毎度ありがとうございます。

さてさて。

今日は

つねひごろ

考えていることなどを

お話ししましょう。

コロナの最盛期に

「これは陰謀だ」

みたいな説が

ごく一部で

まことしやかに

流行したようですが……

（そういえば先日の某大統領候補の狙撃にもそんな説が流れましたよね。でもそっちとは話のレベルが違う）

僕などは

人間が冷めているので

そういった説を見かけると

「あなたたち、人生楽しんでるねぇ」

と、その無邪気さに

苦笑をしてしまう。

では

世の中には

「陰謀」などというものが

「まったくないのか？」

と聞かれれば

答えは「NO」で

大衆を陥れようとする「甘言」は

今日も世間やSNSに

あふれかえっている。

とくに

このところ

僕がずっと気になっている「陰謀」が

とくにSNSなどで

呼びかけられている

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

という「甘言」。

いわんや

これを有名人などが

SNSで発信しているのを見ると

「これはタチが悪い」

と、僕などはちょっとムッとします。

近頃は

「格差社会」が

叫ばれて久しいですが

この「格差社会」生成の

助長をしているのが

まぎれもなく

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

という呼びかけだと

僕などは考えるのです。

僕が生まれた

昭和の末期などは

「一億総中流社会」

と呼ばれました。

僕はまだ幼かったため

この言葉を実感するような

ことはありませんでしたが

現在叫ばれる「格差社会」とは

よくも悪くも

明らかに社会の状態が

違ったのだと思います。

それはなぜか？

一億人の

大人も子供も

「頑張らされた」

「我慢させられた」

からではないでしょうか？

僕が子供だった昭和末期は

やはり

「頑張る子はエライ」

「我慢する子はエライ」

でした。

なんなら

「死ぬ気でやれ」

でした。

子供ですら

こうなんですから

大人の社会は

推して知るべし。

デキる人間がリードするのは

いつの世も変わりないのですが

デキない人間も

この「頑張れ」「我慢しろ」という

いわゆる「シゴキ」によって

限界値ギリギリまで

その少ない能力を伸ばすことができた。

だからこその

「一億総中流社会」が

実現されたのだと思います。

むろん

「一億総中流社会」にだって

「格差」はあった。

その格差だって

「小さい」とは言わない。

しかし

格差をつけられてしまった

弱者だって

それなりの

ステータスを築くことができた。

言ってみれば

「100の格差」

があったとしても

「150と50」

だったのです。

この「50」は

「頑張れ」「我慢しろ」によって

築き上げられたものだと

思います。

しかし……

現今は

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

のおかげで

弱者が頑張って

「弱者」であることから

抜け出そうとしなくなった。

また

強者と弱者の中間に

いた者のなかにも

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

のおかげで

「弱者」へ転落した者も

いるだろう。

先程の数字の例を

もう一度挙げるとすれば

強者の「150」は変わらなくても

弱者の「50」が

「30」「20」……

ヘタをすると

「0」いや「マイナス」に

なっているかもしれない。

こうして

「一億総中流社会」は

「格差社会」に

なっていったのだと

思います。

ここでみなさん

疑問がひとつ

うまれたのでは？

先述の

数字の例の再掲で

僕は

強者の「150」は変わらなくても

と書きましたが

「なぜ『強者の150』は変わらないのか？」

という疑問は

うまれませんでしたか？

その疑問に

お答えしましょう。

強者はね

やっぱり「頑張る」んです。

やっぱり「我慢する」んです。

だって

野球の大谷翔平や

将棋の藤井聡太が

「頑張って」ないワケないじゃないですか？

「我慢して」いないワケないじゃないですか？

もし彼らが

「頑張った」り「我慢した」りしないで……

つまりは

我々と同じような生活をして

あれだけの地位を築くことができたというなら

それそこ

「親ガチャ」ですよ。

生まれた時点で

成功が約束されている……

って、そんなワケないでしょうが！

つまり

「格差社会」における「強者」は

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

が、「まやかし」だということを

よく知っているんですね。

だから

世間の風潮に騙されることなく

頑張ることができる。

我慢することができる。

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

をアタマから信じてしまった弱者と

差がつくのは当然ですよね。

それにしても

ちょこっと上記しましたが

「親ガチャ」というのも

ひどい考え方ですね。

この「親ガチャ」が

世の中に皆無とは言いませんが

この言葉を聞いてしまったら

「頑張る」気力を失いますよね。

だって

「頑張ってもムダ」ってことですから。

「弱者」が「弱者である」ことから

這い上がる気を失わせるひどい言葉です。

また

「強者」になる素質を持っている者に

「油断」をさせる悪質な言葉だとも

思います。

「親ガチャ」……

この「士農工商」を想像させる

前近代的な思想が

現代の「新しい考え方」のように

もてはやされている現状は

やはり

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

同様

「格差社会」における

「踏み台」となる

「弱者」を

ひとりでも多く作るための

一部の「強者」による

「陰謀」のような気がします。

たとえば

国家にしたって

民衆が愚かであるほうが

操縦しやすいですから。

「愚民政策」は

まさに「江戸幕府」。

「士農工商」とて

これも「江戸幕府」。

こんな前近代的思考「親ガチャ」を

見抜けないほど低能な国民を

増産させたのは

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

の賜物。

「強者」がとことん

甘い汁を吸うため

「弱者」を永久に

「弱者の枠」から

逃れられないようにするための

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

そして

「親ガチャ」

「強者」の「強者」による

「強者」のための流言飛語。

これはもはや

「陰謀」といっても

いいんじゃないかな？

なんて

僕のような弱者は

考えるのです。

そもそも。

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

は個人に向けられるべき言葉。

ハタから見ていて

「これ以上頑張ったら、この人は体を壊す」

人とか

「これ以上我慢したら、この人は心を壊す」

人とかに対して

個人的に投げかけるべき言葉。

それを……

SNSなどで

無差別に投げかけるのは

「乱暴」を通り越して

「陰謀」と言っていいでしょう。

SNSでその投稿を見る人の

立場や状況をまったく考えず

おためごかしに

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

なんて書く人には

「やさしさ」なんてものは

皆無と言っていいでしょう。

僕のブログの読者である諸兄に

こんな「おためごかし」を

信じる人はいないでしょうが

念のため

ここに書き残しておきます。

また

著名人の言葉などを

切り抜いて

何の考察もはさまずに

垂れ流す投稿なども

SNSではよく見かけますが

あれも

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

などと同様

「陰謀」の一種でしょうなぁ。

あんな切り抜きの言葉を

まるまる信じたら

人生誤りますよ、ホント。

成功者の言葉というものは

たしかに傾聴に値します。

しかも

とても甘美な響きがあります。

しかし

この言葉が生まれた背景を

ちゃんと理解しないと

著名人、成功者の言葉ほど

「毒」になるものはありません。

素質も環境も自分とは段違いの成功者が

「◯◯なんてカンタンだ」

なんて言った言葉を鵜呑みにしたら

バカを見るのは自分です。

成功者と自分は違うのですから。

それを理解するためにも

著名人や成功者の言葉に触れるときは

その人がその言葉にたどりつくまで

どのような苦労を経たのかを

ちゃんと理解しなければいけません。

ちなみに

このことを

僕に教えてくれたのは

この一冊。

はい。

『ゲーテ格言集』。

文字通りゲーテの

「いいこと言うねぇ」

を集めた一冊で

床屋の本棚にあったのを

ペラペラっとめくって

「へー」

なんて思って

古本屋で購入して

読んでみたら

つまらないことはなはだしい。

ゲーテがその言葉をつむぐまでの

プロセスがまったく書かれずに

いきなり「結論ドーン」されてもね。

虚しいだけなんですよ。

2～3ページだけで

飽きてしまって

本棚の隅で埃をかぶっていたのを

この記事のために

引っ張り出してきました。

ただね。

誤解のないように言っておくと

この『ゲーテ格言集』が

悪いんじゃありません。

「ゲーテの格言、読んでみようじゃん」

と思って読んだ僕ですら

いざ読んでみると

その空虚さに耐えられなかったのです。

そんな……問題集の解答編みたいに

人生の答えだけが羅列されているモンなんて

読んだって面白いワケがないんですよ。

僕はこのときにはじめて

「著名人や成功者の『言葉だけ』は本当に意味のないものだ」

と気づくことができたのです。

ですが……

それに気づいていない人が

世の中には山ほどいるようでして。

著名人や成功者の

「言葉だけ」を垂れ流す投稿って

いつも「いいね」が

何百、何千とついてますよね。

こういう人たちって、たぶん

「言葉の甘美さ」に酔って

自分も著名人、成功者になった気に

なっちゃうんでしょうねぇ。

酒とおんなじですな。

「酔っ払うと気持ちが大きくなる」

ってヤツですよ。

ともあれ。

「陰謀論」なんて

ないとは思いますし

たとえ

あったとしても

僕のような人間に

さとられるようでは

そんなものは

「陰謀」なんて

言えません。

ただ

もし「陰謀論」なんてものが

あるとすれば

近頃

とみに増えた

不特定多数に向けられる

「頑張らなくていいんだよ」

「我慢しなくていいんだよ」

を真っ先に

挙げてしまう僕なのです。

「格差社会」の根本は

ここにあるとも思います。

「頑張る」っていうことは

つきつめて考えれば

「我慢する」ってことですし

要するに

「いちばん我慢したヤツ」が

世の中の勝ち組になるって

ことなんですよ。

幕内最高優勝32回の横綱・大鵬。

あの北の湖でも

あの貴乃花でも

及ばなかった不世出の横綱が

サインを求められると

必ず書いた一字が「忍」だったそうです。

つまりはこういうことなんです。

ひさびさに

愚考を述べてみましたが

ご理解くださいましたでしょうか？

長々と失礼いたしました。

次回もよろしくお願いします。

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第2254回 「陰◯論」なるものがあるとすれば

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