ日本で勉強したいだけで、何にも考えてなかったか
ら」。屈託なく笑う彼女には、見た目では分からない強さがあるのだと感じた。
 自分の夢の実現のために、言葉も通じず知り合いもいない外国で、1年半がんば
ってきた彼女の話は、私にはとても良い刺激になった。ドイツやロシアからの留学
生とは、片言の韓国語と英語で会話した。お互いに分かろうとし、伝えようという
意思があれば、気持ちは伝わるのだと実感した。
 韓国で3週間過ごしてみて、文化の違いに直面する時もあった。韓国人の人間同
士の距離感覚は非常に近い。とても長い時間をともに過ごそうとする。授業の中で
先生が話してくださったことだが、韓国人がひとりで食事をすることは、ほとんど
ないのだという。ともに時間を過ごすことが相手への礼儀だ、という意識があるよ
うに感じた。
 ひとりの時間や個を大切にする日本人にとっては、とまどうことも多かった。ど
んなに距離が近く容姿が似ていても、違う国なのだと感じた。隣国の文化を知る機
会になった。 今回の韓国語実習で一番の収穫は、積極的に動くことの大切を学ん
だことだ。自分で動かなければ、出会いも経験も近寄っては来ない。日本でもこの
姿勢は忘れずにいたい。今までなんとなく勉強していた韓国語だったが、勉強を続
けていきたいと改めて思える理由が生まれた。韓国語で韓国人の友達と話をしてみ
たい、という新たな目標を得ることができたのだ。(芸短大・加藤美香)

●気配りある韓国人

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 1週間目はキム・デギュン監督が案内してくださった。昨年秋、別府で開かれた
日韓次世代交流映画祭で来日した30歳代の監督だ。「みんなで食事に行くときは、
3軒行くのがコリアンスタイルだ」と教わった。2、3週間目は多くの留学生や韓
国人学生と出会った。韓国人はすごく親切だった。さり気ない気配りがあって、感
動した。3週間はあっという間だった。(同・入来院美希)

●韓国男子は優しい
 韓国と日本は距離は近いのに、文化や制度が違うところが多い。韓国の男子には
兵役の義務がある。兵役を終え復学した学生から「睡眠時間がほとんどない」「精
神的に追い込まれる」という壮絶な話を聞いた。驚くことばかりだった。日韓の恋
愛の違いも分かった。日本の男子より、韓国の男子がはるかに優しい。それに比べ
ると、韓国の女子は気が強い。まるで映画「猟奇的な彼女」みたいだ。韓国の友達
たちと遊びながら、見えてくるものがあった。(同・清松紫帆)

●日韓、だいぶ違う
 日本人は他人に自分のことを知られたくない人が多い。韓国人は自分のことを他
人に知ってほしい人が多いような気がする。(同・秋田真実)▽韓国のハシは金属
製で重い。日本のハシに慣れている私にはきつかった。最初のうちは筋肉が痛かっ
た。(同・西川梓)



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●高麗大野球部、別府でキャンプ/「温泉と立派な施設に満
足」
 韓国の名門・高麗大硬式野球部が1月下旬から約1カ月間、別府市で春季キャン
プを行った。昨春に続き2度目。円高ウォン安で来日が危惧されたが、地元の受け
入れ態勢が整い、韓国プロ野球チームや別府大学との練習試合などで技術を磨い
た。来年もぜひ来てほしい。
 「朝起きて温泉、練習が終わって温泉、夜寝る前に温泉です」。野球部キャプテ
ンのホン***さん(3年)は、とにかく別府の温泉が気に入っている。別府市民
球場の設備もすばらしいという。「日本各地の施設を見たが、ここが一番だ」とヤ
ン・スンホ監督。かつて西武ライオンズで研修したこともあり、日本語もできる。
一昨年まで韓国・済州島で春季キャンプをしていたが、昨年から別府に切り替え
た。
 しかし、突然の円高。「一時は別府キャンプを断念しようと思った」という。別
府市側が野球場の使用料を割り引いてくれた上、宿舎(ホテル「ニューツルタ」)
側も特別料金で迎え入れてくれた。 野球部員は約40人。昨年は韓国大学リーグで
準優勝。今春の卒業生9人にうち6人がプロ入りする強豪だ。ヤン監督はプロ野球
の現役時代は2塁手。プロ野球「斗山」「ヘテ」の監督を務めたことがある。津久
見市でキャンプ中の韓国プロ野球「斗山」との練習試合を3回行った。
 ハン・ミョンジェ投手は10年間、日本で過ごしたため、日本語ができる。父親が
NECのラグビー選手だったのだ。ハン投手は現在3年生。将来の夢は野球を続け
ることだが、もし実現できない場合は、外交官になりたいという。ぜひ、日本と韓
国の懸け橋になってほっし。
 私は、今秋から高麗大学に留学する予定だ。1月に下見に行った。広大なキャン
パスに魅了された。このキャンパスでの留学生活を思い浮かべるだけで、胸が高鳴
った。今回の取材は、高麗大学への留学を控える私にとって、とても励ましになっ
た。「高麗大学と延世大学の定期戦には、おいでなさい」と監督に言ってもらっ
た。選手たちにも顔を覚えてもらい、、留学が一層楽しみになってきた。(大分
大・真崎野花)


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●ミニニュース/NBUチアリーディング部公演
 全国大会11連勝という連勝記録を更新している日本文理大学(NBU)チアリー
ディング部BRAVESが21、22日の両日、大分文化会館で「CHALLENGE
シーズン2」公演を開催する=写真は去年の公演。
 大会で披露する演技に加え、ミュージカル風にアレンジした舞台を企画。ハーモ
ニーランドの協力で「キティちゃん」も特別出演し、舞台を盛り上げる。「BRAVES
 Jr」「NBU吹奏楽部バンビーズ」も出演する。21日は18:00-20:00(17:00
開場)、22日は15:00-17:00(14:00開場)。チケットは一般前売1500円、当日
1800円、高校生以下前売1000円、同当日1300円。3歳以下は無料。