鴨 ときどき 旅 -6ページ目

4月4日に書く6月6日

今日は月曜日。
昨日までの嵐が嘘のように晴天。
せっかく花粉症が一段落着いたってのに、すぐに梅雨に入っちまった。
いつものように、インスタントの安いコーヒーを煎れながら、少し固くなったブレッドを口にほおばる。

「今日も暑くなりそうだぜ」

誰にとも無くつぶやいた。
そりゃあそうだ。俺は気ままな一人暮らし。ワイフなんていやしねぇ。
俺の相棒といえば、排気量110ccという微妙なクラスのスクーターだけ。
その相棒に朝の挨拶をしながら、俺は通勤電車に乗るために駅に向かった。

片道約40分の通勤電車。
一息たりとも気は抜けない。誰に狙われてるかわかったもんじゃない。

そう、例えば自動改札。

財布に入れっぱなしでPASMO(※1)を押しあてて通るのが俺の流儀だが、
あの自動改札ってのは、ダダッ子と同じさ。
何が気にくわねぇのかわからねぇが、俺と同じ流儀で通ろうとしている奴を、
だいたい一日に2~3人はつっかえ板で道を阻むんだ。
そういった、「つっかえ板でつっかかった奴」が先の方にいるなら、レーンを変えればいいだけだが、
目の前にいたら最悪。
こっちは通れるものだと信じてスピードをだしているから、危うく玉突き事故がおきちまう。
今日もそんな奴らが何人かいたが、俺はセーフ。
この時ばかりは、神様ってやつを信じてもいいって思っちまうのさ。

そんなスリル満点の通勤を終えて会社へ。

今日は朝から電話が鳴りっぱなしだった。
特に、あのマイケル(※2)さんには困ったものだ。
何度言っても電話をかけてくる。
だから俺は言ってやったのさ、

「電話とかけまして、ハンバーグにおけるパン粉とときます。そのこころは、
 どちらも“つなぐ”のが役目でしょう。」

その一言が聞いたのか、その日マイケルさんからの電話はパッタリとやんだ。
おそらく、もうかかってくる事もないだろう。

そんな感じでスリリングな一日を過ごしていたら、
あっという間に帰宅の時間。
皆に、

「おつかれさまでした!!」

と挨拶をして、帰路についた。
仕事でハンバーグの話しをしたせいか、夜のディナーには肉が食いたくなった。
でも、今日は月曜日。そして給料日前。
あと、昨日のお酒が残ってる感じがしたから、軽めにしよう!
と思い、ディナーは豆腐に決定。
俺はスピリチュアル(※3)とかいう、よくわからない力は信じられねぇが、
大豆の底力は信じてる。
あいつは畑の王様さ。

ディナーがすんだら、さっさと就寝。
テレビが無いから、特にやることもないし・・・
寝る子は育つ。
明日も仕事。

月明かりを見ながら、また俺はつぶやいた。

「おやすみなさい」ってね。

※1 PASMOは日本の関東地方及び山梨県、静岡県東部の鉄道・路線バスで使用できる非接触型ICカードです。
※2 マイケルさんはフィクションです。
※3 著者は個人的に江原啓之があまり好きではありません。