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アミューズソフトエンタテインメント
イン・ディス・ワールド

店頭に並んでいたのを偶然見つけ、何となく気になったので思わず購入しました。そしたらこれが大当たりでしたねー。とてもリアルなドキュメント・タッチの作品です。


パキスタンの難民キャンプにて生まれ育った15歳の孤児ジャマール(ジャマール・ウディン・トラビ)と従兄弟の青年エナヤット(エナヤトゥーラ・ジュマディン)は自由を求めてロンドンに亡命する事になった。イギリスまで6400㌔、死と隣り合わせの長く危険な逃避行で、数々の困難に遭遇する彼らだが、少年は大きな希望を懸け前進していく…。


観ている間、少年と一緒に逃げた様な緊張感が伝わって来る感じでしたね。彼らの自由への渇望は平和な日本で生まれ育ち、「自由」が当たり前の環境で育った私には到底想像もつかないなぁ。ぬるま湯に浸かって生きている自分が恥ずかしくなってしまった…。89分間最後の最後まで真剣に少年を応援してしまいました。それにアフガンに撮影許可なんて無いから撮影も大変だったろうなぁ。


あの少年は実際に難民キャンプでスカウトした少年で、映画を撮る為にイギリスへの逃避行の旅をしたそうです。撮影終了後、一旦パキスタンに戻ったが、有効期限ギリギリのビザとこの映画の出演料を手に再びロンドンを訪れ、難民保護申請を提出、02年8月に申請は却下されたが、特例として入国が認められたとの事。


ほんと色々考えさせられる作品でした。